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国際芸術祭「あいち2022」全容を発表 参加アーティスト100組を決定

全100組の参加が決定

 国際芸術祭「あいち」組織委員会は2022年3月30日、 《STILL ALIVE(今、を生き抜くアートの力)》をテーマに、7月30日~10月10日に開催する国際芸術祭「あいち2022」の参加アーティスト及びプログラムの全容を発表した。チケットの発売は4月1日から。

 名古屋・栄の愛知芸術文化センター12階のアートスペースAで記者会見が開かれ、オンラインでも実施された。

 国際芸術祭「あいち2022」の参加アーティストとして、現代美術展の5人(組)が追加発表され、併せて、新たにパフォーミングアーツ11組、ラーニング・プログラム7組が発表された。 現代美術展の展示場所の詳細も明らかにされた。

 既に発表済みの77人(組)と合わせて、全100組の参加が決定した( 現代美術展とパフォーミングアーツの両方に参加するアーティスト3組は両方でカウントしている)。

現代美術展 アーティスト5組を追加 全82組が決定

 現代美術展への参加アーティストは、 発表済みの77人(組)に加え、5人(組)を追加発表。 32カ国(地域)から、 82人(組)が参加する。

 1920年代から1990年代生まれまで、幅広い世代のアーティストが選ばれた。

 日本人アーティストの比率は、出身地で41%、活動地域では33%。男女比は男性44人、女性人35人、コレクティブ3組。全体の約60%が「あいち2022」で新作を発表する。

会見する片岡真実芸術監督

会見に参加したアーティスト、アピチャッポン・ウィーラセタクンさん(右)

 追加された5人(組)のアーティストは次の通り。( )内は、出身/結成地|活動拠点。

ローリー・アンダーソン&黄心健(ホアン・シンチェン)(米国/台湾|米国/台湾)
・アンネ・イムホフ(ドイツ|ドイツ/米国)
・縄(愛知県芸チーム initiated by 奈良美智)(日本|日本)
・シュエ ウッ モン(チー チー ターとのコラボレーション)(ミャンマー|タイ)
・ディムート・シュトレーベ(ドイツ|米国)

 また、ローリー・アンダーソン&黄心健(ホアン・シンチェン)、荒川修作+マドリン・ギンズ、許家維(シュウ・ジャウェイ)が、 現代美術展での展示に付随したVR(バーチャル・リアリティ)作品の発表を予定している。

パフォーミングアーツ

 パフォーミングアーツの参加アーティスト全11組と公演情報(一部)が新たに発表された。

 パフォーミングアーツでは、演劇、ダンス、音楽といった従来の舞台芸術に加え、これまで現代美術の文脈で語られてきたパフォーマンス・アートにも注目する。

 とりわけ、1960年代以後に花開いたパフォーマンス・アートが、既存の表現形式やジャンルを乗り越える芸術的探究から誕生した歴史へのオマージュとして、領域横断性と実験性に富んだプログラムを展開する。

 現代美術展の参加作家によるパフォーマンスや、パフォーミングアーツ参加作家によるパフォーマティブな展示が相互に響き合うようなプログラムも構想されている。

 現代美術展で、展示に付随したパフォーマンスを予定しているアーティストは、シアスター・ゲイツ、迎英里子、プリンツ・ゴラーム、笹本晃である。

 パフォーミングアーツへの参加アーティストは、次の11組。( )内は、出身/結成地|活動拠点。

足立 智美(日本|ドイツ)
・バック・トゥ・バック・シアター(豪州|豪州)
・ジョン・ケージ(米国|米国)
・トラジャル・ハレル(ー|ギリシャ/ スイス/米国)
・今井 智景(日本|日本)
・百瀬 文(日本|日本)
・ラビア・ムルエ(レバノン|ドイツ)
・中村 蓉(日本|日本)
・スティーヴ・ライヒ(米国|米国)

塩見 允枝子(日本|日本)
・アピチャッポン・ウィーラセタクン(タイ|タイ)

