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「ビジュアルに発信する女性たち WAT+Birth 2020」9月4日からシアターカフェ (名古屋)で開催

目次

ビジュアルに発信する女性たち WAT+Birth 2020 9月4日からシアターカフェ (名古屋)で開催

 名古屋・大須から名古屋市東区白壁に移転し、自主映画や短編アニメーションの上映スペースとして2020年8月1日、活動を再開した「シアターカフェ」で、リニューアル記念の大開放祭(8月8〜16日)に続く企画第2弾として「ビジュアルに発信する女性たち WAT+Birth 2020」が、2020年9月4日から20日まで開かれる。完全予約制(予約無し入場不可)。

 「WAT2020」「Birth めぐるいのち」からなり、「WAT2020」には、AプログラムとBプログラムがある。

「WAT2020」は、元気な女性監督の活躍に注目して集められた、スウェーデンと韓国の短編アニメーション作品プログラム。一方、「Birth めぐるいのち」は、出産をテーマに、愛知県出身の若見ありさ監督がプロデュースする短編アニメーション作品の第3弾である。

 いずれのプログラムでも、日常生活における社会と個人を考えるきっかけになる多様な視点の作品が集まっている。

料金と上映スケジュール

・定員 10名(完全予約制) ※公式サイトで予約可

・料金
《WAT-A》《WAT-B》
 入場料1000円+1ドリンク600円~
《Birth》
 中学生以上入場料800円+1ドリンク600円~、小学生以下無料(ドリンク任意) 

・上映スケジュール
9/4(金)15:00「Birth」★/19:00「WAT-B」
9/5(土)14:00「WAT-A」/17:00「Birth」★
9/6(日)14:00「Birth」★/16:00「WAT-B」/18:00「WAT-A」
9/17(木) 15:00「Birth」 /19:00「WAT-B」
9/18(金) 15:00「WAT-A」 /19:00「Birth」
9/19(土) 14:00「Birth」/17:00「WAT-B」
9/20(日) 14:00「WAT-A」/16:00「Birth」/18:00「WAT-B」
★若見監督の舞台挨拶(予定)

「Birth-めぐるいのち-」完成記念上映

「Birth-めぐるいのち」は、出産にまつわる体験談を映像化したドキュメンタリーアニメーション・オムニバスの第3弾。 「Birth」シリーズは出産体験による実話が映像化され、出産する人や出産を支える人の心情をリアルかつしなやかに描いている。命を産み育てる行為 が脅かされることなく、誰にとっても希望であるようにと願って制作された。

「Birth-めぐるいのち-」Birth – The cycles of life- / 27分56秒 / 2020)

  • 監督 一色あづる、川崎技花、若見ありさ
  • 企画・総合監督・プロデューサー 若見ありさ
  • 原作・ナレーション 一色あづる、手塚木咲、川崎技花
  • 音響監督 橋本裕充
  • 音楽 フルカワモモコ、橋本裕充、松本祐一、タカハシペチカ

1話「いい子いい子、あかちゃん」監督 一色あづる

一色あづる

お腹に宿ったときから、赤ちゃんと話をして過ごした出産。楽しかったことや嬉しかったことを老女が思い出し、描いたお話。
 《プロフィール》
 一色あづる 1949年生まれ。東映動画(TV)在籍後、アニメーション、イラストを手がけ、フリーで活動。ASIFA会員。JAA会員。<G9+1>(10人のアニメーション創作集団) に参加。

2話「山の向こうで子どもが産まれた」監督 若見ありさ

若見ありさ

 島の集落で自然とともに育った女性が助産師を志し、お産について、人生について、命について考え向き合うお話。
 《プロフィール》
 若見ありさ アニメーション作家。

3話「私なり、母親の作り方」監督 川崎技花

川崎技花

 母の存在を知らないまま育った少女。母親のカケラを拾い集め、母親になっていくストーリー。
 《プロフィール》
 川崎技花 アニメーション作家。青森県生まれ。屋久島(鹿児島県)在住。 2008年、女子美術大学芸術学部メディアアート学科卒業 。

WAT 女性監督ドキュメンタリー・アニメーション

 海外で広がるドキュメンタリー・アニメーション、そして女性監督の躍進!
  海外では、長編アニメーション映画『戦場でワルツを!』(アリ・フォルマン監督、2008 年)が成功した頃から、ドキュメンタリー にアニメーションが意欲的に取り入れられ、ドキュメンタリー・アニメーションが広がっている。
  #MeToo に触発された変革とダイバーシティの動きも加わり、女性監督が追い風に乗って、より自由に社会問題やさまざまな生き方を作品に反映させるようになった。女性たちは、よりビジュアルに、より美しく、より力強く 発信し、行動している。

A プログラム(6 本/52 分)

