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京都で「チームラボ 東寺 光の祭 -TOKIO インカラミ」8月6日-9月19日

  • 2021年7月8日
  • 2021年8月20日
  • 美術

チームラボ 瓢箪池に浮遊する呼応するランプ Ⓒチームラボ

創建から約1200 年の世界遺産・東寺をインタラクティブなアート空間に

 京都市の世界遺産、東寺(教王護国寺)で2021年8月6日(金)~2021年9月19日(日)、「チームラボ 東寺 光の祭 -TOKIOインカラミ」が開催される。

 京都府の緊急事態宣言発令に伴い、8月23日(月)〜9月12日(日)の開催は休止。9月13日(月)以降の開催については、あらためて公式サイトで知らせる。また、雨で臨時休館になった8月9日(月)、13日(金)~15日(日)と8月23日(月)以降の開催休止の代替措置として、8月20日(金)、21日(土)は開催する。詳細は、公式サイトで確認を。

 創建から約1200年の歴史を持つ東寺をチームラボがインタラクティブな光のアート空間に変容させる。

 唐で新しい仏教、密教を学んで帰国した弘法大師空海によって、真言密教の根本道場となった真言宗総本山の東寺。正式名称は「金光明四天王教王護国寺秘密伝法院」である。

 日本一の高さを誇り、京都の歴史的景観に欠かせない木造塔、国宝五重塔。西寺も羅城門も時の流れに消えた今、現存する平安京の遺構は東寺だけになっている。

 「チームラボ 東寺 光の祭」は、チームラボによるアートプロジェクト「Digitized City」の一環。非物質的であるデジタルテクノロジーによって、建造物や場をアートに変容させるプロジェクトである。

開催概要

会期:2021年8月6日(金)~2021年9月19日(日)
休み:8月20日(金)、21日(土)、9月5日(日)
※開催時間など詳細は、チケット発売日以降、公式サイトの確認を。
会場:真言宗総本山 東寺(教王護国寺) 京都市南区九条町1
※大宮通沿い「慶賀門」北側から入場する。

入場料

大人 平日1,600円 土日祝2,200円
小中学生 平日600円 土日祝800円

※未就学児無料
※日付指定の入場券になる。
※本展示では金堂・講堂の中には入れない。
※8月13~16日は土日祝料金になる。
※公式チケットサイト、またはローソンチケットは下記のボタンから

展示作品

※作品タイトルをクリックすると、チームラボの作品サイトにリンクしています。

瓢箪池に浮遊する呼応するランプ

チームラボ 瓢箪池に浮遊する呼応するランプ Ⓒチームラボ

 水面に浮かぶランプは、それぞれ自律し浮遊している。人がランプの近くを通ると、もしくは風に吹かれて傾くと、強く輝き音色を響かせる。そのランプの光は、隣のランプに次々伝播し、音色を響かせながら、連続していく。

 伝播していく光は、必ず、全てのランプを一度だけ強く輝かせ、全てのランプに伝播する。そしてその周辺の《呼応する木々》や《自立しつつも呼応する生命の森》に呼応し、連続していく。人々はきっと、同じ空間にいる他の人々の存在を感じるだろう。

 ランプは、風が静かで人々が近くにいない時、ゆっくりと明滅をはじめる。

 ランプシェードは、ムラーノ・ガラス(ベネチアン・グラス)で制作した。

講堂に咲く増殖する無量の生命

チームラボ 講堂に咲く増殖する無量の生命 Ⓒチームラボ

 花々は誕生と死を繰り返しながら、増殖していく。増殖しすぎると、一斉に散って死んでいく。

 また、人々が花々に近くと、花々は散って死んでいく。

 作品は、コンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続けている。あらかじめ記録された映像を再生しているわけではない。全体として以前の状態が複製されることなく、人々のふるまいの影響を受けながら、永遠に変化し続ける。今この瞬間の絵は二度と見ることができない。

金堂の反転無分別

チームラボ 金堂の反転無分別 Ⓒチームラボ

 書かれた「空書」は、作品空間の中を全て同一方向に回転しているが、「超主観空間」の特性として、視覚的には、左回転も右回転も論理的に同等となる。そのため、意識によって、書は、左回りにも、右回りにもなる。

 「空書」とは、チームラボが設立以来書き続けている空間に書く書のこと。書の墨跡が持つ、深さや速さ、力の強さのようなものを、新たな解釈で空間に立体的に再構築し、チームラボの「超主観空間」の論理構造によって2次元化している。書は平面と立体との間を行き来する。

自立しつつも呼応する生命の森

チームラボ 自立しつつも呼応する生命の森 Ⓒチームラボ

 高密度に立ち続ける光のovoid(卵形体)は、それぞれ自律している。ovoidは、人にかき分けられたり、風に吹かれたりして倒れると、立ち上がりながら光の色を変え、色特有の音色を響かせる。

