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ふじのくに⇄せかい演劇祭2024 静岡芸術劇場,舞台芸術公園,駿府城公園で4月27日-5月6日に開催

F4.5 牧田奈津美

SPAC×鳥の劇場 初の共同制作など多彩な内容

 SPAC-静岡県舞台芸術センターが、2024年のゴールデンウィーク(4月27日-5月6日)に開催する「ふじのくに⇄せかい演劇祭2024」の詳細情報を発表した。

 会期前半(4月27-29日)はSPACの活動拠点である静岡県舞台芸術公園で3作品を上演。野外劇場「有度」では、[SPAC×鳥の劇場]初の共同制作となる中島諒人演出の『友達』、屋内ホール「楕円堂」では、瀬戸山美咲演出の『楢山節考』という骨太の 2 作品を上演。さらに石神夏希が園内各所をツアーする回遊型演劇『かちかち山の台所』を書き下ろす。

 後半(5月3-6日)は、トーマス・オスターマイアーが率いるベルリン・シャウビューネの最新作『かもめ』が静岡芸術劇場に堂々登場!

ふじのくに⇄せかい演劇祭 2024 デザイン:阿部太一(TAICHI ABE DESIGN INC.)

 また、メルラン・ニヤカムによるソロ・パフォーマンス『マミ・ワタと大きな瓢箪』は、グランシップ「こどものくに」との連携企画として上演される。

 駿府城公園では、SPAC 芸術総監督・宮城聰が岡倉天心の幻のオペラを今に蘇らせる新作『白狐伝』を野外上演。

 同時開催のストリートシアターフェス「ストレンジシード静岡 2024」では、三浦直之(ロロ)が街を舞台に市民参加劇を創作し、韓国からは中心街を移動しながら行う現代サーカスの招聘もある。

上演全ラインナップ

ふじのくに⇄せかい演劇祭2024

・演出:中島諒人/作:安部公房『友達』
・上演台本・演出:瀬戸山美咲/原作:深沢七郎『楢山節考』
・演出:石神夏希 間食付きツアーパフォーマンス『かちかち山の台所』
・演出:トーマス・オスターマイアー/作:アントン・チェーホフ『かもめ』
・演出・振付・出演: メルラン・ニヤカム『マミ・ワタと大きな瓢箪』

ふじのくに野外芸術フェスタ2024静岡

・演出・台本:宮城聰 / 作:岡倉天心(『THE WHITE FOX』)/ 音楽:棚川寛子『白狐伝』

ストレンジシード静岡2024

・テキスト・演出:三浦直之(ロロ) オムニバス・ストーリーズ・プロジェクト『パレードとレモネード』
・『The Road to Heaven』

スケジュール

チケット購入方法

電話予約 SPACチケットセンター
TEL:054-202-3399(受付時間10:00~18:00/休業日を除く)
ウェブ予約こちら
窓口販売:静岡芸術劇場チケットカウンター(受付時間10:00~18:00/休業日を除く)
当日券:残席がある場合のみ、開演1時間前より各公演会場の受付で販売

作品紹介

『友達』 SPAC-静岡県舞台芸術センター×鳥の劇場]共同制作 演劇

4 月 27 日[土], 28 日[日] 各日 18:30 開演
会場:舞台芸術公園 野外劇場「有度」
演出:中島諒人 作:安部公房
出演:SPAC[阿部一徳、大道無門優也、たきいみき、武石守正、三島景太]、鳥の劇場[中川玲奈、高橋等、小菅紘史、安田茉耶、後藤詩織]
[全席自由] 上演時間:未定 (120分を予定) 日本語上演/英語字幕
製作:特定非営利活動法人鳥の劇場、SPAC-静岡県舞台芸術センター

いまを生きる私たちに深く刺さる! 安部公房の「黒い喜劇」が日本平の森に放たれる。
 今年生誕 100年を迎える安部公房の代表戯曲『友達』は、戦後日本が空前の好景気に沸く 1967年に発表され、作家本人が「黒い喜劇」と称するブラックコメディの傑作。

 「友達」と称して隣人愛を押しつけ、“個人”を取り込んでいく“共同体”の問題を扱う本作は、三島由紀夫から「羨望に堪へぬ作品」と絶賛された。

 昭和の時代独特の空気を孕みながら、それが決して過去の日本固有のものではないことを、中島諒人の冴わたる演出が観る者に突きつける。鳥取で「劇団」として共同作業を続けてきた中島が描く『友達』、都会の密室劇が夕刻の森に放たれる。

