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あいちトリエンナーレ 藤井光が展示ボイコットを宣言

「あいちトリエンナーレ2019」で名古屋市美術館の会場に作品を展示しているアーティストの藤井光さんが2019年9月22日夕、展示のボイコットを宣言した。この日あった同美術館でのレクチャーパフォーマンス/鑑賞ツアーの最後になって参加者の前で宣言した。中止になった「表現の不自由展・その後」の再開への動きが進まないことへの抗議とみられる。
この日は、レクチャーの最初から、雰囲気が変だった。本来は、藤井さんの映像作品に登場しているベトナム人ら外国人らを美術館に招き入れ、藤井さん自身による展覧会鑑賞ツアーと対話を実施するはずだった。冒頭、藤井さんは、それができなくなったが、代わりに「表現の不自由展・その後」に反対している右派の人たちを呼んでいると説明。話が迷走する場面も見られた。一部のアーティストが「表現の不自由展・その後」の再開を求め、抗議声明を出した時に、藤井さんもタニア・ブルゲラさんから「ここにサインしてくれ。日本人アーティストのサインが必要だ」と誘われたが、悩んだ末に最終的に作品を残すことを選んだとも告白。自分を恥じ、裏切ったのかと苦しんだなどとも明かした。
モニカ・メイヤーさんの作品の前では、キュンチョメが登場。「表現の不自由展・その後」など中止となった全ての展示の再開を目指すプロジェクト《ReFreedom_Aichi》の一環で、生活の中で不自由を感じた体験などを紙に書いてもらって「表現の不自由展・その後」の展示室の扉などに貼っていく「#YOurFreedom」への参加を来場者に促した。
また、「ボイコット宣言」をする直前には、「表現の不自由展・その後」の中止の理由を、職員らの「安全性の問題」としている大村秀章知事らは「検閲」だと認めてほしいとの発言もあった。ボイコットを宣言した藤井さんは、大村知事に再開に向けた協議に応じてほしいと強調した。

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伝えること、文化芸術とメディアについて

1980年代から、名古屋、東京、関西で文化芸術を見てきた。新聞文化面、専門雑誌、「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、自ら新聞文化欄を編集、美術、映画、演劇などの記事を書いてきた。2000年代に入ると芸術批評誌を立ち上げ、2019年にはWEBメディアを始めた。文化芸術とメディアの関係、その歴史的展開、メディアリテラシー、課題と可能性、レビューや伝わる文章の書き方、WEBメディアの意義、構築方法について、若い世代に伝えたいと考えています。

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