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開館30周年記念 ミロ展──⽇本を夢みて 愛知県美術館で4⽉29⽇-7⽉3⽇

ミロ展──⽇本を夢みて Joan Miró and Japan

 現代スペインを代表する巨匠、ジュアン・ミロ(1893-1983年)の日本で20年ぶりとなる回顧展「開館30周年記念 ミロ展──⽇本を夢みて」が2022年4⽉29⽇〜7⽉3⽇、名古屋・栄の愛知県美術館で開催される。

 ミロは、バルセロナに⽣まれ、⽇本でも永く愛されてきた芸術家。絵画や彫刻、版画、タペストリー、やきものなど、旺盛な創作活動の裏には⽇本⽂化への深い造詣があった。

 本展では、浮世絵や俳句を通じて抱いた⽇本への憧れが感じられる初期の代表作から、⺠芸や書、やきものによって触れた⽇本特有の質感を反映した戦後の⼤作まで、ミロの90年の歩みを約140点の作品と資料で辿る。

 展示作品には、ミロがアトリエに飾っていた⽇本の⺠芸品や、世界で初めてミロについての本を出した詩⼈・美術評論家、瀧⼝修造との共作も含まれる。

展覧会概要

会  期:2022年4⽉29⽇(⾦・祝)〜7⽉3⽇(⽇)
※⼀部展⽰替えあり
会  場:愛知県美術館(愛知芸術⽂化センター10階)
開館時間:10:00〜18:00 ⾦曜は20:00 まで(⼊館は閉館の30分前まで)
休 館 ⽇:毎週⽉曜⽇
観 覧 料:⼀般1,800(1,600)円 ⾼校・⼤学⽣1,200(1,000)円 中学⽣以下無料
※( )内は前売券および20人以上の団体料⾦。
※ミロ展の鑑賞券で、本展会期中に限りコレクション展も見ることができる。
※⾝体障害者⼿帳、精神障害者保健福祉⼿帳、療育⼿帳(愛護⼿帳)、特定医療費受給者証(指定難病)のある人は、各券種の半額で見ることができる。付き添いの人は、各種⼿帳(「第1種」もしくは「1級」)または特定医療費受給者証のある場合、1人まで各券種の半額で見ることができる。当⽇、会場で各種⼿帳(ミライロID 可)または受給者証を提示する。
同時開催:愛知県美術館2022 年度第1 期コレクション展
巡 回 先:富⼭県美術館2022年7⽉16⽇(⼟)〜9⽉4⽇(⽇)予定

ジュアン・ミロ(Joan Miró,1893-1983)

 20世紀のスペインを代表する芸術家。1893年、スペインのカタルーニャ地⽅の都市バルセロナに⽣まれる。

 美術学校を経て、バルセロナの前衛芸術の拠点ダルマウ画廊で作品を発表。1920年代からはパリにアトリエを借り、両親の別荘があったカタルーニャの⼩村モンロッチと⾏き来しながら制作するようになった。

 シュルレアリスムのグループと親しく交流しつつも、常に故郷の⾵⼟に根ざした作品を発表していたが、スペイン内戦により故郷を追われ、第⼆次世界⼤戦で各地を転々とすることを余儀なくされた。