ラーニング・プログラム

 リサーチ・プロジェクトを展開するアーティストとして、全7組を新たに発表した。

 ラーニング・プログラムでは、アートは一部の愛好家のためのものではなく、すべての人がそれぞれのやり方で楽しみ、享受するものという基本的な考えがコンセプトになっている。

 ラーニング・プログラムへの参加アーティストは次の7組。( )内は、出身/結成地|活動拠点。

Åbäke & LPPL(ー/ー|ー/英国)
・AHA![Archive for Human Activities/人類の営みのためのアーカイブ](日本|日本)
・井上 唯(日本|日本)
・眞島 竜男(日本|日本)
・猩々コレクティブ(日本|日本)
・徳重 道朗(日本|日本)
・うら あやか+小山 友也(日本|日本)

全参加アーティスト(100組) リスト

 国際芸術祭「あいち2022」の全参加アーティスト(100組)は次の通り。
 *印は、新たに発表したアーティスト、○印は、現代美術展とパフォーミングアーツの両方に参加するアーティストで、両方でカウントしている。

アーティスト名(出身/結成地|活動拠点)

*Åbäke & LPPL(ー/ー|ー/英国)
○足立 智美(日本|ドイツ)*パフォーミングアーツへの参加を新たに発表
ホダー・アフシャール(イラン|豪州)
*AHA![Archive for Human Activities/人類の営みのためのアーカイブ](日本|日本) 
AKI INOMATA(日本|日本)
*ローリー・アンダーソン&黄心健(ホアン・シンチェン)(米国/台湾|米国/台湾) 
リリアナ・アングロ・コルテス(コロンビア|コロンビア) 
レオノール・アントゥネス(ポルトガル|ドイツ) 
荒川 修作+マドリン・ギンズ(日本/米国|米国) 
カデール・アティア(フランス|ドイツ)
*バック・トゥ・バック・シアター(豪州|豪州) 
ローター・バウムガルテン(ドイツ|ドイツ/米国) 
ディードリック・ブラッケンズ(米国|米国) 
ロバート・ブリア(米国|フランス/米国) 
マルセル・ブロータース(ベルギー|ベルギー/ドイツ/英国)
*ジョン・ケージ(米国|米国) 
曹斐(ツァオ・フェイ)(中国|中国) 
ヤコバス・カポーン(豪州|豪州) 
ケイト・クーパー(英国|英国/オランダ) 
パブロ・ダヴィラ(メキシコ|メキシコ) 
クラウディア・デル・リオ(アルゼンチン|アルゼンチン) 
メアリー・ダパラニー(豪州|豪州) 
遠藤 薫(日本|日本) 
シアスター・ゲイツ(米国|米国) 
潘逸舟(ハン・イシュ)(中国|日本)
*トラジャル・ハレル(ー|ギリシャ/スイス/米国) 
服部 文祥+石川 竜一(日本|日本) 
ニーカウ・へンディン(ニュージーランド(アオテアロア)|ニュージーランド(アオテアロア)) 
許家維(シュウ・ジャウェイ)(台湾|台湾)
*今井 智景(日本|日本)
*アンネ・イムホフ(ドイツ|ドイツ/米国)
*井上 唯(日本|日本) 
石黒 健一(日本|日本) 
ミット・ジャイイン(タイ|タイ) 
ジャッキー・カルティ(ケニア|ケニア) 
河原 温(日本|米国) 
ユキ・キハラ(サモア|サモア) 
バイロン・キム(米国|米国) 
岸本 清子(日本|日本) 
小寺 良和(日本|日本) 
鯉江 良二(日本|日本) 
アンドレ・コマツ(ブラジル|ブラジル) 
アブドゥライ・コナテ(マリ|マリ) 
近藤 亜樹(日本|日本) 
小杉 大介(日本|ノルウェー) 
黒田 大スケ(日本|日本) 
グレンダ・レオン(キューバ|スペイン) 
タニヤ・ルキン・リンクレイター(米国|カナダ)
*眞島 竜男(日本|日本) 
ニャカロ・マレケ(南アフリカ|南アフリカ) 
ミシェック・マサンヴ(ジンバブエ|ジンバブエ) 
