バンクシー展 鑑賞ガイド 名古屋に続いて福岡で開催

  • 2021年2月5日
  • 2021年10月9日
  • 美術

天才か反逆者か  UNITEDLAB で

 2018年からモスクワ、マドリード、リスボン、大阪など、世界の主要都市で100万人以上を動員した「バンクシー展 天才か反逆者か」が名古屋展(2021年2月3日~6月20日)に続き、2021年7月2日から10月31日まで、福岡県福岡市中央区大名1-3-36、UNITEDLABで開かれている。

 なお、名古屋で2021年12月19日~22年3月27日に開催される「バンクシーって誰?展」については、こちら

概要 内容は? 評判は?口コミは?

 英国を拠点に活動し、世界的に注目される正体不明のアーティスト、バンクシー。本人非公認のバンクシー展だが、コレクターから集めた作品70点以上を展示する。

 バンクシーは、1990年代後半以降、ステンシルで描いた風刺的な作品を世界各地のストリート、壁、橋などに非合法に描き、注目された。

 著名美術館に忍び込んでの無許可の作品展示や、政治、社会問題への強い関心、資本主義や戦争への批判、パレスチナでの世界一眺めの悪い「ザ・ウォールド・オフ・ホテル」開業や、2015年に期間限定で開いたアートと風刺のテーマパーク「ディズマランド」、映画制作など、話題には事欠かない。

 2018年には、オークションで落札された《風船と少女》が直後にシュレッダーにかけられ、世界的な話題を呼んだ。

 今回の展示作品は版画が中心。グラフィティ・アーティスト、バンクシーのストリートの現場と比べれば、行儀よく額に収まった作品は、副次的なものだともいえる。

 また、インターネット上では、海外の非公認のバンクシー展などと比べても、希少価値のあるオリジナル作品が少ないとの声がある。

 それでも、限定プリントやオブジェ、コラボ作品の展示のほか、スタジオ等を再現したインスタレーションや、数々のプロジェクト、メッセージを紹介するドキュメント写真、マルチメディア映像などでエンターテインメントの雰囲気も盛り込み、たっぷり楽しませる。

 筆者は、バンクシーのことを知るという意味で、まずまず楽しめた。見る価値あり、のイベントである。

混雑状況・所要時間

 筆者は、スマホで時間指定の前売り券を購入し、名古屋展初日の2月3日午前10時30分からの枠で入場した。少し待たされたが、新型コロナウィルス感染症対策で一定の入場制限をしているのか、混雑はさほどではなかった。

 作品は、2つのフロアに展示され、ゆっくり鑑賞して、所要時間は1時間半ほど。すべて写真撮影できる。

チケット(前売り券・当日券)

 スマートフォンがそのままチケットになる日時指定の前売り券を購入することを勧める。

 当日券でも入れるが、QRコード付きのスマホチケットが優先。紙のチケットは入場が後回しになり、待たされる恐れがある。

●福岡展のチケット

大  人 平日1,800円  土日祝2,000円 
中学生以下
(15-6歳)
 平日1,200円 土日祝1,400円

 他に、平日アフター5チケットもある。

解説・オーディオガイド(無料)

 会場には、展示の説明がしっかりあるが、個々の作品の解説は無料のオーディオガイド(WEBサイトにテキストによる作品解説も掲載、下記ボタンでリンク)が便利。

 会場でQRコードを読み取り、スマートフォンで音声ガイドを聴くことができる。イヤホンをもっていくとよい。

グッズ

 カタログ、関連書籍、Tシャツなど数多くを販売していた。

 バンクシー自身が開催に合意していない非公認の展覧会であることを考えると、商魂たくましい感じではある。

会場写真

 「消費」「政治」「ブレグジット」「抗議」「ゲーム・オブ・ウォー」「ラット(ネズミ)」などのテーマごとに、スクリーンプリントなどの作品を展開。

 併せて、「ディズマランド」の写真や映像、パレスチナの世界一眺めの悪いホテル「ザ・ウォールド・オフ・ホテル」の一室再現のコーナーなどがある。

再現されたスタジオ

バンクシー

バンクシーがインスタグラムに投稿したバスルーム(トイレ)を再現

バンクシー

3面のマルチメディア映像展示

バンクシー

世界のバンクシーの作品マップ

バンクシー

スティーブ・ラザリデスによるバンクシーの写真

ケイト・モス

バンクシー

GRIN REAPER

バンクシー

バンクシー

パンツ(ベリー・リトル・ヘルプス)

バンクシー

バンクシー

バンクシー

スマイリー・コッパー/フライングコッパー

バンクシー

コップ・カー

バンクシー

ルード・コッパー

バンクシー

映像展示

バンクシー

「ドント・パニック」ポスター

バンクシー

不法侵入をお許しください

バンクシー

ヘビー・ウェポンリー

バンクシー

バンクシー

モンキー・サーファー・オン・ボム(中)

バンクシー

モンキー・デトネーター

バンクシー

バンクシー

アプローズ

バンクシー

ウォールド・オフ・ホテル

バンクシー
バンクシー

ポリス・ライオット・トラック

バンクシー

ディズマランド

バンクシー

グラフィティ・エリア

バンクシー

ファリントン・ラット・フォトグラフ

バンクシー

バンクシーズ・ラット(バンクシーのネズミたち)

バンクシー
バンクシー

ブルドッグ/チューズ・ユア・ウェポン・ライト

バンクシー

アイ・ラブ・ロンドン・ラット・フォトグラフ

バンクシー

ファイア・スターター

バンクシー

ガール・ウィズ・バルーン

バンクシー

最後までお読みいただき、ありがとうございます。(井上昇治)

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>文化とメディア—書くこと、伝えることについて

文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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