 その周辺のovoidにも次々に呼応し、同じ色に変化し音色を響かせながら、連続していく。そしてその周辺の《呼応する木々》や《浮遊する呼応するランプ》に呼応し、連続していく。人々はきっと、同じ空間にいる他の人々の存在を感じるだろう。

 光のovoidは、風が静かで人々が何もしない時、ゆっくりと明滅をはじめる。

自立しつつも呼応する生命と呼応する木々

チームラボ 自立しつつも呼応する生命と呼応する木々  Ⓒチームラボ

 立ち続ける光のovoid(卵形体)と、木々が光り輝く。

 光のovoidと木々の光は、それぞれ自律しており、ゆっくりと明滅している。

 光のovoidは人に押されたり、風に吹かれたりして倒れると、立ち上がりながら光の色を変え、色特有の音色を響かせる。その光は、周辺のovoidと木々も次々に呼応し、同じ色に変化し音色を響かせながら、変化していく。

 木々の奥から光が押し寄せてくれば、向こうの方に人がいることを意味する。人々はきっと、同じ空間にいる他の人々の存在を普段より意識するだろう。

浮遊する、呼応する球体

チームラボ 浮遊する、呼応する球体  Ⓒチームラボ

 光の球体は、それぞれ自律している。球体は、人が叩くと、もしくは、風が吹いた時、色を変え、色特有の音色を響かせる。その周辺の球体も次々と呼応し、同じ色に変化し音色を響かせながら連続していく。

 光の球体は、風が静かで人々が何もしない時、ゆっくりと明滅をはじめる。

具象と抽象 – 八島社と五重塔の狭間

イメージ画像 チームラボ 具象と抽象 – 八島社と五重塔の狭間 チームラボ 偕楽園 光の祭

 東寺が建立される前から鎮座している八島社と五重塔の境界にある作品。

 人々が作品の中に入り止まってしばらくすると、新たな線の集合が生まれて広がっていく。

 作品によって、木々は平面のレイヤーとなる。

 作品は、コンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続けている。あらかじめ記録された映像を再生しているわけではない。全体として以前の状態が複製されることなく、人々のふるまいの影響を受けながら、永遠に変化し続ける。今この瞬間の絵は二度と見ることができない。

呼応する木々

チームラボ 呼応する木々  Ⓒチームラボ

 木々が光り輝く。木々の光は、それぞれ自律しており、ゆっくりと呼吸するかのように明滅している。

 木々の光は、《浮遊する呼応するランプ》や《自立しつつも呼応する生命の森》から伝播してきた光に呼応し、色を変え、色特有の音色を響かせる。その木の光は、周辺の木々に次々伝播し音色を響かせながら、連続していく。

 木々の奥から光が押し寄せてくれば、向こうの方に人がいることを意味する。

 人々はきっと、同じ空間にいる他の人々の存在を普段より意識するだろう。

チームラボ / teamLab

 アートコレクティブ。2001年から活動を開始。集団的創造によって、アート、サイエンス、テクノロジー、そして自然界の交差点を模索している国際的な学際的集団。アーティスト、プログラマ、エンジニア、CGアニメーター、数学者、建築家など、様々な分野のスペシャリストから構成されている。

 チームラボは、アートによって、自分と世界との関係と新たな認識を模索したいと思っている。人は、認識するために世界を切り分けて、境界のある独立したものとして捉えてしまう。その認識の境界、そして、自分と世界との間にある境界、時間の連続性に対する認知の境界などを超えることを模索している。全ては、長い長い時の、境界のない連続性の上に危うく奇跡的に存在する。

 ニューヨーク、ロンドン、パリ、シンガポール、シリコンバレー、北京、台北、メルボルンなど世界各地で常設展およびアート展を開催。東京・お台場に《地図のないミュージアム》「チームラボボーダレス」を開館。2022年末まで東京・豊洲に《水に入るミュージアム》「チームラボプラネッツ」開催中。2019年11月に上海・黄浦濱江に新ミュージアム「teamLab Borderless Shanghai」を開館。2020年6月にマカオに常設展「teamLab SuperNature Macao」ソフトオープン。2021年7月16日から九州・武雄温泉・御船山楽園にて「ボルボ チームラボ かみさまがすまう森」開催。

 チームラボの作品は、ロサンゼルス現代美術館(ロサンゼルス)、ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館(シドニー)、南オーストラリア州立美術館(アデレード)、サンフランシスコ・アジア美術館(サンフランシスコ)、アジア・ソサエティ(ニューヨーク)、ボルサン・コンテンポラリー・アート・コレクション(イスタンブール)、ビクトリア国立美術館(メルボルン)、アモス・レックス(ヘルシンキ)に収蔵されている。

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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