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新国立劇場バレエ団公演 『ドン・キホーテ』11月3、4日に愛知県芸術劇場大ホールで上演

新国立劇場バレエ団公演 『ドン・キホーテ』 撮影:鹿摩隆司

新国立劇場バレエ団が愛知県芸術劇場に初登場

 新国立劇場バレエ団公演 『ドン・キホーテ』が2023年11月3日(金・祝)、4日(土)、名古屋・栄の愛知県芸術劇場大ホールで上演される。

 新国立劇場バレエ団は、日本で唯一の国立劇場付きのバレエ・カンパニー。吉田都舞踊芸術監督のもと、日本を代表するダンサーたちが、古典の名作から現代振付家の作品、オリジナル作品まで、多彩な創作と上演を続けている。

 今回の演目は、17世紀に発表されたスペイン文学の傑作「ドン・キホーテ」(ミゲル・デ・セルバンテス著)をもとに創られた古典バレエ。

 闘牛士と街の女性たちによる民族舞踊、定評ある美しいコール・ド・バレエ(群舞)、主役である街の人気者キトリとバジルのグラン・パ・ド・ドゥ(主役二人の踊り)など、バラエティに富んだ踊りの数々を堪能できる人気演目である。

 プリンシパル・ダンサー(主役級)として、愛知出身の米沢唯をはじめ、2022年にプリンシパルに昇格し、今後の活躍が期待される木村優里らが出演する。

 11月1日(水)には、世界各国有数のカンパニーが舞台裏を発信するバレエの祭典「ワールド・バレエ・デー 2023」の一環で、クラスレッスンのライブ映像を配信。4日(土)には、チケット購入者を対象にしたクラスレッスンの見学会も開催する。

公演情報

公演名:新国立劇場バレエ団公演『ドン・キホーテ』
日 時:2023年11月3日(金・祝)、4 日(土)各日14:00
※開場は開演の45分前
※上演時間は約2時間45分(休憩含む)
会 場:愛知県芸術劇場大ホール
入場料:全席指定
プレミアムシート 22,000 円(11/3 は売切) S 席 16,000 円
A 席 12,000 円 B 席 9,000 円 C 席 6,000 円(U25 3,000 円) D 席 4,000 円(U25 2,000 円)
※車椅子席は劇場事務局(☎052-211-7552/contact@aaf.or.jp)で取り扱い。
※U25 は公演日に 25 歳以下対象(要証明書)。
※3 歳以下入場不可。3 日(金・祝)のみ託児サービスあり(有料・要予約 10 月 27 日〆切)。託児の申し込みは、オフィス・パレット(株)☎0120-353-528(携帯からは 052-562-5005)

販売場所
愛知県芸術劇場オンラインチケットサービス
○愛知芸術文化センタープレイガイド(地下 2 階)
 ☎052-972-0430

ものがたり

 ドン・キホーテは、農夫サンチョ・パンサを従えて冒険を求めて諸国を遍歴する旅に出る。活気あふれる港町バルセロナ。宿屋の看板娘キトリの恋人は床屋のバジルだが、キトリの父ロレンツォは娘を金持ちの貴族ガマーシュに嫁がせようと考えている。

 広場で人々が陽気に騒いでいるところに、ドン・キホーテとサンチョ・パンサが登場。ドン・キホーテは、キトリを自分の理想の女性であるドゥルシネア姫だと信じ込む。

 しかし、彼女は騒ぎの間にバジルと一緒に町外れの居酒屋に隠れてしまう。追ってきたロレ
ンツォたちは二人を見つける。キトリにガマーシュとの婚約を無理強いしようとするロレンツォに、バジルは「キトリと結婚できないのなら自殺する」と狂言自殺を図る。

 義憤にかられたドン・キホーテは、ロレンツォに槍を突きつけて、バジルの最期の願いであるキトリとの結婚を認めるように迫る。ロレンツォがしぶしぶ了解すると、死んだふりをしていたバジルは飛び起きて、キトリと喜び合うのだった。

