2023-2024年 主な関西の展覧会 滋賀、京都、大阪、兵庫(神戸)、奈良、和歌山の美術館・博物館(随時更新)

  • 2023年1月25日
  • 2023年1月27日
  • 美術

開催中の中部地方の美術館、博物館、ギャラリーの展示情報はこちら

2022-2023年 主な中部地方の展覧会 愛知(名古屋)、三重、岐阜、静岡、長野、石川の美術館・博物館(随時更新)はこちら

滋賀県立美術館

企画展 川内倫子:M/E 球体の上 無限の連なり 2023年1月21日〜3月26日

 写真家、川内倫子は1972 年に滋賀県で生まれ、2001年のデビュー以降、精力的に活動してきた。柔らかい光をはらんだ独特の淡い色調を特徴とし、人間や動物、あらゆる生命がもつ神秘や輝き、儚さ、力強さが写された川内の作品は、国内外で高く評価されている。本展では、川内がこれまで発表したシリーズを織り交ぜつつ、地球との繋がりをテーマとする新しいシリーズの「M/E」に、コロナ禍における日常を撮影した新作群を加えて紹介する。

特集展示「川内倫子と滋賀」 2023年1月11日〜5月7日

 企画展「川内倫子:M/E 球体の上 無限の連なり」の開催に合わせ、2021年に同館のリニューアルオープンのために撮り下ろされた写真を中心にして再構成した作品や、川内が13年にわたって家族を撮り続けた〈Cui Cui〉(2005)、そして、滋賀県甲賀市にある福祉施設「やまなみ工房」を撮影したシリーズ〈やまなみ〉(2022)など、川内の作品の中でも特に滋賀との関わりの深いものを特集展示する。

滋賀県立陶芸の森

湯呑茶碗~日本人がこよなく愛したやきもの~ 2023年3月11日~6月25日

 湯呑茶碗は日本人に最も親しみのある「やきもの」である。家庭や職場など生活のさまざまな場面で用いられる、個人用の湯呑茶碗や夫婦茶碗の存在は、日本独特の器文化といえる。とくに明治時代末期から昭和時代前期には、日本人が最もやきものに親しんだ時代である。日本各地の名所や名物を、多彩な技法や技術を用いて表現した、その小さな器には当時の名工や作家の技とこだわりが凝縮されている。本展では、陶芸の森「坂口恭逸湯呑コレクション」から日本人がこよなく愛した湯呑茶碗の魅力に迫る。

京都国立近代美術館

開館60周年記念甲斐荘楠音の全貌―絵画、演劇、映画を越境する個性 2023年2月11日~4月9日

 大正から昭和にかけて京都で活躍した日本画家、甲斐荘(または甲斐庄)楠音(1894-197年年)。国画創作協会で彼が発表した作品は美醜を併せ吞んだ人間の生を描いて注目を集めたが、やがて映画界に転身。風俗考証等で活躍したこともあって、その画業が充分には顧みられない時期が続いた。1997年、同館で開催された「甲斐庄楠音展」は彼の画業について再評価を促したが、その際、映画人としての側面については大きく取り上げることがなかった。今回は、彼が手がけた時代劇衣裳が太秦で近年再発見されたのを受け、映画人、演劇人としての側面を含めた彼の全体像を展観する。

京都国立博物館

親鸞聖人生誕850年特別展 親鸞—生涯と名宝 2023年3月25日~5月21日

 2023年は浄土真宗を開いた親鸞聖人(1173~1262年)の生誕850年にあたる。親鸞は京都に生まれ、9歳で出家して比叡山で修行に励むが、29歳で山を下り、法然上人の弟子となる。そこですべての人が平等に救われるという阿弥陀仏の本願念仏の教えに出遇うも、法然教団は弾圧を受け、親鸞も罪人として還俗させられ越後に流罪となる。その後、罪が赦された親鸞は、関東へ赴き、長く布教に励み、やがて京都へと戻り、晩年まで主著『顕浄土真実教行証文類』(教行信証)や「和讃」など多くの著作の執筆や推敲を重ねた。親鸞の求道と伝道の生涯を、自筆の名号、著作、手紙をはじめ、彫像、影像、絵巻など浄土真宗各派の寺院が所蔵する法宝物によって紹介する。

