2026年-2027年の草間彌生展
《福島県立美術館》
☆KFB福島放送開局45周年記念 松本市美術館所蔵 草間彌生 版画の世界 ー反復と増殖ー 2026年7月18日〜9月23日⇨公式サイト
本展は世界的前衛芸術家・草間彌生(1929~)の版画の世界を紹介する展覧会。草間彌生は1993年第45回ヴェネチア・ビエンナーレにおいて、日本を代表する作家として世界の舞台へと立つが、その前後で積極的に版画制作に取り組んだことも現在の評価につながる大きな原動力となった。草間彌生は1979年に版画作品を初めて発表。そこには米国から帰国後の死や苦悩をテーマにした作品とは対照的に、華やかなモチーフが色彩豊かに表現されている。それまでの抽象的な表現に加え、南瓜、ドレス、葡萄、花や蝶など日常的なモチーフが網目や水玉で構成され、明瞭な色彩をまとう。網目や水玉の増殖が創作活動の根幹にあった草間と、複製芸術である版画は必然的に出合ったと言っても過言ではない。近年は、富士山を主題に浮世絵の木版画の技法を用いた連作や、モノクロームのドットによる抽象的な作品など、版画表現の領域を広げ続けている。本展では、松本市美術館の全面的な協力により、初期のリトグラフから最新作まで、約160点の版画作品を展示する。
《草間彌生美術館》
☆クサマズ・ポップ 2026年4月16日~ 8月30日
草間彌生の作品は、その鮮やかで明快な表現から、しばしば「ポップ」と形容されてきた。背景をたどると、彼女が拠点としていた1960年代のニューヨークで花開いたポップ・アートとの接点が浮かび上がる。一方で草間の創作は、幻覚や強迫観念といった特有の個人的な動機に根ざしており、日常のイメージと内なるヴィジョンとを重ね合わせながら、独自の作品世界が築かれた。本展では、草間ならではの「ポップ」をテーマに、多彩な創作の広がりを紹介。郵便用ステッカーなどの同一の印刷物で画面を埋め尽くすコラージュは、大量消費社会の様相を映し出すとともに、草間を制作へと駆り立てる強迫的な衝動を露わにする。マネキンにマカロニをびっしり貼り付けた立体作品もまた、大量生産される画一的な食物と、彼女個人の内面のオブセッションとが深く結びついた表現である。こうした反復の志向は、作家自身の姿をモチーフとした自画像等にも及び、版画や写真、チラシや展覧会ポスターといった媒体を通して増殖し、流通していく。帰国後の平面作品や近年の大型絵画・彫刻においても、原色を基調とする色使い、シンプルな輪郭、そしてお馴染みのモチーフの反復が、草間の感性を鮮明に印象づける。さらに、カラフルな水玉が反射し合う初公開の小型ミラールームや、空間を彩るバルーンを用いたインスタレーションも登場。イメージの変奏的な反復と稀有な色彩感覚が躍動する「クサマズ・ポップ」を体感する。
☆パァーッと光が出て、キラキラッていろんなものが見えてくる。 2026年10月8日~2027年1月31日
草間彌生は、幼少期の幻覚体験を「輝き」「煌めき」「オーラ」と表現している。内なるヴィジョンからあふれ出たその輝きは、現実世界の光の描写を超え、作品そのものに宿るかのようだ。本展は、草間芸術を「光」という新たな切り口から紐解く。1950年代のドローイングや帰国後に制作されたコラージュに見られる、暗闇の中にイメージが光を帯びて浮かび上がるような表現。渡米期に確立された「無限の網」シリーズでの画面が淡く光を放つような視覚効果や、80年代以降の極彩色あふれる鮮烈な光彩を放つ絵画群。全画業の集大成ともいえる近年の大型絵画シリーズ「わが永遠の魂」の画面を彩るメタリックの光沢や、禁欲的なモノクローム(単色)と爆発的なポリクローム(多色)の双極へと広がる色彩表現。こうした光への志向は、草間芸術の根底を貫いている。鏡や電飾が夢幻的空間を織りなすミラールームや、ラメを用いた版画や立体作品では、光は表現対象にとどまらず、作品を形づくる要素そのものへと発展を遂げてきた。さらには、金属箔輝くモザイクタイルで彩られた大型立体作品、日本初公開の鏡を用いた梯子の屋外立体作品など、多彩な素材が放つ光のヴァリエーションを展覧。その幻想的な煌めきは鑑賞者を包み込むほどに拡大していく。
「創作の源」であり「表現の手段」である光。内的世界にとめどなく溢れる輝きを豊かな作品へと昇華する、草間の創造の軌跡である。
《松本市美術館》
☆特集展示 草間彌生 魂のおきどころ 通年展示
2025年の草間彌生展
《京都市京セラ美術館》
☆松本市美術館所蔵 草間彌生 版画の世界―反復と増殖― 2025年4月25日~9月7日⇨公式サイト
