ポーラ美術館特別協力 new-fashioned:日本洋画 美の系譜 岐阜県美術館で

山本芳翠《裸婦》1880年頃 岐阜県美術館蔵 【重要文化財】

遥かなる美の境地にむけて、現代の視点から洋画の系譜をたどる

 岐阜市の岐阜県美術館で2021年12月10日〜2022年3月13日、「ポーラ美術館特別協力 new-fashioned:日本洋画 美の系譜」が開催される。

  西洋文化が流入し、日本に美術が制度として定着していった 明治時代までさかのぼり、約150点(予定)の日本洋画と関連する西洋絵画を通して、日本人の美意識の変化を振り返る。

 視覚的な表現である絵画は、歴史が移り変わるたびに、新たな要素を取り込みながら、時代を象徴する表現を生みだしてきた。 いつの時代も、画家が求めたのは、本物の表現が宿す永遠なる美へのあこがれだった。

 西洋の影響を受けた日本人画家の内面における美意識の形成と、さまざまな表現への広がり、デジタル化へと加速度を増す現代…。

 視覚認識が大きく変容している現代だからこそ、歴史をたどり、日本洋画の美のありかを探求するのには意味がある。

安井曾太郎《薔薇》1954年 ポーラ美術館蔵

展覧会概要

展覧会名:ポーラ美術館特別協力 new-fashioned:日本洋画 美の系譜
会  場:岐阜県美術館 展示室3 (岐阜市宇佐4-1-22)
会  期:2021年12月10日(金)~2022年3月13日(日)
開館時間:10:00~18:00
※入場は閉館30分前まで
※12月10日(金)は10:30から開場
※12月17日(金)、2022年1月21日(金)、2月18日(金) は20:00まで開館
休 館 日:毎週月曜日(祝日の場合は翌平日) 、年末年始12月27日(月)~2022年1月4日(火)
観 覧 料:一 般 1,000(900)円、大学生 700(600)円、高校生以下無料 (  )内は20名以上の団体料金

エドヴァルト・ムンク《壺》1896年 岐阜県美術館蔵

おもな出品作家

山本芳翠黒田清輝○小山正太郎○浅井忠岡田三郎助藤島武二和田英作熊谷守一○坂本繁二郎○青木繁藤田嗣治(レオナール・フジタ)○安井曾太郎○梅原龍三郎○小出楢重○岸田劉生○岡鹿之助○佐伯祐三○三岸好太郎○村井正誠○靉光○山口薫○瑛九○ギュスターヴ・モロー○ポール・セザンヌ○ピエール=オーギュスト・ルノワール○オディロン・ルドン○ポール・ゴーギャン○エドヴァルト・ムンク○モーリス・ド・ヴラマンク○パブロ・ピカソ○ジョルジュ・ブラック

青木繁《海》1904年 岐阜県美術館寄託

みどころ

(1) 美の殿堂 ポーラ美術館絵画コレクションと岐阜県美術館コレクションによる一大企画

 公益財団法人ポーラ美術振興財団ポーラ美術館は、モネを中心とする印象派からレオナール・ フジタ、パブロ・ピカソなどの西洋絵画を中心に、日本の絵画、化粧道具、工芸品など国内随一のコレクションを形成し、世界的に注目されている美術館。

 本展覧会では、その中でも西洋絵画と同様に中核をなす日本洋画コレクションから25点を紹介する。岐阜県美術館のコレクションと共に、両館の選りすぐりの作品が一堂に会する。

靉光《花園》1940年 岐阜県美術館寄託【登録美術品】

(2) 「洋画」とはなにか。初公開資料などにより洋画誕生の軌跡をたどる

 ヨーロッパで誕生した絵画技法のひとつ、「油彩画」はポピュラーである一方、日本で描かれたときには「洋画」と呼ばれ、長らく同じ技法で制作された西洋絵画とは分けて考えられてきた。

 背景には、日本における西洋絵画受容の歴史や、美術教育制度、発表形態の影響がある。本展覧会では、初公開資料などを紹介しながら、日本の洋画とは何かに迫る。

藤島武二《糸杉(フラスカティ、ヴィラ・ファルコニエリ)》1908年 ポーラ美術館蔵

(3) 美をめぐる諸要素から「永遠なる美」を求めた画家の姿に迫る

 東洋由来の絵画技法である日本画の技法ではなく、西洋からもたらされた「油彩画」を選択した日本の画家たちは、この描画材料と技法によってしか表現できない「真の美、永遠なる美」を描こうと模索してきた。

 本展覧会では、彼らの美の根底を成す美意識、理想美のための色彩、構造、光などの研究から、美を求めて制作する現代の作家に通じる姿勢に迫る。

黒田清輝《菊》1912年 ポーラ美術館蔵

関連イベント

◆ナンヤローネ アートツアー

 アートコミュニケーション作品《Such Such Such》を体験しながら、展示作品の魅力を味わう。
日 時:2022年1月23日(日)14:00~15:30
会 場:岐阜県美術館
備 考:要事前申込み、ただし観覧券が必要

◆鑑賞会

日 時:2021年12月17日(金)18:45~19:30、2022年1月10日(月・祝)15:15~16:00、1月21日(金)18:45~19:30、2月18日(金)18:45~19:30
会 場:岐阜県美術館 展示室3
担 当:本展担当学芸員
定 員:各日20人(先着順)
備 考:事前申込み不要、ただし本展観覧券が必要

◆美術講座

「日本洋画における西洋受容」

日 時:2022年1月30日(日)14:00~15:00
会 場:岐阜県美術館 講堂
担 当:松岡未紗(岐阜県美術館学芸員)
定 員:40人(先着順)
備 考:事前申込み不要、無料

「美しいこと、日本洋画の系譜」

日 時:2022年2月20日(日)14:00~15:00
会 場:岐阜県美術館 講堂
担 当:廣江泰孝(岐阜県美術館学芸員)
定 員:40人(先着順)
備 考:事前申込み不要、無料

ポール・セザンヌ《4人の水浴の女たち》1877-78年 ポーラ美術館蔵

■ 同時開催 (※会期中、同展観覧券の半券で観覧できる)

◆「IAMAS ARTIST FILE #07 木村悟之/萩原健一/堀井哲史」 2021年12月21日(火)~2022年3月6日(日)
◆「ぎふの日本画 京で学ぶ」 2021年12月16日(木)~2022年3月27日(日)
◆「版画:ルドンを中心に」 / 「円空大賞の20年 ~コレクションでふりかえる」 2021年11月27日(土)~2022年3月27日(日)
◆「アーティスト・イン・ミュージアム AiM Vol.11 横山奈美」
【公開制作】2021年11月12日(金)~12月11日(土)
【作品展示】2021年12月21日(火)~2022年1月23日(日)
※アーティスト・イン・ミュージアム AiM Vol.11 横山奈美は、無料で観覧できる (会場はアトリエ)。

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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