記事内に商品プロモーションを含む場合があります

向井山朋子「『KUMANO』(熊野)」愛知県芸術劇場で10月22、23日

イザナミが眠る熊野の花の窟の境内で撮影した椿 (C)Tomoko Mukaiyama

「熊野」の豊かな自然をモチーフに映像の広がる空間でピアノを演奏

 オランダ・アムステルダムを拠点に活動するピアニスト、美術家、アートディレクターの向井山朋子さんが映像インスタレー ションの空間でピアノを演奏するパフォーマンス「『KUMANO』(熊野)」が2021年10月22、23日、名古屋・栄の愛知県芸術劇場小ホー ルで開催される。
 開演時間は、10月22日が19:00 、23日は14:00。チケット発売は9月10日から。

 オランダを代表するシネマトグラファー、レニエ・ファン・ブルムレンさんと協働。ピアノ曲を、故郷の熊野(和歌山県)で自身が撮影した映像や幼少期の写真に重ねて演奏する。

 これまで、向井山さんは、熊野から影響を受けた数々の作品を発表してきた。

 今回は、熊野で幼少期に見聞きした自然への畏れ、地域におけるジェ ンダーと宗教の関わりや、生と死、再生の記憶をひも解き、極私的な視点で、現実とフィクションの混交した世界を表現する。

2020年5月開催「A Live vol.1 – SUPER T market」より
(C)Tomoko Mukaiyama_Reinier van Brummelen

 熊野は、神々が鎮まる特別な地域と考えられてきた、日本を代表する巡礼地。古代から多くの人が訪れ、熊野古道は2004年、「紀伊山地の霊場と参詣道」としてユネスコの世界遺産に登録された。

 今回の演奏曲目は、ロベルト・シューマンの小品や、技巧的な難曲と言われるクロード・ヴィヴィエの『シラーズ』を予定。複数のスクリーン、映像、照明を用いた空間演出の中、アコースティックと電子音が交差する演奏となる。

向井山朋子メッセージ

 知らない場、不可解な事柄に出会うと、そこに「熊野的」なものを探そうとしていることに、此のごろ気がついた。聖と穢れ、美と醜、実在と架空すら混在するこの土地の記憶を、音楽と映像で紡いでみようか。

向井山朋子
向井山朋子
向井山朋子  (C) Takashi Kawashima

概要

日時:2021 年10 月22 日(金)19:00 開演(18:30 開場)、23 日(土)14:00 開演(13:30 開場)
※上演時間約70 分/途中休憩なし

会   場:愛知県芸術劇場 小ホール
入場料金:全席自由 一般 4000円、U25 1000 円
※未就学児入場不可。23日(土)のみ託児サービスあり(有料・要予約)。満1 歳以上の未就学児が対象で、料金は1 名につき1000 円(税込)。申込締切は10月16日。問い合わせはオフィス・パレット= ☎0120-353-528(携帯からは052-562-5005)
※車椅子での来場については劇場事務局=☎052-971-5609=まで事前に連絡する。

チケット

愛知県芸術劇場オンラインチケットサービス
○愛知芸術文化センタープレイガイド(10:00~19:00、土日祝は18:00 まで。月曜定休、祝休日の場合は翌平日)=☎052-972-0430

最新情報をチェックしよう!
>文化とメディア—書くこと、伝えることについて

文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

CTR IMG