勅使川原三郎さんがヴェネチア・ビエンナーレ金獅子功労賞

ヴェネチア・ビエンナーレ金獅子功労賞

 イタリアのヴェネチア・ビエンナーレ事務局は2022年1月12日、公式サイトで、2022年7月に開催される同ビエンナーレのダンス部門で、振付家、ダンサーの勅使川原三郎さんに金獅子功労賞を贈ると発表した。独自性の高い表現が評価された。勅使川原さんは愛知県芸術劇場の芸術監督を務めている。

Ⓒ Hiroshi Noguchi (Flowers) 愛知県芸術劇場提供

 愛知県芸術劇場によると、同劇場で2022年9月に、勅使川原さんが構成・演出・振付を担うダンス公演『風の又三郎』と、監督自身が出演するダンスとライブ音楽のコラボレーション公演『天上の庭』が開催される予定。

 勅使川原さんは1981年から創作活動を開始。1985年、KARAS を設立。以降、世界中の芸術祭や劇場から招聘を受け、公演を重ねた。

 独自のダンスメソッドを基礎に、美術と音楽を含めた稀有な才能によって、国内外でバレエ団への振付、オペラ演出、映像製作など、芸術表現の可能性を広げる活動を展開している。

 2013年に活動拠点カラス・アパラタスを開設。2020年から、愛知県芸術劇場芸術監督。2007年ベッシー賞、文化庁芸術選奨文部科学大臣賞、2009年紫綬褒章、2017年フランス芸術文化勲章オフィシエほか、国内外の受賞多数。

 受賞記念公演として、ビエンナーレのオープニングで勅使川原さんのストラビンスキー「ペトルーシュカ」が上演される。

勅使川原さん受賞のコメント

日々の空の変化の下で、私たちは自然の動き以上に確証のない人生を生きています。
それは矛盾と対立なしに成り立たないことは確かです。
人々が信頼し合うこと、そして尊敬し合うことによってしかその矛盾を受け入れることはできないでしょう。
喜びと共に矛盾し、他者との違いを受け入れる時、私たちは喜びを感じることができるのだと思います。
小さな小道に差し込む陽の光や、入り組んだ小さな水路から反射する月の光は思いもかけない贈り物になることがあります。
今私が知らせを受けた金獅子賞の眩しさは、私が今まで出会った全ての人々に注がれるべきものです。
勅使川原三郎

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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