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「皇居三の丸尚蔵館収蔵品展 皇室と石川 —麗しき美の煌めき—」石川県立美術館/国立工芸館で2023年10月14日-11月26日

第38回国民文化祭 第23回全国障害者芸術・文化祭 
いしかわ百万石文化祭2023 
「皇居三の丸尚蔵館収蔵品展 皇室と石川 —麗しき美の煌めき—」

 皇室ゆかりの美術工芸品などを紹介する「皇居三の丸尚蔵館収蔵品展 皇室と石川 ―麗しき美の煌めき―」が2023年10月14日~11月26日、石川県立美術館(石川県金沢市出羽町2-1)と国立工芸館(同市出羽町3-2)の2会場で同時開催される。石川県立美術館と国立工芸館が共同で開催する初の展覧会となる。

 第38回国民文化祭及び第23回全国障害者芸術・文化祭である「いしかわ百万石文化祭2023」の一環。前期展示は10月14日(土)~11月5日(日)、後期展示は11月7日(火)~11月26日(日)となる。

 皇居三の丸尚蔵館の収蔵品の中から、旧加賀藩主前田家から皇室への献上品、石川出身の帝室技芸員や人間国宝による作品など石川ゆかりの作品に加え、皇室に伝わった名宝や名刀など、国宝・重要文化財を含む名品約120点を展示する。

 第1会場の石川県立美術館では、絵画や彫刻、書跡、刀剣を、第2会場の国立工芸館では、工芸を展示する。

 石川ゆかりの作品では、旧加賀藩主前田家から皇室に献上された国宝《金沢本万葉集》*、八条宮智忠親王に嫁いだ前田利常の娘 ・ 富姫の婚礼調度と伝える狩野探幽《源氏物語図屏風》* 、石川出身の近代工芸の名工である諏訪蘇山(初代)の《青磁鳳雲文花瓶》** や松田権六《鷺蒔絵筥》** などが出品される。

 ほかにも、伊藤若冲の代表作・国宝《動植綵絵》*や、明治時代の金工の最高水準を示す海野勝珉《太平楽置物》** 、皇太子(昭和天皇)の御成婚を祝して献上された《鳳凰菊文様蒔絵飾棚》**など、優美で気品あふれる作品が紹介される。
 *は石川県立美術館で、**は国立工芸館で展示予定。会期中、展示替えあり。

開催概要

名   称:第38回国民文化祭 第23回全国障害者芸術・文化祭 
いしかわ百万石文化祭2023
「皇居三の丸尚蔵館収蔵品展 皇室と石川 ―麗しき美の煌めき ―」
会   期:2023年10月14日(土)~11月26日(日)
《前期展示10月14日(土)~11月5 日(日)、後期展示11月7 日(火)~11月26日(日)※11月6日(月)は展示替え休館》
開 館 時 間:9:30~18:00(入館は閉館の30分前まで)
会   場:石川県立美術館(〒 920-0963 石川県金沢市出羽町2-1)、国立工芸館(〒 920-0963 石川県金沢市出羽町3-2)
公式サイト川県立美術館はこちら、国立工芸館はこち、特設サイトはこちら
主   催:石川県立美術館、国立工芸館、いしかわ百万石文化祭2023実行委員会、宮内庁、文化庁、独立行政法人国立文化財機構
観 覧 料:2館共通券 一般 1,500(1,200)円、大学生 1,000(800)円
※高校生以下、18歳未満、障害者手帳を提示の方とその付添者(1名)は無料
※( )内は20名以上の団体料金・割引料金 。いずれも消費税込
※65歳以上の人は団体料金・割引料金
※いしかわ文化の日(10/15)、文化の日(11/3)は団体料金・割引料金

《見どころ》

1.伊藤若冲、俵屋宗達、横山大観、海野勝珉などによる日本美術の名品を数多く展示

 伊藤若冲が10年の歳月を掛けた連作、国宝《動植綵絵》は前後期2点ずつ、合わせて4点を展示。豊かな色彩表現と緊張感を併せ持つ日本花鳥画の到達点を見ることができる。

 そのほか、高階隆兼による鎌倉時代のやまと絵絵巻の最高峰、国宝《春日権現験記絵》 や俵屋宗達、円山応挙 、日本を代表する画家、横山大観や明治彫金を代表する海野勝珉の傑作も必見。

2.宮殿を飾った絢爛豪華な工芸作品など、石川にゆかりの名品を数々展示

 明治期に輸出工芸の分野で名を馳せた金沢銅器会社による《唐花唐草文象嵌花盛器》や、加賀象嵌の名工、山尾次吉による《諫鼓形香炉》など、石川県出身の作家たちがたずさわった宮殿装飾の数々が一堂に会する。

 献上後、初の里帰りになる品も多数展示され、工芸分野を牽引した煌めく石川工芸を楽しめる。また、第三代加賀藩主前田利常の娘・富姫が、八条宮智忠親王に輿入れした際に将軍家から送られた《源氏物語図屏風》など、加賀前田家と皇室の歴史を示す逸品も展示する。

3.国宝指定後初展示となる《金沢本万葉集》など皇居三の丸尚蔵館と前田育徳会の名品をコラボ展示

 皇居三の丸尚蔵館には、前田家から皇室に献上された作品が所蔵されている。中でも、2023(令和5)年、国宝に指定された《万葉集巻第二 第四残巻》は 《 金沢本万葉集 》 として、つとに知られる名品。本作をはじめ、旧加賀藩主前田家からの献上品とともに、本展出品作に関連する重要文化財《百工比照》など前田育徳会の名品を併せて展示する。

 また、徳川家から皇室に献上された《刀(名物 若狭正宗)》と前田家に伝わる国宝《刀(名物 太郎作正宗)》も必見。

4.近代工芸を代表する名品《御飾棚》が東京以外で初展示

 皇太子(昭和天皇)の御成婚を記念して、内閣総理大臣以下文武官一同から昭和天皇ご夫妻へ献上され、これまでほとんど皇居の外へ持ち出されることのなかった秘宝「御飾棚おんかざりだな」。

 当時最高の技術を持った芸術家や職人たちによる空前絶後の工芸美を体現する棚が、初めて東京「外」へ持ち出され、そろって展示される。

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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