⇒2025-2026年 主な関西の展覧会 滋賀、京都、大阪、兵庫(神戸)、奈良、和歌山の美術館・博物館(随時更新)
- 1 《滋賀県立美術館》
- 2 《MIHO MUSEUM》
- 3 《佐川美術館》
- 4 《滋賀県立陶芸の森》
- 5 《京都国立近代美術館》
- 6 《京都国立博物館》
- 7 《京都市京セラ美術館》
- 7.1 ☆特別展 民藝誕生100年—京都が紡いだ日常の美 2025年9月13日~12月7日
- 7.2 ☆Hello Kitty展―わたしが変わるとキティも変わる― 2025年9月25日~12月7日
- 7.3 ☆コレクションルーム 秋期 2025年10⽉24⽇~12⽉14⽇ 特集「こどもへのまなざし」
- 7.4 ☆ザ・トライアングル 佐俣和⽊ 2025年12月3日~2026年2月15日
- 7.5 ☆コレクションルーム 冬期 2025年12⽉19⽇~2026年3⽉15⽇ 特集「お雛さまと⼈形の世界〜絵画と共に四季をめぐる」
- 7.6 ☆第12回⽇展京都展 2025年12月20日~2026年1月17日
- 7.7 ☆特別展 日本画アヴァンギャルド KYOTO 1948-1970 2026年2月7日~5月6日
- 7.8 ☆ザ・トライアングル 三橋卓 2026年3月10日~5月17日
- 7.9 ☆⻄洋絵画400年の旅―珠⽟の東京富⼠美術館コレクション 2026年3月20日~5月24日
- 7.10 ☆大どろぼうの家 2026年4月11日〜6月14日
- 7.11 ☆テート美術館 ― YBA & BEYOND 世界を変えた90s英国アート 2026年6月3日〜9月6日
- 7.12 ☆特別展 生誕140年記念 山鹿清華(仮称) 2026年9月19日〜12月20日
- 8 《世界遺産・二条城》
- 9 《美術館「えき」KYOTO》
- 10 《細見美術館》
- 11 《相国寺承天閣美術館》
- 12 《京都府京都文化博物館》
- 13 《アサヒビール大山崎山荘美術館》
- 14 《国立国際美術館》
- 15 《大阪中之島美術館》
- 15.1 ☆金光男 2025年11月15日〜12月14日
- 15.2 ☆新時代のヴィーナス!アール・デコ100年展 2025年10月4日~2026年1月4日
- 15.3 ☆拡大するシュルレアリスム 視覚芸術から広告、ファッション、インテリアへ 2025年12月13日~2026年3月8日
- 15.4 ☆天牛美矢子 2025年12月20日〜2026年1月18日
- 15.5 ☆和田真由子 2026年1月24日〜2月23日
- 15.6 ☆サラ・モリス 2026年1月31日~2026年4月5日
- 15.7 ☆没後50年 髙島野十郎展 2026年3月25日〜6月21日
- 15.8 ☆驚異の部屋の私たち、消滅せよ。ー森村泰昌・ヤノベケンジ・やなぎみわー 2026年4月25日〜6月28日
- 15.9 ☆カール・ヴァルザー展(仮称) 2026年7月4日〜9月27日
- 15.10 ☆NHK日曜美術館 50年展 2026年10月10日〜12月20日
- 15.11 ☆大英博物館日本美術コレクション 百花繚乱~海を越えた江戸絵画 2026年10月31日〜2027年1月31日
- 16 《大阪市立美術館》
- 17 《大阪歴史博物館》
- 18 《堂島リバーフォーラム》
- 19 《国立民族学博物館》
- 20 《あべのハルカス美術館》
- 21 《兵庫県立美術館》
- 22 《神戸市立博物館》
- 22.1 ☆阪神・淡路大震災30年 大ゴッホ展―夜のカフェテラス 2025年9月20日~ 2026年2月1日⇒公式サイト
- 22.2 ☆受贈記念特別展 ガラスとともに―玻璃文庫名品撰(仮称) 2026年2月28日~ 4月5日
- 22.3 ☆特別展 秋岡図書―地理学者のコレクション―(仮称) 2026年2月28日 ~ 4月5日
- 22.4 ☆特別展 ゴールドマン コレクション 河鍋暁斎の世界 2026年7月11日~ 9月23日
- 22.5 ☆特別展 トーベとムーミン展~とっておきのものを探しに~ 2026年10月10日~12月13日
- 22.6 ☆大ゴッホ展(仮)アルルの跳ね橋展 2027年2月~5月頃(開催確定後に公表)⇒公式サイト
- 23 《神戸市立小磯記念美術館》
- 24 《神戸ファッション美術館》
- 25 《横尾忠則現代美術館》
- 26 《西宮市大谷記念美術館》
- 27 《神戸六甲ミーツ・アート》
- 28 《兵庫陶芸美術館》
- 29 《姫路市立美術館》
- 30 《奈良国立博物館》
- 31 《奈良県立美術館》
- 32 《和歌山県立近代美術館》
《滋賀県立美術館》
☆笹岡由梨子展(仮)」 2026年1月17日~3月22日
笹岡由梨子は、独特の世界観を持ったビデオインスタレーションの作品で、海外でも高く評価されている現代アーティスト。現在滋賀県内にアトリエを構える笹岡の、美術館では初めてとなる個展を開催する。最初期の作品や当館のコレクションに加わった作品を交えながら、初出展となる新作や大規模な近作を中心に紹介する。