SPAC と鳥の劇場、初の共同制作。熟練の俳優たちによる競演がついに実現!
 中島諒人が率いる劇団「鳥の劇場」は、鳥取市を拠点に2006年から活動している。世界を視野に入れた作品づくりや、国際フェスティバルの実施、また地域に根差したアウトリーチ活動など、“劇場をもつ劇団”としての活動は SPACとも共通している。

 『友達』では、それぞれの劇団から5名ずつ、ベテランの個性派俳優たちが出演。男の部屋に居座る見知らぬ家族…、いずれもアクの強い登場人物たちを、鍛錬を重ねた双方の俳優たちが恐ろしいまでの熱量で演じる。SPAC に在籍していた中島諒人が古巣の劇場でどんな化学反応を起こすのか。

《あらすじ》
 ある夜、都会で一人暮らす男の部屋に見知らぬ家族が突然やってくる。彼らは男を孤独から救うためだと言って、そこに棲みついてしまう。男は家族を追い出そうとするが、家族は”共同体の素晴らしさ”を説くばかり。善意に満ちた笑顔で隣人愛を唱える彼らの行動は次第にエスカレートしていき…。

『楢山節考』 演劇

4月27日[土・祝], 28日[日], 29日[月・祝] 各日16:00開演
会場:舞台芸術公園 屋内ホール「楕円堂」
上演台本・演出:瀬戸山美咲 原作:深沢七郎
出演:森尾舞、西尾友樹、浜野まどか
音楽・チェロ演奏:五十嵐あさか
[全席自由] 上演時間:70分 日本語上演/英語字幕
制作:SCOT

現代人が失った“生命の尊厳”を問い直す「棄老」の物語。
 主人公おりんは「山へ行く」日を目標に、過剰なエネルギーを持続しながら生きている。そこには「棄老伝説」という言葉のもつ暗さとは逆の、明るさと強さがあるー。

 深沢七郎によって1956年に発表され、世に衝撃を与えた小説『楢山節考』を、今最も勢いのある劇作家・演出家のひとり、瀬戸山美咲が舞台化。

 山に神を見る日本の原始的な死生観を土台に、集団における生と死を描き出す物語。死ぬ瞬間まで親を「生きているもの」として扱う寒村の人々の姿は、生きているうちから高齢者を集団から切り離し「なきもの」として扱う現代を鋭く照射している。

動物的で崇高な生のエネルギーを、「楕円堂」の漆黒の舞台に封入する!
 昨年、利賀芸術公園「利賀山房」で創作初演し話題となった本作を、舞台芸術公園の「楕円堂」で上演。3人の俳優に加え、今回はチェリスト五十嵐あさかが生演奏で参加する。

 俳優たちの動きは極限まで抑制され、至近距離で演じられる家族の濃密なやりとりにチェロが重なり、楕円堂の漆黒の空間を埋め尽くしていく。民間信仰における死生観、そしてそれを通して、現代人が失った生命力の根を問い直す怪作である。

《あらすじ》
 その村には、親が七十歳になったら子が背負って山に捨てる「楢山まいり」という風習があった。おりんは、山へ行く日を楽しみに、何年も前から準備をすすめている。一方、息子の辰平とその後妻・玉やんは、少しでも長くおりんと共にありたいと願っていた。

『かちかち山の台所』 間食付きパフォーマンス

4月27日[土・祝], 28日[日], 29日[月・祝] 各日12:30開演
会場:舞台芸術公園 ほか
演出:石神夏希
出演:石井萠水、大内智美、小長谷勝彦、山崎皓司、吉見亮
上演時間:未定(120分以内)
製作:SPAC-静岡県舞台芸術センター

目で・耳で・足で・舌で…舞台芸術公園を味わいつくす演劇体験へー
 子どもから大人まで幅広く親しまれる昔話でありながら、残酷な報復の物語でもある『かちかち山』を題材に、石神夏希が静岡の風土と食文化を織り込んだ回遊型演劇を創作。

 舞台芸術公園がある有度山は景勝地・日本平を有し、今もイノシシやタヌキが生息する土地柄。里山の風情がのこる自然の中を散策しながら物語と出会い、食べて楽しむ作品となる。

 石神のSPACでの演出は、『弱法師』(2022年/三島由紀夫作)、『お艶の恋』(2023年/谷崎潤一郎原作)に続く3作目で、今回は石神がこれまで各地で取り組んできたツアー型パフォーマンス。

