記事内に商品プロモーションを含む場合があります

「キース・へリング展 アートをストリートへ」兵庫県立美術館で2024年4月27日-6月23日に開催

  • 2023年12月19日
  • 2024年2月19日
  • 美術

Photo by ©Makoto Murata Keith Haring Artwork ⒸKeith Haring Foundation

ヘリングのアートを体感 福岡、名古屋、静岡、水戸に巡回

 神戸市の兵庫県立美術館ギャラリー棟3階ギャラリーで2024年4月27日〜6月23日、「キース・へリング展 アートをストリートへ」が開催される。チケット発売日は、2024年2月17日(土)午前10時。

 東京・森アーツセンターギャラリーからの巡回で、神戸に続き、福岡市美術館2024年7月13日~9月8日、名古屋2024年9月~11月(予定)、静岡2024年11月~2025年1月(予定)、水戸2025年2月~4月(予定)に巡回する。

 明るく、ポップなイメージで世界中から愛されているキース・ヘリング。

キース・へリング
Photo by ©Makoto Murata

 ヘリングは「アートはみんなのために」という信念のもと、1980年代のニューヨークを中心に地下鉄駅構内やストリート、つまり日常にアートを拡散させることで、混沌とする社会への強いメッセージを発信し、人類の未来と希望を子どもたちに託した。

 ヘリングが駆け抜けた31年間の生涯のうち、アーティストとしての活動期間は10年程だが、残された作品に込められたメッセージはいまなお響き続けている。

 本展は6メートルに及ぶ大型作品を含む約150点の作品を通して、ヘリングのアートを体感できる貴重な機会。

 社会に潜む暴力や不平等、HIV・エイズに対する偏見と支援不足に対して、最後までアートで闘い続けたヘリングのアートは、時空を超えて現代社会に生きる人々の心を揺さぶるだろう。

主な展示作品

キース・ヘリング、伝説の始まり【サブウェイ・ドローイング】

《無題(サブウェイ・ドローイング)》 1981-83年 中村キース・ヘリング美術館蔵
Keith Haring Artwork ©Keith Haring Foundation

 1980年代初頭、人々の日常の一部として見てもらうことのできる場所として、ニューヨークの地下鉄駅構内の空いた広告板に貼られた黒い紙にチョークで描く「サブウェイ・ドローイング」を開始。公共施設へのグラフィティは違法行為のため、警官に捕まらないよう素早く描き、地下鉄に飛び乗って次の駅へと向かった。コミカルで人々の思考や想像力を刺激するイメージは、瞬く間にニューヨーカーを魅了。有名になるにつれてドローイングは剥がされ、売買されるようになったため、約5年間続いたこのプロジェクトは中止された。猿のような動物が大勢の人びとに持ち上げられている本作のように社会風刺的な作品や、新年の挨拶のようなコミュニケーションツールとしての作品も制作された。

神戸展メインビジュアル

キース・へリング
《無題》 1983年 中村キース・ヘリング美術館蔵
Keith Haring Artwork ©Keith Haring Foundation

 フランシス・ベーコンやジャン=ミシェル・バスキアの展覧会を手がけた80年代のソーホーの大手画廊、トニー・シャフラジ・ギャラリーより1983年に出版された版画シリーズ。本作には蛍光インクが使われており、ブラックライトにより光を放つ。この作品シリーズには、ピラミッドやアンクの十字架など生命のシンボルが描かれ、光り輝く妊婦やダンスの動きが盛り込まれることで、母親たちの強さを讃えているといえる。身体の動きを表現する線(アクションライン)が効果的に使われている。

幅6メートルの超大型作品! 【『スウィート・サタデー・ナイト』のための舞台セット】

キース・へリング
『スウィート・サタデー・ナイト』 のための舞台セット 1985年中村キース・ヘリング美術館蔵
Keith Haring Artwork ©Keith Haring Foundation

 『スウィート・サタデー・ナイト』のための舞 台セットは、黒人歴史月間にニューヨークの芸術劇場ブルックリン・アカデミー・オブ・ミュージックで行われたダンス・パフォーマンスの舞台背景として制作された。『スウィート・サタデー・ナイト』は、 1985年に上演された黒人のストリートダンスと、社交ダンスの誕生300周年を記念したパフォーマンス。本作には横幅6 メートルを超える大画面いっぱいに黒い線でダンサーが踊るように描かれており、この作品の前で踊られたブレイクダンスが作品に息を吹き込んだ。

