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生誕100年回顧展 石本正 一宮市三岸節子記念美術館で9月11日-10月24日

石本正《舞妓》1968(昭和 43)年、浜田市立石正美術館蔵

いちのみや市制 100 周年関連事業 特別展

 京都を拠点に「舞妓」、「裸婦」などを描いた日本画家、石本正さん(1920-2015年)の画業を紹介する「生誕100年回顧展 石本正」が、愛知・一宮市三岸節子記念美術館で2021年9月11日〜10月24日、開催される。

 2020年の生誕100年を記念し、画家の全画業を紹介する初の大回顧展となる。展示作品は日本画、素描約80点。

 これまで浜田市立石正美術館から外に出されることがなかった同館所蔵作品を中心に、石本さんの青年時代から最晩年まで75年におよぶ画業の全貌を代表作から辿る。

 石本正さんは1920(大正9)年、現在の島根県浜田市三隅町に生まれた。

 京都を拠点とし、創造美術(現・創画会)に参加。後に代表的な作品テーマとなる「舞妓」、「裸婦」に見られる体温や肌の質感、精神性を感じさせる人体表現が高く評価された。

 絶筆となった《舞妓》、新たにアトリエから見つかった素描のほか、文豪・川端康成との親交を示す挿絵などの初出資料も展示する。

 地位や名声を求めず、最期の瞬間まで絵画一筋に生きた石本さんの生涯と創作の原点を紹介する。

浜松市秋野不矩美術館などにも巡回

2021 年 4 月 2 日(金)~5 月 24 日(月) 島根県立美術館(松江市)
2021 年 9 月 11 日(土)~10 月 24 日(日) 一宮市三岸節子記念美術館
2021 年 10 月 30 日(土)~12 月 19 日(日) 浜松市秋野不矩美術館
2022 年 1 月 25 日(火)~4 月 10 日(日) 浜田市立石正美術館

見どころ

1.生誕 100 年を記念した初の大回顧展

 2020年の生誕 100年を記念し、石本正さんの全画業を紹介する初の大回顧展。石本さんは生前より「常に今にこだわりたい」という思いから、新作発表展として展覧会を開催した。

 画業を振り返る回顧展については生きている間は開催しないと固く決めていたことから、全画業を代表作でたどる大規模回顧展は今回が初となる。画業初期の油彩から代表作の数々、そして絶筆となった《舞妓》までが一堂に会する。

2.門外不出の作品が初の全国巡回

 石本さんの故郷・島根県浜田市に位置する浜田市立石正美術館の所蔵作品は、これまで石本さんとの取り決めによって、他館への貸出しはしなかった。今回は、それらの作品が、生誕100年を記念し、全国巡回する。

 展示は、浜田市立石正美術館の所蔵作品が大多数を占め、すべてが東海地方初出展となる。

3.アトリエから新たに見つかった初公開の素描も

 石本さんのアトリエからは、これまで表に出されてこなかった約12,000 点に及ぶ素描やスケッチが見つかっている。

 積み上げると約4メートルに及んだというその素描の中から、石本さんの代表的モチーフ「裸婦」を描いたデッサン等を初公開。画業最初期に描かれた油彩作品など、初公開となる作品が多く披露される。

4.文豪・川端康成との深い親交を示す貴重資料を初公開

 『雪国』、『伊豆の踊子』などの代表作で知られる文豪・川端康成は石本さんの作品を高く評価。アトリエを訪ねるなど、二人の間には深い親交があった。石本さんも、当時出版予定だった『伊豆の踊子』(豪華版、牧羊社)の挿絵を川端から依頼されていたことを語っている。

 本展覧会では、石本さんが川端文学の登場人物をモチーフに描いた《二人の踊子》とともに、展覧会に向けた調査の中で見つかった『伊豆の踊子』挿絵に関する新出資料を展示する。

イベント

スライドトーク

日時/9月11日(土) 午後2時から(開場1時30分)
講師/横山由美子さん(浜田市立石正美術館 主任学芸員)
会場/一宮市三岸節子記念美術館講義室
定員/60名(先着)
参加費/無料
申込み/不要(当日直接会場)

講演会

日時/10月2日(土) 午後2時から
講師/西久松吉雄さん(創画会会員、浜田市立石正美術館 館長)
会場/一宮市三岸節子記念美術館 講義室
定員/60名(先着)
参加費/無料
申込み/不要(当日直接会場)

ワークショップ「挑戦!はじめての日本画」

日時/10月9日(土)、10日(日) 各日午後1時~4時30分
講師/中沢梓さん(大和絵師)
内容/和紙、膠、岩絵具など、日本画に使われている素材に触れ、その作業工程を学びながら、ひとつの作品を作り上げる。
会場/一宮市三岸節子記念美術館 講義室
対 象/一般(小学生以上。小学3年生以下は保護者同伴)
定 員/各 12名(抽選)
参加費/2,000 円
申込み/9月20日(月祝)午後5時(必着)までに電話もしくはメール、はがきで、三岸節子記念美術館まで。

学芸員によるギャラリートーク

日 時/9月19日(日)、10月17日(日)、各日午後2時~
参加費/無料(要観覧券)申込み/不要(当日直接会場)

同時開催

コレクション展(常設展)「色彩画家のヨーロッパ紀行」

開催期間:7月10日(土)~10月31日(日)
内 容:ヨーロッパ滞在を経て、三岸節子が描き出した異国の風景画。そこには訪れた各地の表情が華やかに、時には単色で表現されている。節子の足跡をたどりながら、その先々で画家の目が捉えた色彩豊かな風景を紹介する。

開催概要

会期:2021年9月11日(土)-10月24日(日)
※9月11日(土)は午前10時より内覧会、正午から一般公開
開館時間は午前9時~午後5時(入場は午後4時30分)
休館:毎週月曜〔ただし9月20日(月・祝)は開館〕、9月21日(火)、24日(金)
会場:一宮市三岸節子記念美術館 一般展示室および実習展示室
〒494-0007 愛知県一宮市小信中島字郷南 3147-1
入場料:一般1000円、大高生500円、中学生以下無料
※コレクション展(常設展)観覧料を含む
※20名以上の団体は 2 割引
※一宮市内の満65歳以上で住所・年齢の確認ができる公的機関発行の証明書等を提示された人、身体障害者手帳・戦傷病者手帳・精神障害者保健福祉手帳・療育手帳を持参の人(ミライロ ID可、付添人1人を含む)は無料

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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