愛知県美術館・豊田市美術館 同時期開催コレクション展 「徳冨満──テーブルの上の宇宙」2023年1-5月に開催

徳冨満《2D or not 2D》1993 年 プラスチックシートほか 豊田市美術館

17年ぶりの回顧展  徳冨満さんの全貌を紹介

 愛知県美術館・豊田市美術館の同時期開催コレクション展「徳冨満──テーブルの上の宇宙」が、2023年1月から5月にかけて開催される。

 徳冨満さん(1966–2001年)は名古屋市出身。将来の活躍が期待されながら、 35歳で早世したアーティストである。知覚と認識の間のちょっとしたズレや、物のかたちと同一性をめぐる思索を、鮮やかな手つきで作品化している。

 豊田市美術館で2021年7月10日から9月20日に開催された「コレクション展:ひとつの複数の世界」で作品が展示された。

徳冨満

徳冨満《untitled (unfinished painting)》2000 年 油彩、画布 愛知県美術館

 愛知県美術館、豊田市美術館で、会期を合わせた回顧展が実現した。回顧展は、「plus, minus, infinity」(小山登美夫ギャラリー、2006年)以来17年ぶり。

 今回は、両館が所蔵する全作品の展示を通じて、絵画、彫刻、インスタレーションと、短い活動期間にもかかわらず多彩な作品を生み出した徳冨満さんの全貌を紹介する。

 会期は次の通り。

愛知県美術館:2023年1月14日(土)~3月14日(火)(同時開催「展覧会 岡本太郎」)
豊田市美術館:2023年2月25日(土)~5月21日(日)(同時開催「ねこのほそ道」)

徳冨満

徳冨満《Doctorʼs Floor for Flicker of Otherness》1995 年 布・スポンジ・木・金属・キャスターほか 愛知県美術館

見ることを深く問い直したアーティスト

 徳冨満さんは東京藝術大学を卒業後、愛知県新進芸術家海外留学奨学金を得て、英国ロンドンへ渡り、1980年代後半~1990年代のアートシーンを賑わせていたYBAs(ヤング・ブリティッシュ・アーティスト)から刺激を受けた。 YBAsは、ダミアン・ハースト、レイチェル・ホワイトリード、トレイシー・エミン、ダグラス・ゴードン、クリス・オフィリらである。

 外界を目で見ることそのものを改めて深く問い直し、身体的なスケール感と天文学的な距離や大きさの感覚を接続。独特な思考をかたちにした。

 2000年に急性白血病の診断を受けて帰国。翌2001年、35歳の若さでこの世を去った。

 愛知県美術館と豊田市美術館は、2016年度から、作家遺族が保管する作品を調査し、収蔵してきた。

徳冨満

徳冨満《+−♾》2001 年 真鍮 愛知県美術館

展覧会概要

愛知県美術館 前室 2、展示室 7 [愛知芸術文化センター10 階]

会  期:2023年1月14日(土)~3月14日(火)
開館時間:10:00-18:00 金曜は 20:00 まで(入館は閉館30分前まで)
休 館 日:1月16日(月)、2月6日(月)、2月20日(月)、3月6日(月)
観 覧 料:一般500(400)円、高大生300(240)円、中学生以下無料
※( )内は 20名以上の団体料金
※上記料金で、本展を含むコレクション展を会期中見ることができる
※下記に該当する人は無料
・学校行事として来館する高校生および引率者
・身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳(愛護手帳)、特定医療費受給者証(指定難病)のいずれかを持っている人。各種手帳(「第 1 種」もしくは「1 級」)または特定医療費受給者証のある人に付き添う人1名(当日、会場で各種手帳(「ミライロ ID」可)または「特定医
療費受給者証」)を提示する

徳冨満

徳冨満《My Attribute (blue)》1996 年 油彩、画布 豊田市美術館

豊田市美術館 展示室 3

会  期:2023年2月25日(土)~5月21日(日)
開館時間:10:00-17:30(入場は閉館30 分前まで)
休 館 日:月曜日(5月1日は開館)
観 覧 料:一般300(250)円、高大生200(150)円、中学生以下無料
※( )内は20名以上の団体料金
※上記料金で、本展を含む常設展および髙橋節郎館を会期中見ることができる
※障がい者手帳のある人(介添者1名)、豊田市内在住または在学の高校生および豊田市内在住の75歳以上は無料(要証明)
※観覧料の減免対象者および割引等については豊田市美術館ウェブサイトで確認する

徳冨満

徳冨満《a vision of universe》2001 年 綿(靴下10 足) 豊田市美術館

関連イベント

愛知県美術館・豊⽥市美術館担当学芸員によるスライドトーク
⽇時:2023年3⽉4⽇(⼟)13:30~14:30
会場:愛知芸術⽂化センター12階アートスペースA
定員:先着90名
※申し込み不要、聴講無料

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>文化とメディア—書くこと、伝えることについて

文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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