世界的前衛芸術家・草間彌生(1929~)の版画の世界を紹介する展覧会。草間彌生は1993年第45回ヴェネチア・ビエンナーレにおいて、日本を代表する作家として世界の舞台へと立つが、その前段で積極的に版画制作に取り組んだことも、現在の評価につながる大きな原動力となった。草間彌生は1979年に版画作品を初めて発表する。そこには米国から帰国後の死や苦悩をテーマにした作品とは対照的に、華やかなモチーフが色彩豊かに表現されている。それまでの抽象的な表現に加え、具体的なモチーフが色彩豊かに表現されている。南瓜、ドレス、葡萄、花や蝶など日常的なモチーフが網目や水玉で構成され、明瞭な色彩をまとう。網目や水玉の増殖が創作活動の根幹にあった草間と、複製芸術である版画は必然的に出合ったと言っても過言ではない。近年は、富士山を主題に浮世絵の木版画の技法を用いた連作や、モノクロームの大型シルクスクリーン作品「愛はとこしえ」シリーズなど、特徴的な作品を発表している。本展覧会では、世界最大の草間コレクションを誇る草間彌生の故郷・長野県松本市にある松本市美術館が所蔵する340点にも及ぶ版画作品から厳選した作品に作家蔵の作品を加え、草間彌生の版画芸術の魅力と軌跡を展観する。
《名古屋・松坂屋美術館》
☆松本市美術館所蔵 草間彌生 版画の世界—反復と増殖— 2025年9月27日~11月16日⇨公式サイト
2024年の草間彌生展
《松本市美術館》
☆特集展示「草間彌生 魂のおきどころ」 2022年4月21日〜2025年3月31日
《鹿児島市立美術館》
☆松本市美術館所蔵 草間彌生 版画の世界—反復と増殖— 2024年9月27日〜11月10日⇨公式サイト
文化・観光交流協定を結ぶ鹿児島市と長野県松本市は、2016年、2022年と双方のコレクションを紹介する展覧会を開催してきた。当館の開館70周年のメモリアルイヤーである2024年、松本市美術館が所蔵する公立美術館としては世界最大規模を誇る草間彌生の版画作品による「草間彌生 版画の世界―反復と増殖―」を開催。松本市出身の世界的前衛芸術家、草間彌生は、国内での制作・発表を経て、1957年に渡米し、ネットペインティング(無限の網)、アキュミュレーション(集積)、ソフトスカルプチャーなどの先駆的な表現によって、ニューヨークで高い評価を受ける。その後、鏡や電飾を使ったインスタレーションを発表、また、ボディー・ペインティングなど数多くのハプニングも行いますが、1973年に帰国し、制作活動の場を東京に移す。1993年第45回ヴェネチア・ビエンナーレに日本を代表する作家として世界の舞台に立った草間が、その前段で積極的に版画に取り組んだことも、現在の評価に繋がる大きな原動力となった。アメリカから帰国後のコラージュやオブジェに込められた死への恐れや苦悩を全面に押し出した作品とは対照的に、1979年から発表をはじめた版画作品には、南瓜、ドレス、花などの華やかなモチーフが色彩豊かに表現されている。常同反復による網目や水玉の増殖が創作活動の根幹にあった草間と複製芸術である版画の必然的な結びつきは、450種、3万部にも及び、草間芸術の一翼を担うようになる。本展は、2022年に松本市美術館で開催された特別展「草間彌生版画の世界」の最初の巡回先として、全国に先駆けて開催される。厳選された約160点で草間彌生の版画芸術の魅力とその軌跡を展観する。
《草間彌生美術館》
☆私は死を乗り越えて生きてゆきたい 2024年10月17日〜2025年3月9日
太平洋戦争を複雑な家庭環境下で体験し、トラウマや神経症による自殺未遂衝動を創作活動で乗り越えてきた草間彌生にとって、生と死は常に差し迫った問題だった。本展では、戦争の影が色濃く見られる1940~50年代の絵画から最新作までの多様な作品の展覧を通し、草間の死生観の表出とその変遷が紹介される。1957年の渡米後、幻覚に由来するモチーフの強迫的な反復により、自他の境界が消えていくような感覚「自己消滅」を網目の絵画や彫刻等で表現し評価を得た草間は、60年代後半には、同コンセプトのもと、水玉模様を人体に描くハプニングで反語的に人体・生命の美しさを強調し反戦を唱える。続く70~80年代は、心身の不調による帰国、父や恋人の死を経て、死をテーマとする暗い色調のコラージュや立体作品を多数制作。詩作や小説にも死の匂いが満ちた。死への衝動、死後の世界や異界を表した神秘的な作品制作を続けるうちに、80年代後半の作品は、自己消滅を通した永劫回帰や輪廻転生をテーマとするようになった。次第に色数を増す作品には、死を乗り越えるための創作が彼女の生そのものとなる過程が見出せた。2000年以降の絵画シリーズでは、迫りくる死の影が起爆剤となり、生命の神秘、生きる喜びを、色の洪水ともいえる画面にひたすらに描き続けていく。