特別展 東福寺 2023年10月7日~12月3日

 新緑や紅葉の名所として知られる東福寺は、京都を代表する禅寺の一つである。日本から中国へと渡り、南宋時代の高僧無準師範(ぶじゅんしばん)に禅を学んだ円爾(えんに)(聖一国師)を開山に迎えて創建された。「東福寺」の名は、奈良の東大寺と興福寺になぞらえて、その一字ずつをとったことに由来する。東福寺の寺宝をまとめて紹介する初の機会となる本展では、「画聖」とも崇められた絵仏師・明兆による記念碑的大作「五百羅漢図」全幅を修理後初公開。応仁の乱による戦火を免がれた貴重な文化財の数々や、巨大伽藍にふさわしい特大サイズの仏像や書画類の優品も一堂に展覧する。草創以来の東福寺の歴史を辿りつつ、大陸との交流を通して花開いた禅宗文化の全容を幅広く紹介。東福寺の日本文化における意義とその魅力を余すところなく見せる。

京都市京セラ美術館

跳躍するつくり手たち展:人と自然の未来を見つめるアート、デザイン、テクノロジー 2023年3月9日〜6月4日

 地球環境への意識の高まりやテクノロジーの進化など、人間社会のあり⽅が⼤きく変化する現代は、新たな視点が求められ、人間がなしうることの重要性が問い直されている。本展では、企画・監修者に、デザインを軸としてリサーチと思索を重ねてきた川上典李⼦⽒(武蔵野美術⼤学客員教授)を迎え、人間や地球の歴史を意識しながら、柔軟な発想でめざましい活動を展開する日本のアート、デザイン分野の気鋭の20作家(個人・チーム)を取り上げる。1970年代、1980年代生まれを中心とした参加作家による新作や初公開作品を多数紹介。過去と未来、自然と人⼯、情報環境と実社会といったさまざまな関係性を軽やかにつないで再解釈する作品や活動から、激動の時代に求められる「創造へ向かう跳躍するエネルギー」が鮮やかに浮かび上がる。

マリー・ローランサンとモード 2023年4月16日〜6月11日

 二つの世界大戦に挟まれた1920年代のパリは、さまざまな才能がジャンルを超えて交錯し、類いまれな果実を生み出した奇跡の空間だった。ともに1883年に生まれたローランサンとシャネルの二人は、大戦後の自由な時代を生きる女性たちの代表ともいえる存在だった。本展では、美術とファッションの境界を交差するように生きた二人の活躍を軸に、ポール・ポワレ、ジャン・コクトー、マン・レイ、マドレーヌ・ヴィオネなど、時代を彩った人々との関係にも触れながら、モダンとクラシックが絶妙に融合する両大戦間パリの芸術界を俯瞰。オランジュリー美術館やマリー・ローランサン美術館など国内外のコレクションから、絵画、ドレス、資料など約90点を紹介する。

美術館「えき」KYOTO

☆ミュシャ展~マルチ・アーティストの先駆者~ 2023年2月17日~3月26日

 アール・ヌーヴォーの代表的な画家として知られるアルフォンス・ミュシャ(1860-1939年)は、サラ・ベルナールの演劇ポスター「ジスモンダ」をはじめとする数々のポスター作品で知られているが、実際に手掛けたジャンルは非常に多岐にわたる。ミュシャ作品に特徴的な優美な女性像と花々を組み合わせたグラフィックおよびプロダクトデザインは、絵画作品とはまた異なる魅力を宿している。本展では、チェコ在住のズデニェク・チマル博士のコレクションから、ベル・エポックの時代を象徴するミュシャ芸術の中で、特にデザインの仕事に着目。マルチ・アーティストとしてのミュシャについてひもとく。

