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中田奏花 個展 A View of Being ギャラリー芽楽(名古屋)で2026年8月22日-9月6日に開催

Gallery 芽楽(名古屋) 2026年8月22日〜9月6日

中田奏花

 中田奏花さんは1996年、東京都国立市生まれ。名古屋市在住。愛知県立旭丘高校美術科を経て、2020年、​愛知県立芸術大学油画専攻卒業。​​同大学院美術研究科博士前期課程油画・版画領域を修了。

 今回の個展出品作と同じ「Light view」シリーズの大作が「第44回 上野の森美術館大賞展」で優秀賞を受賞した。

 ギャラリー芽楽で継続的に個展を開いている。2021年、2022年2023年に個展レビューも参照。

 以前は、逆光の中の人物や物をモノクロームで描いていた。影は丁寧に階調をつけている半面、背景は白一色で平滑に塗られている。

 ゆえに浮遊する虚構的、抽象的な影の絵の印象があったが、それは影を概念として描くのではなく、とことん影とつきあうというように、他者や世界の「分からなさ」を精妙に描く類のものだった。

中田奏花 個展 A View of Being

 新たな「Light view」の連作は、白い地に対して、椅子や皿がモチーフとして描かれている。影の絵ではない。でも、やはり椅子や皿は階調があり、背景の白は均一である。

 今回のシリーズでは、影よりもむしろ光を描いていることが分かる。見ていると、不思議な感覚に導かれる。

 「椅子」「皿」は、概念(言葉)に過ぎない。物質的な世界は確かにあるだろう。だが、中田さんの絵を見て感じる感覚は、そうした概念や物質としての椅子や皿とは違う。浮遊感があり、描かれた光と影なのか、現実の光と影なのかが錯綜する。

 例えば、椅子の絵では、座面に背もたれが反射しているが、同時に座面は半透明で、椅子の脚が透過して見えるようにも見える。

 その上に、光が映り込んだような白い円形がある。そして、皿の上にも白い円形がある。これは、照明など光の反射なのだろうか。一見、なんということもない椅子や皿がその実、物資世界を超えたものを感じさせる。それが不思議な感覚につながっている。

 中田さんは、物体に光が映り込んだ瞬間、「外に接続した感動」「現実には存在しないものが現れている」「物体を超えた存在」を感じたと書いている。この言葉は、とても重要に思える。

 脳は単に外界の世界を受け取るのではなく、プロジェクターのように自分の意識空間に映った映像を投影している。脳の予測符号化理論という考え方である。

 世界は、一人一人の脳が描いた光の戯れである。人間は世界をありのままに見ているのではなく、心がつくった脳内シミュレーション(幻影)を見ているという考え方は、仏教の唯識にも通じる。

 中田さんの絵を見て、私が感じたのは、そんなことだ。

 つまり、椅子や皿という概念でもなく、物質的世界でもなく、光や影の瞬間を身体で感じたそのことによって、自分がただ今ここにあること、Beingに気づくことができる。中田さんの絵は、そんなことを主題にしているのではないか。

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