キース・ヘリングといえばこれ!【ラディアント・ベイビー】

キース・へリング
《イコンズ》 1990年 中村キース・ヘリング美術館蔵
Keith Haring Artwork ©Keith Haring Foundation

 版画のシリーズ《イコンズ》にも登場する光り輝く赤ん坊、通称ラディアント・ベイビーは、ヘリングのトレード・マークとして最もポピュラーなモチーフである。ヘリングは赤ん坊が人間の完璧な姿であり、社会の色に染まらず純粋無垢で、未来への希望の象徴であると考えていた。ストリートでマーカーやチョークを使って絵を描き始めてから、死の寸前まで描かれたベイビーは今でも未来を象徴している。

開催概要

会  期:2024年4月27日(土) 〜 6月23日(日)
休 館 日:月曜日 ※祝日の場合は翌日
開場時間:午前10時~午後5時30分(入場は午後5時まで)
会  場:兵庫県立美術館ギャラリー棟3階ギャラリー
    〒651-0073神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1[HAT神戸内]
主  催:朝日新聞社、関西テレビ放送、東映
共  催:兵庫県立美術館
特別協力:中村キース・ヘリング美術館
協  力:ぴあ
後  援:FM COCOLO、FM 802、Kiss FM KOBE

キース・へリング
楽しさで頭をいっぱいにしよう!本を読もう!1988年 中村キース・ヘリング美術館蔵
Keith Haring Artwork ©Keith Haring Foundation

観覧料金(税込)

 一般高大生小中生
当日券2,000円1,200円500円
前売・団体券1,800円1,000円300円
平日限定ペア券(前売のみ)3,000円 ー

※未就学児は無料  ※学生料金で入場の際には学生証をご提示ください
※障がい者手帳をご提示の本人と付き添いの方1名までは当日料金からそれぞれ半額(要証明)
※団体は20名以上
※「平日限定ペア券(前売のみ)」は数に限りがあります。お早めにご購入下さい
  前売券は2月17日(土)午前10時~4月26日(金)午後11時59分まで販売
※事前予約制ではありません。混雑時は入場制限を行い、お待ちいただく場合があります
※ご来場の時期によって、会場併設ショップでの取り扱い商品が異なる可能性がございます
※本展には性的な表現を含む作品が出品されます

【主な入場券販売所】
アソビュー!、公式オンラインチケット、ローソンチケット(Lコード:54347)、チケットぴあ(Pコード:686-723)、イープラス、セブンチケット、CNプレイガイド、兵庫県立美術館ミュージアムショップほか

問い合わせ:ハローダイヤル 050-5541-8600 (午前9時00分~午後8時00分)
※2月17日以降、問い合わせ可

キース・へリング
《アンディ・マウス》 1986年 中村キース・ヘリング美術館蔵
Keith Haring Artwork ©Keith Haring Foundation

展覧会オリジナルグッズ

※税込価格 © Keith Haring Foundation. Licensed by Artestar, New York.

 本展のためだけにデザインされたアイテムや、お土産にぴったりなお菓子などが登場! 展覧会のロゴや、へリングの作品があしらわれた特別なグッズをゲットしよう!

トートバッグ 3,300円
© Keith Haring Foundation. Licensed by Artestar, New York.

トートバッグ 3,300円
 《赤と青の物語》より、前と後ろで異なるデザインがレイアウトされた、展覧会オリジナルのトートバッグ。気分に合わせて見せる方を使い分けてみてはいかがでしょうか。

ベイクドクッキー缶 各1,350円
© Keith Haring Foundation. Licensed by Artestar, New York.

ベイクドクッキー缶 各1,350円
 全2種。《アンディ・マウス》の絵柄がかわいい缶に入ったベイクドクッキー。蝶番付きの缶は、食べ終わった後も小物を整理するのに便利です。

グミ 各972円
© Keith Haring Foundation. Licensed by Artestar, New York.

グミ 各972円
 全2種。《ブループリント・ドローイング》の絵柄をあしらった手のひらサイズのガラスビン。中にはラディアント・ベイビーの形をしたチェリー風味のグミがはいっています。

キース・へリング
《沈黙は死》 1989年 中村キース・ヘリング美術館蔵
Keith Haring Artwork ©Keith Haring Foundation

最新情報をチェックしよう!
>文化とメディア—書くこと、伝えることについて

文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

CTR IMG