 ドン・キホーテとサンチョ・パンサは森の中をさまよっている。ドン・キホーテは風車を巨人と見誤って突撃するが、回り始めた風車の羽根に引っかかり、地面にたたきつけられ気を失う。

 夢の中でドン・キホーテはドゥルシネア姫(キトリ)と出会う。一方、サンチョは狩りを楽しんでいた公爵夫妻に会い、気を失っている主人を助けてくれるように頼み込み、公爵たちはドン・キホーテを自分の館に招くことにする。

 公爵夫妻はサンチョ・パンサからキトリとバジルの恋物語を聞き、館で二人の結婚式をあげるよう取りはからう。結婚を祝って華やかな宴が繰り広げられ、キトリとバジルも喜びに満ちた踊りを披露する。

関連イベント

ワールド・バレエ・デー2023 にてクラスレッスンのライブ配信

 11月1日(水)に開催されるバレエの祭典「ワールド・バレエ・デー2023」に新国立劇場バレエ団が参加。愛知県芸術劇場のリハーサル室から、クラスレッスンの様子を新国立劇場YouTube およびバレエ団 Facebook で配信予定である。

配 信 時 間 :2023年11月1日(水)11:40~13:00(80分間)
見逃し配信:2023 年11月30日(木)23:59まで
視 聴 方 法 :新国立劇場 YouTube、新国立劇場バレエ団 Facebook

※配信ページが作成され次第、新国立劇場バレエ団のウェブサイトで知らせる

配 信 内 容 :クラスレッスン、新国立劇場が2023年4月に世界初演したウィル・タケット版『マクベス』紹介映像ほか

新国立劇場バレエ団クラスレッスン見学会

 『ドン・キホーテ』に出演する一部のダンサーによる、公演直前に舞台上で行われるクラスレッスンの見学会を開催する。

 愛知公演のチケット(11/3・4いずれも可)を持っている人は、誰でも見学できる。

日時:2023年11月4日(土)10:45-12:00(予定)[開場 10:30]
会場:愛知県芸術劇場 大ホール
※見学は、2階席指定エリア(自由席)
対象:新国立劇場バレエ団『ドン・キホーテ』 愛知公演(11/3 ・4 いずれも可)のチケットを持っている人
定員:先着200名(事前予約不要)
料金:無料
注意事項:写真撮影・録画等はできない。

愛知公演に寄せて吉田都芸術監督よりメッセージ

吉田都舞踊芸術監督 (c)Tamaki Yoshida

 今回の『ドン・キホーテ』は、モスクワのボリショイ・バレエで活躍し、芸術監督も務めた A.ファジェーチェフ氏の改定振付によるものです。彼によると、この作品はクラシックの粋を集めた舞踊芸術の華麗な祭典であり、プティパのバレエ作品の中でも最も「モスクワらしい」作品だそうです。それは、モスクワ派のバレエとボリショイのダンサーに特有の、屈託のない大らかさ、遊びの感覚、即興的な自由がこの作品には溢れているからです。

 皆様には「モスクワらしさ」とともに、テクニックが詰まったグラン・パ・ド・ドゥ、端正な群舞、そして陽気なスペイン舞踊と、見どころたっぷりの古典バレエの世界を楽しんでいただきたいと思っております。

 このたび、愛知県芸術劇場にて『ドン・キホーテ』を皆様にお届けできますことをとても光栄に存じます。新国立劇場バレエ団が公演させていただくのは初めてとなりますが、私は以前踊らせていただいた時の、美しい馬蹄型の客席が非常に印象に残っており、再び訪れることができますことを楽しみにしております。

 セントラル愛知交響楽団の音楽とともに、踊り、衣裳、舞台美術、照明、演出が織りなす総合芸術であるバレエの魅力を存分に味わっていただけますと幸いです。11 月、皆様にお会いできますことを新国立劇場バレエ団一同、心待ちにしております。

舞踊芸術監督 吉田 都

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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