 1944年にやきものと彫刻の制作を始め、1956年には妻の故郷マジョルカ島のパルマにアトリエを構えて幅広いジャンルの作品を⼿がけた。1983年に90歳で没する。

見どころ

1 浮世絵に俳句、⽇本好きのミロ。

 ミロが⽣まれた1893年のバルセロナは、その数年前の万国博覧会開催をきっかけにした⽇本美術ブームが続いていた。 

 ミロの⽣家の近くには⽇本美術の輸⼊販売店があり、ミロが初めて個展を開いた画廊でも時折、⽇本の浮世絵や⼯芸品が展⽰されている。

 ミロの周囲には、俳句の魅⼒に取りつかれた詩⼈たちがいた。こうした環境で過ごしたミロが⽇本への想いを募らせたのは、ごく⾃然なことだったのかもしれない。

 パリでシュルレアリスムに出会うよりも前に、ミロは⽇本に出会っていた。

2 画家ミロの歩みを国内外の珠⽟のコレクションで辿る。

 1920年、27歳で初めて滞在したパリで、ミロは故郷カタルーニャの⾵景や⽣き物を描いた絵画を発表する。

 シュルレアリスムの詩⼈、画家たちとも親しくなり、ミロもその⼀員として名が知られるようになった。

 従来の絵画を乗り越えるためにさまざまな実験を試みた。絵画と詩が溶け合うミロならではの画⾯からは、東洋への眼差しも透けて⾒える。

 スペイン内戦、第⼆次世界⼤戦という時代の波に翻弄されながらも決して制作を⽌めることはなかった。

3 ⽇本を夢みて…念願の来⽇。

 第⼆次世界⼤戦を経て、ミロはますます⽇本の⽂化にのめり込む。⽇本のやきものの技術を学んだアルティガスと共に陶芸に熱中。友⼈たちが⽇本から持ち帰った⺠芸品の数々に⽬を奪われ、⾃らも⽇本⾵の作品を作るようになった。

 1966年、⽇本での⼤規模な回顧展開催を機に念願の初来⽇を果たした。京都や奈良、信楽、そして名古屋と⽇本各地を⾶び回り、世界初のミロの単⾏書を1940年に刊⾏していた詩⼈・美術評論家の瀧⼝修造との対⾯もかなった。

 若い頃から⽇本に憧れたミロと、世界に先駆けてミロの魅⼒を⾒出した⽇本。両者の関係はさらに深まっていく。

4 ミロのアトリエを飾る⽇本の⺠芸品が⾥帰り。

 ミロの制作の原点であるカタルーニャの農村モンロッチのアトリエや、晩年を過ごしたマジョルカ島のアトリエに飾られていた⽇本の品々は、ミロの創作意欲を⼤いに刺激した。

 本棚を覗けば、そこには書や埴輪、茶道、⽇本庭園など⽇本の⽂化にまつわる画集が数多く収められていた。

 友⼈たちから贈られたものから、ミロ⾃⾝が購⼊したものまで、貴重なミロの旧蔵資料が数⼗年ぶりに⽇本に⾥帰りする。

お得な企画チケット

●早割ペアチケット(購⼊期間:2022年3⽉10⽇[⽊]〜4⽉10⽇[⽇]22:00)
お得なペアチケットを数量限定で販売する。
⼀般2枚組 2,800 円(税込)
●グッズ付きチケット(購⼊期間:2022年3⽉10⽇[⽊]〜数量に達し次第、販売終了)
本展オリジナルグッズ「ロルバーン ポケット付メモ《ジョアン・ミロの3 冊の本展ポスターのためのリトグラフ》」が付いたお得なチケットを数量限定で販売する。
2,360円(税込)
●ミロ展+国際芸術祭「あいち2022」セット券(購⼊期間:2022年4⽉1⽇[⾦]10:00〜4⽉28⽇[⽊]22:00)
ミロ展前売券と国際芸術祭「あいち2022」(会期2022年7⽉30⽇〜10⽉10⽇)1DAYパスがセットになった超お得なチケットを販売する。
⼀般2,800円(税込)
⾼校・⼤学⽣ 1,800円(税込)

展覧会ナビゲーター/音声ガイド

俳優:杉野遥亮
 本展会場限定の⾳声ガイドに杉野遥亮さんが初登場!杉野さんのシークレットトラックもお楽しみに!
貸出価格:600円(税込)

イベント・その他

スライドトーク(学芸員による展⽰説明会)
【⽇時】 2022年5⽉14⽇(⼟)、5⽉29⽇(⽇)、6⽉18日(⼟)各回11:00-11:40、6⽉10⽇(⾦)18:30-19:10
【会場】アートスペースA(愛知芸術⽂化センター12階)
【定員】各回70人
※申込不要、聴講無料。

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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