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名古屋市美術館 特別展「開館35周年記念 ガウディとサグラダ・ファミリア展」2023年12月19日-24年3月10日に開催

サグラダ・ファミリア聖堂内観 © Fundació Junta Constructora del Temple Expiatori de la Sagrada Família

サグラダ・ファミリア聖堂の造形の秘密に迫る

 名古屋市美術館で2023年12月19日~2024年3月10日、特別展「開館35周年記念 ガウディとサグラダ・ファミリア展」が開催される。

 スペイン・バルセロナを中心に活動した建築家アントニ・ガウディ(1852-1926年)。世界遺産に登録された独創的な建築群は、バルセロナの街を鮮やかに彩り、訪れる世界中の人々に驚きと感動を与える。

 「人間は、創造しない。人間は発見し、その発見から出発する」という言葉を残したガウディは、世界中の建築様式を学び、大自然から有機的なフォルムや幾何学的な法則を発見。それらを深く研究することで、独自の造形原理を作り上げた。

 本展では、140年以上の時を経ていよいよ完成への道が見えてきたサグラダ・ファミリア聖堂にスポットを当て、100点を超える図面や模型、写真、資料、さらには最新の映像を紹介。

 サグラダ・ファミリア聖堂の造形の秘密に迫り、ガウディ建築のオリジナリティーを明らかにする。※会期中、一部の作品の展示替えがある。

展覧会のみどころ

1.ガウディの創造の源泉を読み解く面白さ
 
 ガウディは、ゼロから、あのようなユニークな建築を創造したわけではない。ガウディの才能は、西欧建築の歴史、異文化の造形、自然が生み出す形の神秘をどん欲に吸収し、そこから独自の形と法則を生み出したことにある。

 「歴史」「自然」「幾何学」の3つのポイントから、ガウディのイメージの源泉を探る。

2.サグラダ・ファミリアの建築のプロセスが明らかに
 
 この一大プロジェクトは、誰の発案で、どのような社会的な目的をもち、そして、計画案がいかに作られ、変遷していったのか。

 図面のみならず、模型によって聖堂の形を探っていったガウディ独自の制作プロセスに注目するとともに、140年を超える長い建設の過程で、ガウディ没後にプロジェクトを引き継いだ人々の創意工夫にも光を当てる。

3.総合芸術としてのサグラダ・ファミリア聖堂の豊かな世界をひもとく
 
 ガウディは、建築に付随する装飾や家具までデザインし、聖書の内容を伝える教会の彫刻にも並々ならぬ情熱を傾けるなど、マルチな才能を発揮した。

 建物の表面を覆う、砕いたタイル、ステンドグラスによる色と光の効果のみならず、室内の採光・照明や音響などに関しても最適な環境を追求し、サグラダ・ファミリア全体が諸芸術を総合する場として、構想した。

 本展では、ガウディの装飾や彫刻手法、また日本人彫刻家・外尾悦郎氏の仕事を紹介することで、彫刻術という視点からも聖堂の豊かな世界に迫る。

4.サグラダ・ファミリアの壮麗な空間を伝える
 
 マリアの塔が完成し、いよいよイエスの塔建設の最終段階に向かいつつあるサグラダ・ファミリアの現在の姿を、最新の映像を駆使して伝える。

展覧会概要

展覧会名:開館35周年記念 ガウディとサグラダ・ファミリア展
会  期:2023年12月19日(火)~2024年3月10日(日)(67日間)
休 館 日:月曜日(1月8日[月・祝]、2月12日[月・休]は開館)、12月29日(金)~1月3日(水)、1月9日(火)、2月13日(火)
開館時間:9:30~17:00、2月23日を除く金曜日は20:00 まで
※入場は閉館の 30 分前まで
会  場:名古屋市美術館(名古屋市中区栄 2-17-25 芸術と科学の杜・白川公園内)TEL:052-212-0001 FAX:052-212-0005
主  催:名古屋市教育委員会・名古屋市美術館、NHK名古屋放送局、NHKエンタープライズ中部、中日新聞社
共同企画:サグラダ・ファミリア贖罪聖堂建設委員会財団
後  援:スペイン大使館、JR 東海、名古屋市立小中学校 PTA 協議会
協  賛:SOMPO ホールディングス、DNP 大日本印刷、YKK AP、アイシン
協  力:名古屋市交通局
入 場 料:一般 1,800(1,600)円、高大生 1,000(800)円、中学生以下無料
※( )内は前売及び 20 人以上の団体料金
※企画チケットの詳細は展覧会公式サイト

※関連催事 作品解説会などは、展覧会公式サイトで告知する

展覧会構成

第 1 章 ガウディとその時代
第 2 章 ガウディの創造の源泉(歴史・自然・幾何学)
第 3 章 サグラダ・ファミリアの軌跡(ガウディ以前・ガウディの時代・ガウディ以降)
第 4 章 ガウディの遺伝子

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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