升山 和明(日本|日本) 
バリー・マッギー(米国|米国) 
ミルク倉庫+ココナッツ(日本|日本) 
三輪 美津子(日本|日本) 
宮田 明日鹿(日本|日本) 
モハンマド・サーミ(イラク|英国)
○百瀬 文(日本|日本)*パフォーミングアーツへの参加を新たに発表 
デルシー・モレロス(コロンビア|コロンビア)
*ラビア・ムルエ(レバノン|ドイツ) 
迎 英里子(日本|日本)
*中村 蓉(日本|日本) 
奈良 美智(日本|日本)
*縄(愛知県芸チーム initiated by 奈良美智)(日本|日本) 
トゥアン・アンドリュー・グエン(ベトナム|ベトナム) 
尾花 賢一(日本|日本) 
大泉 和文(日本|日本) 
奥村 雄樹(日本|ベルギー/オランダ) 
ローマン・オンダック(スロバキア|スロバキア) 
小野澤 峻(日本|日本) 
ガブリエル・オロスコ(メキシコ|メキシコ) 
カズ・オオシロ(日本|米国) 
ティエリー・ウッス(ベナン|オランダ) 
リタ・ポンセ・デ・レオン(ぺル-|メキシコ) 
プリンツ・ゴラーム(ドイツ/レバノン|ドイツ)
*スティーヴ・ライヒ(米国|米国) 
ジミー・ロベール(グアドループ (フランス)|ドイツ) 
フロレンシア・サディール(アルゼンチン|アルゼンチン) 
眞田 岳彦(日本|日本) 
ファニー・サニン(コロンビア|米国) 
笹本 晃(日本|米国) 
イワニ・スケース(豪州|豪州)
○塩見 允枝子(日本|日本)*パフォーミングアーツへの参加を新たに発表 
塩田 千春(日本|ドイツ)
*猩々コレクティブ(日本|日本)
*シュエ ウッ モン(チー チー ターとのコラボレーション)(ミャンマー|タイ)
*ディムート・シュトレーベ(ドイツ|米国) 
田村友一郎(日本|日本)
*徳重 道朗(日本|日本)
*うら あやか+小山 友也(日本|日本) 
和合 亮一(日本|日本) 
渡辺 篤(アイムヒア プロジェクト)(日本|日本) 
西瓜姉妹(ウォーターメロン・シスターズ)(台湾/シンガポール|台湾/ドイツ)
*アピチャッポン・ウィーラセタクン(タイ|タイ) 
ケイリーン・ウイスキー(豪州|豪州) 
イー・イラン(マレーシア|マレーシア) 
横野 明日香(日本|日本)

 現代美術展の会場ごとのアーティスト情報など、詳細は下記の公式サイトで。

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  あいち2022のアーティスト発表第2弾については、「国際芸術祭「あいち2022」参加アーティスト発表(第2弾) 計77組が決定」、あいち2022のアーティスト発表第1弾については、「国際芸術祭「あいち2022」参加アーティスト発表(第1弾)」、会場については、「国際芸術祭あいち2022の会場は愛知芸術文化センター、一宮市、常滑市、有松地区」、 企画概要については、「国際芸術祭『あいち 2022』企画概要発表 会期は2022 年7月30日~10月10日」、テーマについては、「国際芸術祭『あいち2022』のテーマを決定 STILL ALIVE」を参照。

 そのほか、「国際芸術祭『あいち2022』片岡真実芸術監督が就任あいさつを発表」「国際芸術祭『あいち2022』大林剛郎組織委会長、片岡真実芸術監督が会見 あいちトリエンナーレから改称」「あいちトリエンナーレ 国際芸術祭『あいち2022』に改称 芸術監督は片岡真実さん」なども。

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1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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