荒川修作+マドリン・ギンズ東京事務所 料理レシピを引用した1968年の作品を紹介

  • 2020年6月30日
  • 2020年6月30日
  • 美術

 『Distraction Series』第7号より

荒川修作+マドリン・ギンズ東京事務所Reversible Destiny Foundationが、荒川+ギンズが創造したさまざまな哲学、プロジェクトを共有しようと配信を始めた隔週のニューズレター『Distraction Series』の第7弾で、荒川が1968年に制作した一風変わった「レシピ作品」を紹介した。1968年は、荒川がドクメンタ4に出品した年だが、レシピ作品は、それらの作品とは一味違い、料理本からレシピを引用した、遊び心と知的なたくらみが感じられる作品である。

 これらの作品群では、絵画や版画上に、荒川とマドリンが持っていた料理本から引いてきたラム肉のシチュー、酢豚、バナナケーキ、ココナッツミルクケーキなどの料理レシピを引用。いずれも、共通した画面構成の形式が見られ、料理本の1ページをそのままコピーした部分と、そのレシピで使用する材料をダイアグラム/図式で記した部分が合わさって、一つの作品となっている。

 今回は、このレシピ作品群のうち、挿画《空 No. 2》 (Sky No. 2) (1968年)を取り上げ、実際にReversible Destiny Foundationのスタッフ2人が、作品で手書きされたココナッツミルクケーキのレシピを基に、それぞれの解釈でケーキを作った。レシピが、「仕上げにスポンジケーキのレイヤーの間に:」という未完の一行で終わっていることから、スタッフ2人は、この後の空白を埋めるという行為にチャレンジした。

 荒川修作+マドリン・ギンズ東京事務所のWEBサイトには、詳細の結果報告とケーキの写真が掲載されている。
 『Distraction Series』第7号は、こんな言葉で締めくくられている。

 是非皆さんも実際にココナッツミルクケーキを作ってみてください。みなさんのケーキの完成写真は@reversibledestinyfoundationのタグをつけてインスタグラムへどうぞ!

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伝えること、文化芸術とメディアについて

1980年代から、名古屋、東京、関西で文化芸術を見てきた。新聞文化面、専門雑誌、「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、自ら新聞文化欄を編集、美術、映画、演劇などの記事を書いてきた。2000年代に入ると芸術批評誌を立ち上げ、2019年にはWEBメディアを始めた。文化芸術とメディアの関係、その歴史的展開、メディアリテラシー、課題と可能性、レビューや伝わる文章の書き方、WEBメディアの意義、構築方法について、若い世代に伝えたいと考えています。

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