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第21回AAF戯曲賞受賞記念公演『鮭なら死んでるひよこたち』愛知県芸術劇場小ホールで2023年11月24-26日に上演

演出は羊屋白玉 初のツアー公演も

 「第21回AAF戯曲賞」大賞作品『鮭なら死んでるひよこたち』が2023年11月24〜26日、名古屋・栄の愛知県芸術劇場小ホールで上演される。

 2024年2月16、17日に福岡、22、23日には札幌で、AAF戯曲賞として初のツアー公演も開催する。

 AAF戯曲賞は、公募に応じた戯曲から、後世に残すべき作品を選び、受賞作品を上演する愛知発の取り組み。

 第21回AAF戯曲賞では、応募総数115作品から、岡山市在住の劇作家、守安久二子さんの『鮭なら死んでるひよこたち』が大賞に決まった。色付けされたことに気づかず鳴くひよこや、産卵後に死ぬサケ等のイメージから、人のさがや、巡る命の不思議さに人生観を織り交ぜた物語である。

 演出は、過去のAAF戯曲賞で審査員を務め、瀬戸内国際芸術祭や新潟の大地の芸術祭などでも作品を制作している羊屋白玉さんが務める。

演出:羊屋白玉(演出家・劇作家・俳優・「指輪ホテル」芸術監督・ソーシャルワーカー)

 羊屋白玉さんは、主宰する「指輪ホテル」で芸術監督を務める一方、コロナ禍ではホームレス支援などのソーシャルワーカーとしても活動。人や物、街など、あらゆる現象の看取りや喪失、目に見えない境界などのテーマに取り組んでいる。

 稽古は2023年3月から、同劇場でスタート。8月には、札幌で創作した過程を一般に公開するワーク・イン・プログレス(公開稽古)を実施した。

演出家メッセージ

 クリエーションに費やした時間とバックグラウンドが少しわかるような作品にしたいです。この作品に向き合った人たちが「個人的なことと社会的なこと」を重なり合わせてどのように拡張するのか、裏返すのか。作品の中でまた戯曲に問いかけるみたいなことができたら面白く思ってもらえるかなと。ツアー各地でどのような反応を受けるのか、怖くもあり楽しみです。

あらすじ

 下校時間前の小学校に、カラーひよこを売る不思議な二人組のムーとフーが現れる。門から出てくる子ども達は、笑い声やランドセルの揺れる音を発しながら、無邪気に走り出してくる。

 二人がトンチンカンな会話を続けていると、チャラ男、町内会長の佐川会長、母の会会長のガリア夫人や監査員などが次々とやって来る。

 昭和の時代に思い描かれた“明るい未来”と、“人づくり革命”とがぶつかり合い、徐々に過去・現在・未来がないまぜになっていく…。

公演情報

公 演 名:第21回AAF戯曲賞受賞記念公演『鮭なら死んでるひよこたち』
日  時:2023年11月24日(金)19:30、25日(土)15:00、26日(日)15:00

11月23日(木・祝) 高校生以下をゲネプロ(本番同様の最終リハーサル)に無料招待
25日(土)・26日(日)アフタートークあり(ゲストはウェブサイトで発表)

会  場:愛知県芸術劇場 小ホール
入場料金:全席自由 一般3,000 円 U25 1,000 円

※U25 は公演日に25歳以下対象(要証明書)
※未就学児入場不可。25 日(土)のみ託児サービスあり(有料・要予約)
 託児サービスの対象は、満1歳以上の未就学児。1名につき1,000円(税込)。申込締切は11月18日(土)。オフィス・パレット=☎0120-353-528(携帯からは 052-562-5005)、月~金9:00~17:00、土9:00~12:00(日・祝日は休業)

※26 日(日)公演では、日本語ポータブル字幕を利用できる。希望者は公演前日までに劇場事務局(☎052-211-7552)まで。
※ 車いすでの来場者は、チケット購入後、劇場事務局まで連絡。

チケット

販売日時:2023年10月13日(金) 10:00~
販売場所:
愛知県芸術劇場オンラインチケットサービス
○愛知芸術文化センタープレイガイド(地下 2 階)
☎052-972-0430
※平日 10:00~19:00、土日祝 18:00 まで。月曜定休、祝休日の場合は翌平日。

ツアー情報

福岡公演
日時:2024年2月16日(金)・17日(土)
会場:なみきスクエア
主催:指輪ホテル、キビるフェス 2024、愛知県芸術劇場

札幌公演
日時:2024年2月22日(木)・23日(金・祝)
会場:生活支援型文化施設コンカリーニョ
主催:指輪ホテル、公益財団法人北海道文化財団、愛知県芸術劇場

スタッフ・キャスト

戯曲:守安久二子
演出:羊屋白玉(演出家・劇作家・俳優・「指輪ホテル」芸術監督・ソーシャルワーカー)
出演:遠藤麻衣、神戸浩、スズエダフサコ、田坂哲郎(非・売れ線系ビーナス)、リンノスケ(きっとろんどん)

美術:サカタアキコ、小駒豪
衣裳:佐々木青
照明:則武鶴代
舞台監督:糸山義則
プロダクションマネジメント:峯健、築山竜次(愛知県芸術劇場)
イラスト:Aokid
チラシデザイン:tami graphic design.
制作:糸山裕子、阿部雅子
制作アシスタント:丸田鞠衣絵
         今井絢子、大島直子、高木悠子(愛知県芸術劇場)
プロデューサー:山本麦子(愛知県芸術劇場)

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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