 公園全体を舞台に見立て、演劇的手法で「いまここにあるもの」をとりこみながら、日常とはちょっと違う感覚の“場”を立ち上げていく。

<注意事項>
※本公演は軽食付きの回遊型演劇(昼食は済ませてから参加)
※10名前後のグループで舞台芸術公園の中を散策
※散策中は、イヤホンまたはヘッドホンを装着
※未就学児との観劇を希望される場合は要問い合わせ
※小雨決行、荒天中止の場合あり
※坂道や階段を歩くほか、足元がぬかるむ場合があり、トレッキングシューズや長靴の使用をお勧め

『かもめ』 日本初演 演劇

『かもめ』 ©︎ Gianmarco Bresadola

5月3日[金・祝] 14:00開演, 4日[土・祝] 13:00開演
5日[日・祝] 13:00開演, 6日[月・振休] 13:00開演
会場:静岡芸術劇場
演出:トーマス・オスターマイアー 作:アントン・チェーホフ
出演:トーマス・バーディンク、イルクヌル・バハドゥル、ステファニー・アイトラウレンツ・ラウフェンベルク、ヨアヒム・マイヤーホフ、ダーヴィト・ルーラント、レナート・シュッフ、ヴィンバイ・シュトレーラー、エヴァン・テキン、アクセル・ヴァントケ
[全席自由] 上演時間:210分(途中休憩あり) ドイツ語上演/日本語字幕
製作:ベルリン・シャウビューネ

世界中で絶大な人気を誇るオスターマイアー×シャウビューネの最新作が静岡へ!
 ドイツの演劇界に大きな変革をもたらした演出家トーマス・オスターマイアー。同時代性を重視したセンセーショナルな演出は、世界中で支持されている。

 彼が率いるドイツの名門シャウビューネの最新作は、チェーホフ四大戯曲のひとつである『かもめ』。昨年3月に初演され、本拠地のベルリンではチケットが入手困難になるほど話題を呼んだ。

 『かもめ』が書かれたのは、それまでの価値観が崩壊し、多くの若者が「本当にすべきことは何か」を模索していた革命前夜のロシア。湖畔の田舎屋敷を舞台に、芸術と愛に幸福を求める人々の群像劇はまた、演劇史のエポックとなった。

 舞台は現代の都市に置き換えられ、チェーホフが作品に込めた「人生」と「芸術」に対する問いかけが、オスターマイアーの手により時代を超えて今を生きる私たちと重なる。

目前で語られる「芸術家」たちの心情、儚くも鮮烈な劇的体験が観客を待ち受ける。
 オスターマイアー率いるシャウビューネは、本演劇祭での『民衆の敵』で13年ぶりの来日を果たし、客席を巻き込んだ圧巻の演説で観客を釘付けにした。

 今回の『かもめ』では、静岡芸術劇場の舞台に仮設客席が組まれ、観客はその極上の演技を至近距離で味わうことができる。

 個性的な名優たちの中でも、流行作家トリゴーリンを演じるヨアヒム・マイヤーホフは、名だたる舞台で話題をさらう一方、作家としてもブレイクしている怪優。トリゴーリンが作家生活の内情を吐露するとき、マイヤーホフは自身の虚実を自在ににじませ、皮肉たっぷりに笑いを誘う。

 ベルリンでは、象徴的な大木がそびえ立ち、客席を覆うように葉が茂っていたが、今回は大木のかわりに雄大な景色が目の前で描かれてゆくスペシャル版。まさに「その場限り」の劇的体験が待ち受けている。

《あらすじ》
 芸術の革新を求める作家志望のトレープレフは、名声に憧れ女優を夢見る恋人ニーナの一人芝居を上演するも、著名な女優である母親に嘲笑されてしまう。ニーナはトレープレフの母親の愛人で人気作家のトリゴーリンに心惹かれ、彼らを追って旅立つが… 

『マミ・ワタと大きな瓢箪』 グランシップ「こどものくに」連携事業

5月5日[日・祝] 11:00開演
会場:グランシップ 交流ホール
演出・振付・出演:メルラン・ニヤカム
[全席自由] 上演時間:40分
製作:ラ・カルバス・カンパニー
ダンス?儀式?
摩訶不思議なニヤカムワールドがここに!
 カメルーンで生まれ、パリで大人気のダンサー・振付家メルラン・ニヤカムが、アフリカの神話にもとづく摩訶不思議な世界を踊る。

