正式名称、開館日、館長などを決定
愛知県豊田市が、建築家の坂茂さんが設計し、 同市美術館に隣接する同市小坂本町5-80に建設中の博物館の正式名称を「豊田市博物館」に決定し、2024年4月26日に開館すると明らかにした。同市は、シンボルマークとロゴも発表した。初代館長は、前豊田市美術館館長の村田眞宏さんに決まった。
また、「とよはくパートナー」として、博物館でガイドなどの活動をする個人や、博物館との連携事業をする企業、団体などの募集についても明らかにした。
これまでの経緯や基本設計などについては、記事「豊田市博物館 基本設計を発表 2024年秋の開館 坂茂さん設計」を参照。
シンボルマーク、ロゴ
シンボルマークは、博物館の「えんにち空間」天井の木材の格子模様をイメージ。「みんなでつくりつづける博物館」というコンセプトのもと、市民や企業がさまざまな展示に参加し、人や物が行き交いながら、豊田市のにぎわいを創出する場になってほしいという市の思いが込められている。
シンボルマークとロゴは、2022年にプロポーザルで決定したキジュウロウヤハギ（矢萩喜從郎さん）によるデザイン。
矢萩喜從郎さんは、グラフィック、サイン、写真、アート、彫刻、建築、椅子・家具、照明、評論、出版を手掛けるデザイナー。これまでにも豊田市美術館、名古屋市美術館、東京国際フォーラム、谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館などのシンボルマークやロゴタイプを手掛けている。
シンボルマークについての矢萩喜從郎さんのコメントは次の通り。
博物館天井の木組みの斜めの線一つ一つが集積している情景は、人や歴史が交わる博物館の象徴的な役割を表しており、それをシンボルマークとしました。更に言えば、シンボルマークは、ガラスの「切子細工」、あるいは「籠(かご)」とも捉えることができ、多種多様な博物館資料や情報、記憶等を入れる“器”としての意味合いも感じさせてくれます。
シンボルマークにオレンジ色を用いているのは、「親しみ、暖かさ、明るさ、楽しさ、賑わい」だけでなく、未来へと続く活力ある状況もイメージさせてくれるからです。また、豊田市美術館のシンボルカラーのブルーと並べた時に、相互に引き立て合う色であるだけでなく、色覚多様性にも対応しています。
とよはくパートナー
とよはくパートナーは、「みんなでつくりつづける博物館」をコンセプトにする豊田市博物館をフィールドに、職員と共に市の歴史、文化、自然などの価値や魅力を継承・発信する。
募集対象
・博物館を豊田市と共につくりつづけていきたい個人
・豊田市と共に市の歴史、文化、自然の価値や魅力を継承・発信する活動を行うサークル・団体・企業等
募集期間
・個人は、2023年7月1日～8月25日
・有志サークル、地域団体、企業等は2023年7月1日から随時
活動内容
・市の歴史、文化、自然等についての研究や情報発信
・来館者への展示ガイド
・体験活動（自然観察等）の支援など