「寺内曜子 パンゲア」豊田市美術館で7/10-9/20「コレクション展:ひとつの複数の世界」同時開催

  • 2021年6月9日
  • 2021年6月9日
  • 美術

寺内曜子 《ひとつづきの面》 2002年

寺内曜子 パンゲア / コレクション展:ひとつの複数の世界

 愛知・豊田市美術館で2021年7月10日〜9月20日にある「生誕150年記念モンドリアン展 純粋な絵画をもとめて」に合わせ、「世界をどのように見るか」という視点から、2つのテーマ展示が催される。

 1つは、彫刻家、寺内曜子さんによるインスタレーション「寺内曜子 パンゲア」。 もう1つは、コレクションによる展示「ひとつの複数の世界」である。

寺内曜子
寺内曜子 《ひとつづきの面》 2002年

寺内曜子 パンゲア

企画趣旨

 寺内曜子さんは1954年、東京都生まれ。1970年代末に英国にわたり、セント・マーチンズ美術学校でアンソニー・カロに学んだ。

 寺内さんは、「モノ」として提示されてきた従来の「彫刻」に疑念を抱き、以来、一貫して「コト」の現れとしての「彫刻」に取り組んできた。

 「私たちが見ているのは世界のほんの一部」。寺内さんは、私たちが知り得る世界が限られたものに過ぎないという認識から、今回、豊田市美術館の展示室2に空間自体を取り込んだインスタレーションを展開させる構想である。

 世界を覆う分断や対立も、私たちが自分の認識する世界や、所属する世界のみが全てだと考えることから起こるともいえる。

 タイトルの「パンゲア」は、1つの大陸が分離移動して現在の四大陸になったとする大陸移動説において、分裂前にあったとされる仮想の大陸であり、全体性のアナロジーである。

 私たちは、なぜ分断や二項対立的な思考に陥るのか。

 豊田市美術館の展示室を作品に取り込んだ空間を体験することを通じて、閉じた私たちの世界の見方が刷新されるのではないだろうか。

寺内曜子プロフィール

1954年 東京生まれ
1977年 女子美術大学芸術学部造形学専攻卒業
1978年 同大学研究科修了
1979-81年 セント・マーチンズ美術学校彫刻科アドヴァンスコースに学ぶ
1983-84年 ヘンリ・ムーア財団フェローとしてロンドンのカンバーウェル美術大学でアーティスト・イン・レジデンス
1979-98年 ロンドンにて作家活動
1999年- 東京、愛知にて作家活動
現在 愛知県立芸術大学名誉教授、日本大学大学院芸術学研究科非常勤講師

コレクション展:ひとつの複数の世界

額田宣彦 《ジャングル・ジム(01-1)》 2001年
額田宣彦 《ジャングル・ジム(01-1)》 2001年

企画趣旨

 モンドリアンや彼が参加したグループ、デ・ステイルでは、抽象に基づく造形制作を通して、絶対的な世界へと到達することが目指された。

 本展では、まだ見ぬ世界へ触れることを試みてきたアーティストたちの作品によって、ひとつに見える世界の中に複数の世界があり、そうした複数性によって、ひとつの世界が成立していることをイメージさせる作品を集めている。

 コレクション作品に寺内曜子さんの作品を3点加えた構成。複数世界への視座を持ち、私たちの認識の外部を想像させてくれる作品を紹介する。

岡﨑乾二郎《おかちまち b-3》 1981-2018年
岡﨑乾二郎《おかちまち b-3》 1981-2018年

展示作品

岡﨑乾二郎 《おかちまち》 1981-2018年
杉戸洋 《Untitled》 2016年
高松次郎 《板の単体》 1970年
寺内曜子 《Red Square #3》 1986年 作家蔵
額田宣彦 《ジャングル・ジム(01-1)》 2001年 
ルーチョ・フォンターナ 《空間概念》 1962年

杉戸洋 《untitled》 2016年
杉戸洋 《untitled》 2016年

寺内曜子
寺内曜子 《Red Square #3》 1986年

概要

会期: 2021年7月10日[土]―9月20日[月・祝]
休館日: 月曜日(8月9日、9月20日は開館)
開館時間: 午前10:00-午後5:30(入場は午後5:00まで)
主催: 豊田市美術館
観覧料: 一般300円、高校・大学生200円、中学生以下無料

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伝えること、文化芸術とメディアについて

1980年代から、名古屋、東京、関西で文化芸術を見てきた。新聞文化面、専門雑誌、「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、自ら新聞文化欄を編集、美術、映画、演劇などの記事を書いてきた。2000年代に入ると芸術批評誌を立ち上げ、2019年にはWEBメディアを始めた。文化芸術とメディアの関係、その歴史的展開、メディアリテラシー、課題と可能性、レビューや伝わる文章の書き方、WEBメディアの意義、構築方法について、若い世代に伝えたいと考えています。

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