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「ストリーミング・ヘリテージ|台地と海のあいだ」 3月12~28日 アーティスト決定

  • 2021年1月29日
  • 2021年3月1日
  • 美術

新たな現代アートイベント
名古屋城から熱田までの堀川沿いが舞台

 「なごや日本博事業実行委員会」が、新たな現代アートイベント「ストリーミング・ヘリテージ | 台地と海のあいだ」を2021 年 3月12 ~28日(期間中の金・土・日曜日) に開催する。
 参加アーティストも発表された。情報は、随時追加する。

概要

 参加アーティストは、井藤雄一、グランドレベル(田中元子+大西正紀)、佐藤美代(音楽:BONZIE)、さわひらき、Barrack(近藤佳那子・古畑大気)+阿野太一、日栄一真+竹市 学、平川祐樹、MOBIUM。

 実行委は、名古屋市、ユネスコ・デザイン都市なごや推進事業実行委員会、公益財団法人名古屋まちづくり公社、名古屋商工会議所、中日新聞社で構成される。

 会場は、 名古屋城エリア、納屋橋エリア、熱田・宮の渡しエリア 。

 文化庁による2020年度の「日本博を契機とする文化資源コンテンツ創成事業」の一環である。

 ディレクターは、秋庭史典さん、河村陽介さん、伏木啓さん、山田亘さん、江坂恵里子さん。

[ロゴ]デザイン:服部一成

コンセプトと狙い

 名古屋城が築かれた名古屋台地から、熱田神宮のある熱田台地まで、名古屋市の中心部を南北に伸びる台地エリア。その縁(へり)を流れる堀川沿いの文化資源にスポットを当てた新たな現代美術のイベントである。

 名古屋城、納屋橋、宮の渡し・・・。これらを結ぶ堀川の流れ [stream]に現代アートが光をあて、名古屋の歴史的、文化的な遺産 [heritage] をリアルタイムに再生する。

 アートを通じて、歴史と現在を交差させ、名古屋独自の文化芸術の魅力を世界に向けて発信することで、地域社会と経済、市民活動の活性化を目指す。

参加アーティスト

井藤雄一

井藤雄一《Driven by Error 展 [RTDex] 》

 愛知県豊田市出身。2014年、中京大大学院情報科学研究科メディア科学専攻 博士後期課程修了(博士、メディア科学)。その後、中京大工学部で助手、助教を務め、2019年から、神奈川工科大情報学部情報メディ ア学科講師。

 映像、音などのデジタルメディアを意図的に誤用。ノイズやグリッチと呼ばれるデータのエラーを表出させる手法のメディア表現に注目し、そのシミュレーションから物事を複眼的に見ることができる作品を目指している。

グランドレベル(田中元子+大西正紀)

グランドレベル《パブリックサーカス》2017

 独学で建築を学んでいた田中元子と、大学院修了後、ロンドンの設計事務所に勤めていた大西正紀が、建築の専門分野と一般の人々とをつなぐことを目的に、2004年 、クリエイティブユ ニ ット m o s a k i( モ サ キ )を設 立 。

 2 0 1 0 年 か ら 、「 けんちく体 操 」ワークショップ に 参 画 。2 0 1 4 年 以降、都市部の遊休地にキャンプ場を 出現させる「アーバンキャンプ」や 、個人がフリー で振る舞う「パーソナル屋台」ワークショップを全 国に展開し た。2016年に 、株式会社グランドレベルを設立。2018年、「喫茶ランドリー」をオープンさせ 、国内外から注目された。

佐藤美代(音楽:BONZIE)

佐藤美代 ( 音楽:BONZIE)《alone》2020

 愛知県名古屋市出身のアニメーション作家。2015年、東京藝術大大学院 アニメーション専攻修了。主に砂絵アニメーションやペイントオングラス、2Dアニメーションなどで作品を制作。

 BONZIE(ボンジー)は米国の歌手、作曲家、マルチプレイヤー。

さわひらき

 1977年、石川県生まれ。高校卒業後、英国に渡りロンドン大スレード校美術学部で彫刻の修士号を取得。ロンドン在住。

 自身の心象風景や記憶の中にある感覚といった実態のない個人的な領域をビデオインスタレーションで表現する。映像や立体造形物を巧みに操って再構成することで、現実にはありえない光景を描きながら、どこか親しみを感じさせる世界を展示空間に生み出す。

Barrack(近藤佳那子・古畑大気)+阿野太一

Art Space & Cafe Barrack

 近藤佳那子と古畑大気の運営するギャラリー&カフェスペース 及びユニット 。愛知県瀬戸市で元電器店を改装し 、美 術 と 人 、まちがつながる実験の場として運営している。

 写真家の阿野太一は建築を撮影。「瀬戸現代美術展2019」では、自身が撮りためた瀬戸の風景に内包された歴史や遍歴を読み解く「瀬戸2015」を発表した。

 今回は、明治期に世界へ向けた瀬戸の陶磁器輸送に大きく貢献した瀬戸電気鉄道と、水運のターミナル駅があった 堀川の関係にスポットを当てる 。

日栄一真+竹市 学

日栄一真

竹市 学

 日栄一真はサウンド ・メディア・アーティストとして、テクノロジーによるサウンド表現の可能性を追求する。

 竹市学は、能楽 笛方 藤田流職分 重要無形文化財(総合指定) 。1972年、愛知県生まれ。1983年、藤田流宗家11世藤田六郎兵衛に入門した。 1996年、国立能楽堂卒業。2002年、米国ニューヨークで9.11追悼公演。2018年、フランス・パリJaponism杉本博司プロデュース、野村萬斎公演出演。 2019年、名古屋市芸術奨励賞受賞。

平川祐樹

平川祐樹《Grains of Film – Silver Nitrate》2017

 1983年、名古屋市生まれ。愛知県を拠点に活動。メディア考古学的な視点を通して、場所や物質に宿る時間を即物的に提示する映像作家。

 近年では、物質の燃焼や蒸留、浄化といった錬金術的手法を使い、古い映画フィルムから銀を抽出、フィルムの灰を平面と置き換えるなど、静謐で儚いミニマルな作品を制作する。

MOBIUM

 バスを改 造した移動型のミュージアム/ラボラトリー。2005年 から、都市部 、山間部を問わず 、停車可能な場所であればどこ でも、作品展示や ワークショップ 、音楽公演 、映像上映など の表現活動を展開している。

イベント

[ シンポジウム ]
五十嵐太郎 × 市原えつこ 日時:3月20日(土) 19:00-20:30

[ アーティストトーク ]
さわひらき × 秋庭史典 日程:3月26日(金)

[ マルシェ ]
■なやばし夜イチ 日時:3月12日(金)・26日(金) 16:00-20:00 会場:錦橋~納屋橋の遊歩道
■宮の浜市(あつた宮宿会) 日時:3月21日(日)11:00-15:00 会場:宮の渡し公園

最後までお読みいただき、ありがとうございます。(井上昇治)

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>伝えること、文化芸術とメディアについて

伝えること、文化芸術とメディアについて

1980年代から、名古屋、東京、関西で文化芸術を見てきた。新聞文化面、専門雑誌、「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、自ら新聞文化欄を編集、美術、映画、演劇などの記事を書いてきた。2000年代に入ると芸術批評誌を立ち上げ、2019年にはWEBメディアを始めた。文化芸術とメディアの関係、その歴史的展開、メディアリテラシー、課題と可能性、レビューや伝わる文章の書き方、WEBメディアの意義、構築方法について、若い世代に伝えたいと考えています。

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