「表現の不自由展・その後」名古屋で再展示 7月6~11日 東京は妨害行為で会場変更も

「表現の不自由展・その後」名古屋で再展示

 報道によると、「あいちトリエンナーレ2019」で、混乱のため一時中止になった企画展「表現の不自由展・その後」の作品の一部を再展示する展覧会「私たちの『表現の不自由展・その後』」が2021年7月6~11日、名古屋市中区の市民ギャラリー栄で開催される。

「『表現の不自由展・その後』をつなげる愛知の会」が主催

 主催する名古屋市の市民団体「『表現の不自由展・その後』をつなげる愛知の会」が5月18日、記者会見し、明らかにした。

 戦時中の慰安婦を象徴する「平和の少女像」や、昭和天皇の肖像を燃やすシーンがある映像作品など3点が展示される。

 不自由展では、抗議が相次ぎ、2019年8月1日の開幕から3日間で、展示が一時中止に追い込まれた。名古屋市の河村たかし市長も抗議し、愛知県の大村秀章知事と対立するきっかけになった。「『表現の不自由展・その後』をつなげる愛知の会」は、トリエンナーレの際、展示再開を求めた団体で、今回の再展示は、表現の自由の回復が狙いとしている。

 市民ギャラリーは名古屋市の施設だが、報道によると、管理・運営する名古屋市文化振興事業団は、市民団体に入場者の安全確保など協力を求めた上でギャラリーの使用を許可した。

 報道によると、2019年の不自由展の際に展示中止を求めた河村たかし市長は5月18日、今回の再展示が名古屋市の施設で開かれる点について、「ルールにのっとって公共施設を使うのは構わない。トリエンナーレで反対したのは公共事業だから」と語ったという。

東京では妨害行為で会場変更

 一方、報道によると、名古屋での開催を前に、6月25日から7月4日まで都内で開催される予定だった東京展では、展覧会中止を求める街宣行動や抗議電話が続き、新宿区のギャラリー「セッションハウス・ガーデン」が急遽、会場提供を取りやめた。6月10日、都内で記者会見した主催団体の実行委員会によると、別会場を探して開催する方向。

 報道によると、開催を告知した6月3日以降、妨害のメールや電話がギャラリーに届いたほか、右翼団体や排外的なグループが会場前に押しかけ、大音声で抗議活動をした。

 実行委員会は、開催できる別の会場や日程を検討している。

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伝えること、文化芸術とメディアについて

1980年代から、名古屋、東京、関西で文化芸術を見てきた。新聞文化面、専門雑誌、「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、自ら新聞文化欄を編集、美術、映画、演劇などの記事を書いてきた。2000年代に入ると芸術批評誌を立ち上げ、2019年にはWEBメディアを始めた。文化芸術とメディアの関係、その歴史的展開、メディアリテラシー、課題と可能性、レビューや伝わる文章の書き方、WEBメディアの意義、構築方法について、若い世代に伝えたいと考えています。

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