ヤノベケンジ《 森の映画館》 2004年 豊田市美術館蔵(photo: Seiji Toyonaga)©YANOBE Kenji,2026
4作家の仕事を多角的に紹介
愛知・豊田市美術館で2026年7月18日~9月23日、コレクションを中心としたテーマ展「ワン・ルーム ワン・アーティスト One Room, One Artist ヤノベケンジ、堀尾昭子、梅津庸一、岡崎和郎」が開催される。
豊田市美術館は、コレクションの方針として、作家の仕事を多面的、俯瞰的に見渡せるように、ひとりの作家について複数の作品を収集するとともに、ひとつの展示室にひとりの作家の作品だけを展示することで、鑑賞者が作家の造形思想や人間性に触られるような「ワン・ルーム ワン・アーティスト」を目指してきた。

堀尾昭子《 無題》 2019年 豊田市美術館蔵©HORIO Akiko,2026
本展は、同館のコレクションの中から、ヤノベケンジ(1965年大阪府生まれ)、堀尾昭子(1937年徳島県生まれ)、梅津庸一(1982年山形県生まれ)、岡崎和郎(1930年岡山県生まれ、2022年没)の4人の国内作家に焦点を当て、「ワン・ルーム ワン・アーティスト」で構成する。
会場は、大きさや光の環境などが異なる4つの特徴的な展示室。コレクションを中心に借用作品も交えて、展示室ごとに各作家の仕事を多角的に紹介する。
独自の視座で新たな表現を切り拓いてきた4作家による4つの展示室がスリリングに展開する。

岡崎和郎《 HISASHI》 1994年 豊田市美術館蔵©Kazuo Okazaki
展覧会概要
開館時間:10:00~17:30(入場は17:00まで)
休 館 日:月曜日(7月20日、9月21日は開館)
観 覧 料: 一般800円(700円)、高校・大学生600(500)円、中学生以下無料
*( )内は20名以上の団体料金
*その他観覧料の減免や割引については同館ウェブサイトで確認
主 催:豊田市美術館
会 場:展示室1,2,3,4

梅津庸一《 集団意識》 2021年 豊田市美術館蔵(gift of Misonikomioden)©UMETSU Yoichi,2026
出展作家
ヤノベケンジ/展示室1
1990年代初頭から、「現代社会におけるサヴァイヴァル」をテーマに機能性を持つ大型機械彫刻を制作。ユーモラスな形態に社会的メッセージを込めた作品群は国内外で高い評価を得る。美術館での主な個展に「メガロマニア」(国立国際美術館、2003年)、「キンダガルテン」(豊田市美術館、2005年)、「Mythos」(入善町下山芸術の森 発電所美術館、2010年)、「シネマタイズ」(高松市美術館、2016年)、「太郎と猫と太陽と」(岡本太郎記念館、2024年)がある。

ヤノベケンジ《 アトムスーツ・プロジェクト:保育園4・チェルノブイリ》 1997 / 2001年 寄託作品( photo: Russell Liebman)©YANOBE Kenji,2026
堀尾昭子/展示室2
1960年代から看護師として勤務するかたわら作品制作をはじめ、関西の前衛芸術集団の具体美術協会に合流する。身近なものを素材に、小さくも空間全体に作用するような緊張感のある作品で知られる。近年の展覧会に「堀尾昭子の現在」(西脇市岡之山美術館、2021年)、「地球がまわる音を聴く:パンデミック以降のウェルビーイング」(森美術館、2022年)、「コレクション企画 枠と波」(豊田市美術館、2023年)がある。

堀尾昭子《 無題》 2020年 豊田市美術館蔵©HORIO Akiko,2026
梅津庸一/展示室3
パープルーム主宰。美術史や美術教育、美術と産業など、美術にまつわるあらゆる領域に関心を示しながら、さまざまな表現媒体を横断しつつ美術とは何かを追究する。近年では神奈川県海老名市のダイエーに自らが主宰するギャラリーを移転・開廊した。近年の美術館の個展に「ポリネーター」(ワタリウム美術館、2021年)、「クリスタルパレス」(国立国際美術館、2024年)がある。

梅津庸一《 モダンな壁》 2022年 豊田市美術館蔵(gift of Misonikomioden)©UMETSU Yoichi,2026
岡崎和郎/展示室4
1960年代から晩年まで、「補遺」(=見落とされてきた見方をおぎなうもの/こと)という独自の概念のもと、身近な物をモチーフとしたオブジェを制作し続けた。美術館での主な個展に「岡崎和郎」(倉敷市立美術館、1997年)、「岡崎和郎展 補遺の庭」(神奈川県立近代美術館 鎌倉、2010年)、「見立ての手法―岡崎和郎 Who’s Who」(千葉市美術館、北九州市立美術館、2016‐17年)がある。

岡崎和郎《 Giveaway Pack 1》 1968年 豊田市美術館蔵©Kazuo Okazaki