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SPACが半年ぶりに公演再開 第1弾は「みつばち共和国」

『みつばち共和国』(2020) 舞台芸術公園 屋内ホール「楕円堂」 ©K.Miura

メーテルリンク作「蜜蜂の生活」に基づく作品 アヴィニョン演劇祭で上演

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で2020年2月から公演が中止に追い込まれていたSPAC-静岡県舞台芸術センターが、2020年10月17日(土)、18日(日)、24日(土)、25日(日)の各日10時30分と午後3時30分から、静岡市駿河区平沢の静岡県舞台芸術公園 屋内ホール「楕円堂」で、フランスとの国際共同制作の新作「みつばち共和国」を上演する。半年ぶりの公演。

 メーテルリンク作「蜜蜂の生活」に基づく作品で、2019年のフランス・アヴィニョン演劇祭で上演され、話題を呼んだ。SPACが日本語版として新たに共同制作。作・演出は、セリーヌ・シェフェール。上演時間は、約60分。

 「青い鳥』で知られる作家メーテルリンクの詩情あふれるエッセイ「蜜蜂の生活」をベースに、蜜蜂の生態と神秘に迫る幻想的な演劇作品である。

 フランス人演出家セリーヌ・シェフェールは、メーテルリンクが詩的な言葉でつづった自然への眼差し、畏敬の念を「生の物語」として紡いだ。
 親しみやすいおとぎ話のようでありながら、人間社会のあり方にも示唆を与える一方、ダンスやアニメーションも取り入れ、子どもも大人も楽しめる作品に仕上げた。

 SPACにとっては、自然と舞台芸術が共生する舞台芸術公園ならではの新たなレパートリー作品となる。

感染症対策に取り組みながらの上演

 新型コロナウィルス感染拡大防止のため、2019年のフランスでの初演時から一部演出を変更。感染症対策に取り組みながらの上演となる。客席数は、収容定員の50%以下までとし、隣席との十分な間隔を確保する。
 稽古は、フランスと日本を会議アプリでつなぎ、リモートで行われる。

異なる価値観、視点を見せるのが演劇

 SPACが移動が制限される状況でもなお、国際共同制作の可能性を模索するのは、異なる価値観や多様な視点に接する機会がこれまでにも増して必要であり、そこにこそ舞台芸術の役割があると考えるからである。

 チケットは、全席自由(入場整理番号付き)で、一般4,200円、ペア割引3,700円(2人で1枚につき)。他にファミリー割引もある。

 10時30分からの公演は「ファミリー回」となる。推奨年齢は7歳からで、未就学児入場不可。

 ・出演は、たきいみき、永井健二、仲村悠希、坂東芙三次 。
 ・日本語台本:能祖將夫
 ・台本下訳:井上由里子/通訳:平野暁人

詳細は公式サイト

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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