 SPACで2010年より中高生とのダンスプロジェクト「スパカンファン」を振り付けし、そのダンスは一度触れたら、子どもも大人もとりこになってしまうエネルギーに満ち満ちている。アフリカの土着的な伝統を受けながら、今の私たちにひびく神秘を体現するソロ・パフォーマンス。

《あらすじ》
 海の女神マミ・ワタは、やさしく心惹かれる存在だが時に冷酷でもある。蛇にも結びついて連想される妖艶な動きは、私たちを変容/メタモルフォーゼの宇宙へとさそいこむ。ここでは、すべてのアイデンティティがひっくり返り、形をなくし、生まれ変わる。だれもが居場所を見つけられるハイブリッドな場。アフリカの精神を引き継ぐニヤカムが、日本で歌舞伎からもインスピレーションをうけ、普遍的な儀式の形式を新たなものにする。

『白狐伝』 SPAC新作 演劇(同時開催 ふじのくに野外芸術フェスタ2024静岡)

5月3日[金・祝], 4日[土・祝], 5日[日・祝], 6日[月・振休]各日19:00開演
会場:駿府城公園 紅葉山庭園前広場 特設会場
演出・台本:宮城 聰 作:岡倉天心(『THE WHITE FOX』)
音楽:棚川寛子
出演:美加理、葉山陽代、池田真紀子、内山怜菜、大内米治、大高浩一、加藤幸夫、河村若菜、貴島豪、榊原有美、桜内結う、鈴木真理子、舘野百代、寺内亜矢子、藤見花、布施安寿香、本多麻紀、森山冬子、吉植荘一郎、若菜大輔、渡辺敬彦
[全席自由] 上演時間:100 分以内 日本語上演/英語・中国語・韓国語字幕
製作:SPAC-静岡県舞台芸術センター

駿府城に現れる狐火──岡倉天心の幻のオペラ台本が今蘇る!
 日本そしてアジアの美を世界に知らしめた智の巨人、岡倉天心。近代化・西欧化一辺倒の明治末期、日本にも欧米にも絶望していた天心の遺した物語がいま、宮城聰とSPACに手渡される。

 日本で歌舞伎に親しみ、アメリカでオペラに親しんだ天心が、今後の世界への灯火(ともしび)とすべく死を前に英語で書き残したオペラ台本『THE WHITE FOX』。

 宮城聰が新たに台本化し、SPACが長年磨き上げてきた「二人一役」の手法と、俳優による生演奏、音楽性あふれるセリフ術、その唯一無二の劇的空間の中で、天心の最後の夢が形を現す。あたかも一夜、駿府城に現れる狐火のように…

千年以上語り継がれてきた愛の物語が、自然と人間の関係を静かに問う。
 超自然的な力を持つ白狐コルハと人間が織りなす愛の物語。『白狐伝』の元となる「葛の葉伝説」は「信太妻(しのだづま)」として歌舞伎や文楽をはじめ様々な文学芸能でも親しまれ、長く語り継がれてきた。

 自然は人間が支配し、収奪する対象ではなく、人間は自然の一部にすぎない。かつて、たしかにあった人間の謙虚さに、もういちど気づいてほしいと願う、天心のかすかな希望。

 『白狐伝』で奏でようとしたその強い想いは、自然破壊が進む現代においてより重みを増している。宮城聰の最新作は、現代世界における演劇の最大テーマの一つである「環境」を扱った作品となる。

《あらすじ》
 狐のコルハは殺されそうなったところを人間の男ヤスナに救われる。ヤスナの恋人クズノハが悪者にさらわれ、同情したコルハはクズノハに姿を変えてヤスナの前に現れ、二人は幸せに暮らす。数年が経ち、クズノハが無事でいることを知ったコルハは…

ストレンジシード静岡2024

開催概要

⽇程:2024年5⽉4⽇(⼟・祝)〜5⽉6⽇(⽉・振休)
会場:駿府城公園、⻘葉シンボルロード、静岡市役所・葵区役所など静岡市内
料⾦:観覧無料/⼀部予約制・有料の場合あり

【コアプログラム】ロロ オムニバス・ストーリーズ・プロジェクト『パレードとレモネード』

©︎阿部章仁

テキスト・演出:三浦直之(ロロ)
出演:⻲島⼀徳(ロロ)、篠崎⼤悟(ロロ)、⼤場みなみ、⽥中美希恵、端⽥新菜(ままごと)、公募出演者

 「東京芸術祭 2023」での上演を⽪切りに、ロロ主宰の三浦直之が書き下ろす群像劇プロジェクトが静岡に!

