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「GENKYO 横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?」 2021年1月15日から愛知県美術館

 《戦後》1985年(2017年ハラミュージアムアークでの展示風景) Photo by Shinya Kigure
作品所蔵および写真提供 公益財団法人アルカンシエール美術財団 原美術館

「GENKYO 横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?」愛知県美術館

横尾忠則
《想い出と現実の一致》1998年 富山県美術館

 

 名古屋・栄の愛知県美術館で 2021 年1月15日〜4月11日、横尾忠則さんの過去最大級の個展「GENKYO 横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?」が開催される。

 横尾忠則さんは1936 年、兵庫県生まれ。1960 年代初頭から、グラフィック・デザイナー、イラストレーターとし て活動を開始し、日本の土俗的なモチーフとポップ・アート的な感覚を融合させた独自の表現で注目された。

 その後、1980年代に「画家宣言」によって、「デザイナー」から「画家・ 芸術家」へと活動領域を移し、斬新なテーマと表現による作品を次々と発表。国内外で現代美術家としても高い評価を得るに至った。

 2000年代以降は、国公立美術館での個展が相次いだ。パリのカルティエ現代美術財団(2006 年)をはじめ、近年では、海外での発表も多い。

横尾忠則
《解かれた第七の封印――画家の誕生》1991年 セゾン現代美術館

 東海地方の美術館で初めての横尾展となる今展では、作家の全面的な協力のもと、「作品による自伝」を テーマに、横尾さんの芸術の全貌を、グラフィック作品を含めて多角的に、歴史的に紹介することを試みる。

 横尾さんの作品には、自伝的なエピソードや記憶を主題としたものが少なくない。近年の作品では、自己反復や自作のパロディ、パスティーシュを扱った自己言及的なものもある。

横尾忠則
《 浪漫主義者の接吻》 1986年 愛知県美術館

 反復される自己について、あるいは自己の芸術についての「語り」は、横尾さんの芸術の重要な要素である。

 横尾さんの最近の絵画作品、あるいは、文学作品に現れる「原郷」という概念は、特に注目に値する。

 それは、全ての人間の魂のふるさとであり、横尾さんの芸術の背後に存在する広大なイメージの源でもある。

 画家が繰り返し立ち戻り、さまざまなイメージや記憶の連関を見出す、鬱蒼とした森のような領域――。この「原郷」こそが、変幻自在でいつも新鮮な驚きとともに独特なイメージ世界が生み出す源泉である。

横尾忠則
《 実験報告》 1996年 東京都現代美術館

展覧会への横尾さんのメッセージ

 私は絵画から目を外して来ませんでした。未だに絵画は私にとって未知の領域です。

                        横尾忠則

見どころ

 展覧会の見どころは、主に3つ。

1.作家の全貌に迫る

 兵庫県西脇市で過ごした高校時代の作品、グラフィック・デザイナー、イラストレーターとして脚光を浴 びた 1960 年代のグラフィック作品、いわゆる「画家宣言」後、活動領域を絵画に広げた1980 年代以降の多様なスタイル・技法・テーマによる絵画作品、さらには 2000 年代の代表作「Y字路」シリーズ、最新作「原郷」と、豊富な出品作品によって、 60 年以上に及ぶ作家の活動の全貌に迫る。

横尾忠則
《 暗夜光路 赤い闇から》 2001年 東京都現代美術館

2.作品による自伝

 横尾さんは、自らの幼少時の記憶やエピソードをモチーフとした作品を数多く手がけてきた。自身の体験や、夢の中で見た情景も、しばしば作品の中に登場する。横尾さんにとって、自己とは、汲めども尽きぬインスピレーションの源である。展示では、代表作の数々によって、横尾さんの芸術の展開を生涯のエピソードと重ね合わせながら紹介する。

3.東海地方で初の個展

 横尾さんの個展は、2000年代以降、毎年のように全国各地の美術館で開かれてきたが、東海地方の美術館では初めて。また、規模は、過去の個展と比較して最大級となる。

横尾忠則
《 ジュール・ヴェルヌの海 》 2006年 世田谷美術館

横尾さんプロフィール

横尾忠則( よこお・ただのり)
 1936 年、兵庫県西脇市生まれ。高校卒業後、神戸でデザイナーとしての活動を始め、1960 年に東京に進出。グラフィック・デザイ ナー、イラストレーターとして脚光を浴びる。

 その後、1980年に米ニューヨーク近代美術館で大規模なピカソ展を見たことを契機に、 画家としての本格的な活動を開始。さまざまな手法と様式を駆使して、森羅万象に及ぶ多様なテーマを描いた絵画を生み出し、国際的にも高く評価されている。

 2012 年に横尾忠則現代美術館(神戸市)、2013 年には豊島横尾館(香川県豊島)が開館した。

 主な個展に、「横尾忠則 私への帰還」(兵庫県立近代美術館、神奈川県立近代美術館、1997年)、「横尾忠則 森羅万象」(東京都現代美術館、広島市現代美術館、2002-2003年)、「TADANORI YOKOO」 (カルティエ現代美術財団、2006年)、「冒険王・横尾忠則」(世田谷美術館、兵庫県立美術館、2008年)、「横尾忠則 全ポスター」(国立国際美術館、2010年)、「横尾忠則展 反反復復反復」(横尾忠則現代美術館、2012年)、「横尾忠則 HANGA JUNGLE」(町田市立国際版画美術館、横尾忠則現代美術館、2017年)など。

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