『花咲く手紙』(原題:꽃피는 편지)カン・ヒジン(韓国) 韓国語・日本語字幕

 2016年/11分/2Dドローイング ©KANGHui-jin
 20 代の女性脱北者が語る韓国定着にまつわる出来事や故郷への思いを描きつつ、ドキュメンタリー・アニメーションを本格的に目指す監督が韓国社会の在り方も問う。

『父の部屋』(原題:아버지의 방)チャン・ナリ( 韓国) 韓国語・日本語字幕

 2016年/9分/ドローイング ©JANGNari
 幼い“彼女”は、父から虐待を受けた。父と離れ、心の傷や父への憎しみは癒えるが、家族に捨てられた父の姿がよみがえり、憎しみと哀れみに揺れ動く。実体験を客観的に捉えた秀作。

『ドアスコープ』(原題:문구멍)ハ・スファ(韓国) 韓国語・日本語字幕

 2016 年/4 分/ペイント・オン・グラス © HA Soohwa
 ドアスコープを見ると、恥ずかしさがよみがえる。記憶の中の祖母の姿が、わたしの胸に深く突き刺さるからだ…。アニメーショ ンを習得した“わたし”が、祖母の虚ろさを表現しようと試みる。

『ユー・アー・マイ・サンシャイン』(原題:You Are My Sunshine)ファンボ・セビョル(韓国) 韓国語・日本語字幕

 2016 年/9 分/ロトスコープ、2DCG © HWANGBO Saebyul
 自らのペットロス体験から、愛犬を突然失った喪失感と、愛犬の無償の愛に応えられなかった罪悪感に苛まれる仲間たちへ の慰めになればと願った物語。

『希望のバス、ラブストーリー』(原題:희망버스 러브스토리)パク・ソンミ(韓国) セリフなし

 2012年/9分/ストップモーション ©ParkSung-mi
 企業権力に立ち向かった女性労働者の籠城闘争と多くの仲間との連帯の実話を、巨大なクレーンロボットというファンタ ジーを交え、レゴブロックのコマ撮りという新感覚で伝える。

『まだ生きている』(原題:Still Born)オーサ・サンゼーン(スウェーデン) スウェーデン語・日本語/英語字幕

  2014年/10分/2Dドローイング ©SisyfosFilmProduction
 医師から、胎児の心臓の大きさが通常の半分と告げられた母親。間もなく親になるはずだった夫婦は苦渋の選択をする。 喪失感、怒り、耐え難い悲しみに襲われる…。

B プログラム(5 本/63 分)

『フェルーザの夢とともに』(原題:FERUZA)キム・イェヨン、キム・ヨングン(韓国) 韓国語・日本語/英語字幕

 2017年/24分/ドローイング、実写 ©StudioYOG
 エチオピアでアニメーション監督夫妻が出会った少女フェルーザは韓流ドラマに憧れ、韓国へ行く夢を持つが、学校卒業後、結婚しなければならない。監督夫婦は少女の運命を変える手助けをすることに…。

『越えられない川』(原題:강)キム・ヒソン(韓国) セリフなし

  2016年/9分/ドローイング ©KIMHeeseon
 脱北者を家族に持つ監督が軍事境界線近くの住民に取材し、分断された川を挟み、相克を強いられながら生きる人々の 現実に挑む。分断は過酷だが、絶望ではない…。

『ミセス・ロマンス』(原題:Mrs. Romance)ハン・ビョンア(韓国) 韓国語・日本語/英語字幕

2017年/8分/ドローイング、2DCG ©HANByung-a,
 ソウルに春雨が降る朝、主婦のクッキは思った。「夢を見ることは、夢を叶えるよりも大切なのかもしれない」と・・・。韓国 アニメーション界屈指の女性監督が社会の一面を韓流風に描く。

『彼岸』(原題:Andra stranden)オーサ・サンゼーン(スウェーデン) スウェーデン語・日本語/英語字幕

  2018年/14分/2Dドローイング ©SisyfosFilmProduction
 心臓手術を受ける女性患者。麻酔され、現世から離される。彼岸で、生き残った者、親類、哲学者、心理学者、手術医と出会う・・・。綿密なインタビューと、実体験に基づくアニメーション。古国府薫がアニメーション制作に参加。

『生き残る、チャプター1』(原題:Unkilled, Chapter 1) ハンナ・ヘイルボーン、ダーヴィッド・アロノヴィッチ(スウェーデン) 英語・日本語字幕

 2018年/8分/ストップモーション ©StoryAB
 「僕はただ真っ暗な棺の中にいるだけ。殺されてはいないけどね」と語るクレイグは、英国の移民拘留センターに 4 年以 上も拘留され、解放のめどはない。移民留置制度の実態を問うプロジェクト第 1 章。アニメーション制作:古国府薫。

公式サイト

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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