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「倉俣史朗のデザインー記憶のなかの小宇宙」 京都国立近代美術館で2024年6月11日-8月18日に開催

  • 2024年1月24日
  • 2024年1月24日
  • 美術

倉俣史朗《硝子の椅子 》1976年 京都国立近代美術館蔵 撮影:渞忠之 © Kuramata Design Office

25年ぶりの京都での大回顧展! 総展示数200点超

 京都国立近代美術館で2024年6月11日~8月18日、「倉俣史朗のデザイン ―記憶のなかの小宇宙 」 が開催される。

 同館で「 倉俣史朗の世界 」 展が開催されたのは1999年のこと。1991年に56歳の若さで倉俣史朗が急逝した後 、 没後5年に企画され 、 東京 、 メキシコシティ 、 サンフランシスコ、ニューヨーク 、 パリ 、 ウィーンなど世界各地を巡回した。

倉俣史朗
倉俣史朗《ミス・ブランチ 》1988年 富山県美術館蔵 撮影:柳原良平 © Kuramata Design Office

 それから25年。東京、富山を巡回した本展は、京都会場で幕を閉じる。

 倉俣史朗(1934–1991年)は東京生まれ。銀座のランドマークとなる商業施設「三愛ドリームセンター 」 の店内設計で注目され、1965年には、クラマタデザイン事務所を設立して独立した。

 高度経済成長とともに変化し続ける都市を舞台に、インテリアデザイナーという、当時はまだ曖昧な認識しかなかった領域で活躍した。

倉俣史朗
倉俣史朗 1990年 撮影:小川隆之
©Kuramata Design Office

 透明なアクリルを使用して、まるで商品が浮いているようにみえる棚、光そのものに形を与えたかのようなショーケース。華やかで移り変わりの激しい商業空間を、倉俣は永続性のない幕間劇にたとえた。

 一方で、商品化を前提とせず、自主的に制作した家具も発表。遊び心を感じさせる変型の引出し、板硝子を貼り合わせ最小限の構造を突き詰めた椅子、造花のバラが浮遊するアクリルブロックの椅子。

倉俣史朗
倉俣史朗《変型の家具 Side 1》1970年 青島商店エムプラス蔵 撮影:渞忠之 © Kuramata Design Office

 1981年にエットレ ・ ソットサスに誘われて、イタリアのデザイン運動「メンフィス」に参加すると、一躍国際的な評価を高めた。

 倉俣が「言葉で語れない部分を形で言おう」とした家具たちは、大切に保管されて受け継がれ、今なお能弁なまでに魅力的である。

倉俣史朗
ランプ(オバQ)[小] 1972年 個人蔵 撮影:渞忠之
© Kuramata Design Office

 当時の雑誌には、毎月のように倉俣のインテリアや家具、そして、その時々の言葉が紹介されていた。彼の話は、デザインと一見関係のないような、幼少期の思い出や、夢に見たことにまで広がっていく。

 本展では、こうした倉俣自身の言葉を辿りながら、創作の源泉ともいえる夢日記などの資料とともに、彼のデザインが語りかけるメッセージに耳を傾ける。

倉俣史朗
倉俣史朗《椅子の椅子 》1984年 富山県美術館蔵 撮影:柳原良平 © Kuramata Design Office

展覧会の見どころ

1.若き日の作品から生涯の代表作、美しいスケッチ、初公開資料など総展示数200点超。日本を代表するデザイナー、京都で25年ぶりの大回顧展。

2.ガラスにメタル、カラフルなアクリル。時代とともに素材と表現を変貌させる倉俣デザインの魅力を、名作家具の数々でたどる。

3.友人への書簡や知られざる夢日記、愛蔵の書籍やレコードも紹介。伝説のデザイナー・倉俣史朗の素顔にせまる。

倉俣史朗
倉俣史朗《ハウ・ハイ・ザ・ムーン 》1986年 富山県美術館蔵 撮影:柳原良平 © Kuramata Design Office

開催概要

【展覧会名】倉俣史朗のデザイン ―記憶のなかの小宇宙
【開催期間】2024年6月11日(火)~8月18日(日)
【開館時間】午前10時~午後6時〔金曜日は午後8時まで
※入館は閉館の30分前まで
【休 館 日】月曜日〔ただし、7月15日(月・祝)、8月12日(月・祝)は開館〕、7月16日(火)、8月13日(火)
【会  場】京都国立近代美術館〔岡崎公園内
〒 606-8344 京都市左京区岡崎円勝寺町
【主  催】京都国立近代美術館、朝日新聞社
【特別協力】クラマタデザイン事務所
【協  賛】竹中工務店
【お問合せ】075-761-4111

倉俣史朗
倉俣史朗《アクリルサイドテーブル #2》1989年 株式会社イシマル蔵 撮影:渞忠之 © Kuramata Design Office
倉俣史朗
倉俣史朗《イメージスケッチ「ミス・ブランチ」 》1988年頃 クラマタデザイン事務所蔵 撮影:渞忠之 © Kuramata Design Office
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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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