 ⽤意されているのは50名以上の登場⼈物のプロフィールと、1キャラクターにつき1ページの台本のみ。“彼ら“にまつわる短いエピソードをもとに構成された、新たなオムニバスストーリーが⻘葉シンボルロードで紡がれる。

 ⽇常の⼀コマを何遍も積み重ねた先に浮かび上がるのは、時代や街、あるいは、わたしたちが⽣きている世界そのものかもしれない。

日時:2024年5⽉4⽇(⼟・祝) ・5⽇(⽇・祝) ・6⽇(⽉・振休) 各⽇11:00
会場:おまち3(CITYエリア/⻘葉シンボルロードB3)
上映時間:50分
チケット:整理番号付き⾃由席 椅⼦席/桟敷席ともに2500円
※椅⼦席エリア外での観覧は無料(予約不要)
10:15 受付開始 10:40 開場
⼀般前売り開始:3⽉23⽇(⼟)10:00

【コアプログラム】BONG n JOULEボン エン ジュール(ソウル) 『The Road to Heaven』

 遠くから、⻑いポールを肩に乗せ、若い男がやってくる。ポールを引きずるように歩みを進め、時にそのポールによじのぼり、さらにはそれを持ちあげ歌いはじめる。広場にでると男はポールを垂直に⽴て、その突先へ、天空へと登りはじめる。

 歩き、登り、落ち、また登る。繰り返されるのは、ある男の天国への道程。都市を背景にしたこのダイナミックなパフォーマンスは、「チャイニーズポール」とよばれるサーカスアートと、韓国の伝統的なパフォーミングアートを組み合わせた韓国の最新現代サーカス。シンプルでありながら不規則に繰り返される動きに、思わず息を呑む。

オフィシャルプログラム

サファリ・P『おちゃのじかん』

 うららかな春の⽇差しを浴びながら、公園でお茶を飲んでいたら、突然変な⾳がして変なものが⾒えた。今の何?変な⾳しなかった? え、あれみて?何あれ・・・え・・・指? ワクワクしてもらいたいと思って作りますが、怖くなってしまったらごめんなさい。

劇団 短距離男道ミサイル『オチャー・ウォーズ エピソード4/新たなる茶坊 OCHA WARS -EPISODE Ⅳ A NEW HOPE-』

 遠い昔、はるかかなたの銀河系で…。カテキン・ウマイウォーチャーの銀河を巡る冒険がはじまるサーガの第4章!! シゾーカ帝国樹⽴から19年。極寒の惑星ミチノォークでカテキンは、 ⻑年隠れ住んでいたオチャ=ワン・ユノーミと出会い、反乱軍の戦いに加わることを決意する。

 暗⿊卿ジュース・サイダー率いる邪悪な帝国軍に⽴ち向かうため、 オチャ=ワンは若きカテキンをチャカイへと導いていく。カテキンよ、ジュースからお茶を守れ!! 今、⼤茶番劇の幕があがる!!

ワワフラミンゴ『タヌキのへそくり』

 4年前に電話をかけてきたタヌキが駿府城公園にやって来ます! タヌキの好きなものはボール。嫌いなものはカエル。興味ないものはお正⽉。昨⽇の睡眠時間は14時間(よく寝るタイプ)。そんなタヌキと、あと⼈間もやって来るのでお楽しみ。来てね!

お寿司『にぎにぎしく逃逃』

 ⾃分の居る場所は、本当にここであっているのかなと考える時があります。世界はこんなに広いのに、たくさんの事情が複雑に絡んでぼくを離してくれません。そんなに遠くまではいけないけれど、深呼吸して⼀歩。肩の⼒をぬいて、形からぬけて⼆歩。少し息ぬけるように、⽣きぬけるように三歩。ぼくが困っていると、きっと”タコじゃん”がやってくるお話です。

 お寿司は、関⻄で活躍する⺟と⼦どもとパフォーマーと、ストレンジシード静岡2023を通じてお友達になったクラウンと共に『逃げ出す』をテーマに創作します。

オープンコールプログラム

・ほころびオーケストラ『恋するロボット』
・鈴⽊ユキオプロジェクト『⾵景とともに』
・浅川奏瑛×演劇空間ロッカクナット『ビトゥイーンズ・パーティー』
・のあんじー『待たない!』
・第二次谷杉 ≒ ミミトメ『すべての主⼈公はこの通りで』
・Co.SCOoPP『まちなかサバイバル!』

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>文化とメディア—書くこと、伝えることについて

文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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