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名古屋市美術館の展覧会 まとめ(随時追加)

名古屋市美術館とは

 名古屋市美術館(Nagoya City Art Museum)は、愛知県名古屋市の中心にある緑豊かな白川公園内にある。1988年(昭和63年)4月22日に開館。建物は建築家である黒川紀章の代表作である。

コレクション

 名古屋市美術館のコレクションは、昭和58年から始められた。当初の収集計画は、近代美術館として地域の美術文化活動の足跡がたどれるようにとの視点から、名古屋文化圏と考えられる伊勢湾周辺地帯の優れた作品「郷土の美術」を収集することから出発した。こうした地元作家のうち、全国的または国際的な視野において、美術史的価値が高いと認められる作家については、できるかぎり作家個人の芸術の発展が明らかになるように系統だてて収集することに努め、北川民次、三岸節子、荒川修作、河原温、桑山忠明の作品についてはある程度の系統的な収集ができている。このような方針に沿って収集を進めるなかで、地元重要作家への影響と関連を理解するのに役立て、収蔵作品に厚みをもたせて美術館の特色を出すため、また国際性のあるものを加えるということを考慮して、「エコール・ド・パリ」「メキシコ・ルネサンス」「現代の美術」の3つの収集方針を加え、収集の範囲を広げた。現在、4つの収集方針に沿って収集を進めている。

 エコール・ド・パリでは、パリに生き、パリを描き続けた郷土出身の画家荻須高徳との関連から、エコール・ド・パリとよばれる1910年頃から1930年頃にかけて芸術の都パリに集まってきた外国人作家たちと、その周辺のフランス人作家の作品を収集している。
【主な作家】モディリアーニ、シャガール、ユトリロ、ローランサン、藤田嗣治、岡鹿之助など。

 メキシコ・ルネサンスでは、メキシコで活躍した郷土出身の画家北川民次との関連から、メキシコ・ルネサンスとよばれる革命に揺れる20世紀前半のメキシコの近代美術を収集。
【主な作家】オロスコ、リベラ、シケイロス、タマヨ、 カーロ、イスキエルド、ティナ・モドッティ、 ベン・シャーン、北川民次など。

 郷土の美術では、名古屋を中心とした地域は、東京と京阪神の間にあって、両者の影響を受けながらも独自の美術・文化を形成し発展してきたことことを受け、この地方にゆかりのある作家を中心として、すぐれた作品を収集している。
【主な作家】前田青邨、三岸節子、中村正義、川合玉堂、熊谷守一、鬼頭鍋三郎、山本鼎など。

 現代の美術では、第二次世界大戦後から現代にいたる美術作品のうち、この地方にゆかりのある荒川修作、河原温、桑山忠明の三人と、関連の作家の作品を収集。また、名古屋市美術館がオープンした1980年代を中心に、国内外の作家の作品を収集している。美術館の館外には、イサム・ノグチやアントニー・ゴームリーなどによる現代彫刻がおかれている。
【主な作家】宮島達男、森村泰昌、草間彌生、ナムジュン・パイク、キーファー、ステラ、アバカノヴィッチなど。

展覧会記事

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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