細見美術館

アサヒビール大山崎山荘美術館

☆没後40年 黒田辰秋展―山本爲三郎コレクションより 2023年1月21日~5月7日

 黒田辰秋(1904-1982年)の没後40年を記念する展覧会。黒田辰秋は、早くから木漆工芸の制作過程における分業制に疑問を抱き、一人で素地から塗りや加飾、仕上げまでを行う一貫制作を志す。柳宗悦や河井寬次郎の知遇を得たことで民藝運動と関わり、1927年、「上加茂民藝協団」を結成して志を同じくする青年らと共同生活を送りながら制作に邁進した。協団解散後、本格的に木漆工芸作家として歩み、精力的な活動の末、1970年には木工芸分野で初となる重要無形文化財保持者(人間国宝)に指定される。本展では、20代前半の凝縮された時期に焦点を当てる。民藝運動との出合いを経た黒田は、1928年、御大礼記念国産振興東京博覧会に出品されたパビリオン「民藝館」で、初期の代表作である欅拭漆のテーブルセットをはじめ多くの家具什器を手がけた。民藝館は、運動の支援者であったアサヒビール初代社長山本爲三郎が建物と什器を買い取り、博覧会終了後に大阪・三国の自邸に移築、「三國荘」とよばれるようになる。山本家から当館に寄贈され、開館以来当館所蔵品の軸となっている三國荘ゆかりの山本爲三郎コレクションを中心に、所蔵品を一挙に公開。黎明期からその後の展開にも触れながら、名匠黒田辰秋の創作の原点に迫る。

京都芸術センター

京都府京都文化博物館

特別展「知の大冒険―東洋文庫 名品の煌めき―」 2023年2月21日~4月9日

 東洋文庫(東京都文京区)は、1924年に三菱の第三代社長・岩崎久彌によって設立された。東洋学分野でのアジア最大級の研究図書館で、世界五大東洋学研究図書館の一つでもある。本展では、東洋文庫が有する約100万冊の蔵書の中から、国宝、重要文化財をはじめとする貴重な所蔵品約120件を展示する。教科書で見たことがある有名な書物や地図、絵画のほか、あまり知られていない文字や言語、服装、動植物など、まだ見ぬ新たな「知」との出会いが待っている。

国立国際美術館

ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展 2023年2月4日~5月21日

 ドイツ、ベルリンにあるベルリン国立ベルクグリューン美術館は、ドイツ生まれの美術商ハインツ・ベルクグリューン(1914-2007年)のコレクションを収蔵展示する美術館として1996年に開館。2004年から現在の名称に改まった。本展は、同美術館のコレクション97点をまとめて紹介する日本初となる展覧会。ピカソの初期から晩年にいたるまでの作品と、同時代に活躍したクレー、マティス、ジャコメッティら、ベルクグリューンが最も敬愛した芸術家たちの優品に、日本の国立美術館が所蔵する11点を加えることで、20世紀ヨーロッパ美術の偉大な足跡をたどる。

大阪中之島美術館

あべのハルカス美術館

兵庫県立美術館

神戸市立博物館

兵庫陶芸美術館

奈良国立博物館

奈良県立美術館

和歌山県立近代美術館

とびたつとき 池田満寿夫とデモクラートの作家 2023年2月4日~年4月9日

 池田満寿夫が1997(平成9)年に亡くなって四半世紀がたとうとしている。池田満寿夫は1934(昭和9)年に旧満州国・奉天で生まれ、終戦の年に父母と共に長野に引き揚げた。高校卒業後、画家を志して上京。しかし東京藝術大学を3回受験するも失敗。そうした頃、1955年に靉嘔に出会い、彼を通じて瑛九や美術評論家の久保貞次郎を知ることになる。瑛九は1951年に大阪で「デモクラート美術家協会」を結成。瑛九から版画をすすめられた池田もデモクラートの最若手のひとりとして参加し、泉茂や吉原英雄、靉嘔や加藤正らと交流を続け、久保の応援もあって銅版画の制作に打ち込んだ。1957年に東京国際版画ビエンナーレ第1回展が開催されると、デモクラートの画家たちも積極的に出品し、泉は新人奨励賞に輝いた。 しかし、デモクラートから入賞・入選者が生まれたことで、瑛九はデモクラートの解散を決めた。その後、池田をはじめ若い画家たちは版画の可能性に目ざめて制作を続け、なかでも池田の作品はヴェネチア・ビエンナーレでの国際大賞など、たび重なる受賞と世界各国での個展開催へと飛躍をみせ、脚光を浴びていった。今回は、1950年代から1966年頃までの池田満寿夫の作品とともに、池田が影響を受け、交遊のあった作家の作品を紹介し、当時世界を席巻した日本の版画を振り返る。

最新情報をチェックしよう!
>文化とメディア—書くこと、伝えることについて

文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

CTR IMG