《MIHO MUSEUM》
☆近江の名所 2025年9月20日〜12月14日
近江には万葉集以来、歌に詠われた多くの名所があった。近世になって近衛信尹が膳所城から見える湖南、湖西の八か所を選んで和歌と共に絵を描くと、これらが近江八景として広く知れ渡ることとなり、絵画をはじめ多くの工芸作品などに取り上げられることになった。この展覧会では近江八景成立以前の名所絵をはじめ、江戸時代を中心に近江八景を表した絵画、工芸など約95件を展示し、近江の名所表現の変遷を通観。湖国の夏の一大イベントである日吉大社の祭礼や近江に欠かせない名所である竹生島や比叡山のほか、池大雅や円山応挙、鈴木基一らが描いた近江の姿なども加える。
☆孝子伝図の世界 永遠の北朝-董黯から燃灯佛へ 2025年9月20日〜12月14日
☆春季特別展 古代黄金の物語 2026年3月14日〜6月7日
黄金―未来永劫その輝きを失わないこの金属は、6000年を越える昔から神々への捧げもの、王侯貴族の証、死者への供物として利用されてきた。本展では所蔵の黄金製品に国内有数のコレクションを加え、紀元前に制作された黄金製品を、背景にある物語と共に展示。天然の金銀合金で鋳造されたオリエントの奇妙な神像、金の器に刻まれた聖なる動物や植物、戦争の勝利とその後の持ち主の運命、神殿に捧げられた莫大な黄金、可憐な花嫁の飾り、中国では皇帝が天馬と交換するために黄金の馬を用い、古代アメリカでは黄金が太陽の象徴として、王の頭上に輝いた。世界的にも珍しい数々の黄金製品、人々が最上の技術を駆使して作り上げた至宝を紹介する。
☆夏季特別展 虹色みぃつけた!ー大人も子どもも楽しめる体験型展覧会ー 2026年7月4日〜8月30日
雨上がりの澄み切った空にかかる美しい虹を見つけ、思わず声をあげそうになったことはないだろうか。何か素敵なことが起こりそうな幸せな気持ちになったり、誰かに知らせて一緒に観たくなったりと、虹は不思議な存在である。古今東西、誰もが人生の中で幾度となく出会う虹ですが、古代においては文化によって実にさまざまな捉え方をされていたことが知られている。一方、虹を思わせる光彩を放つものは、例えばシャボン玉の薄い膜に見え隠れする色彩など、私たちの身の回りに少なくない。あらゆる色は光の巧みな作用によって生み出され私たちの眼に届くことをニュートン以来の科学が明らかにしてきた。それでもなお、虹はもとより、色素のないところに現れる多色性をもった輝きに宿る不思議な力は、私たちの心を強く惹きつける。本展は、2018年「赤と青のひ・み・つ:聖なる色のミステリー」展に続く、大人も子どもも楽しめる体験型展覧会の第2弾!虹色の光彩がひときわ際立つ当館の耀変天目(重要文化財)をはじめ、貝殻のきらめきを活かした螺鈿漆器や銀化して幻想的な輝きをまとった古代ガラスの数々を中心に展観する。
☆秋季特別展 百済寺(仮称) 2026年9月26日〜12月6日
《佐川美術館》
《滋賀県立陶芸の森》
☆特別展 「九谷赤絵の極致 宮本屋窯と飯田屋八郎右衛門の世界」 2025年10月11日~12月14日
「九谷赤絵」とは、九谷焼の様式の中で、赤と金の細密描写を特徴とする絢爛豪華なやきものである。九谷焼の赤絵は、石川県加賀市に開窯した「再興九谷」の宮本屋窯(1832~1859)で大成された。宮本屋窯の赤絵は、黒みがかった赤(通称・血赤)で文様を細かく描き込んだ赤絵細描と、金彩とともに赤以外の上絵釉を用いた点が特徴。また画題の一部に、中国・明時代の墨の文様集『方氏墨譜』から着想を得たことで独自の表現を広げた。とりわけ、主画工・飯田屋八郎右衛門(1801~1848)が、細密描写に優れた手腕を発揮した。「九谷赤絵といえば宮本屋窯」と呼ばれ、その絵付は極めて繊細で、完成に多くの時間を要するため現存数が極めて少なく、これまで全国的に一堂に展示紹介される機会はなかった。本展では、細密描写という高い技術力に支えられた九谷赤絵の珠玉の作品の数々を紹介する。
☆特別展 「20世紀北欧デザインの巨匠 スティグ・リンドベリ展」 2026年3月20日~5月10日
スティグ・リンドベリは、1937年グスタフスベリ磁器工房に入社した。リンドベリの葉っぱ模様のデザイン≪ベルサ≫は、世界中に知られた名作のひとつ。明るくスタイリッシュでファンタジー溢れるデザインは、まさに溌溂とした北欧デザインを感じさせる。本展では、北欧デザインの珠玉のテーブルウエアからファイアンス、一点もののアートピースやテキスタイル、絵本の挿絵、さらにスケッチまで、リンドベリの魅力を包括的に紹介する日本で初めての大規模な展覧会。
《京都国立近代美術館》

☆セカイノコトワリ―私たちの時代の美術 #WhereDoWeStand? : Art in Our Time 2025年12月20日〜2026年3月8日
アーティストは美術という手段を通して、私たちが生きる上で日々直面するさまざまな問題や、世界の根源的・普遍的な真理について気づかせてくれる存在であるといえる。 この展覧会では、世界のグローバル化が進み、日本人作家の海外での発表の機会が増えた1990年代以降の日本の現代美術を中心に、京都国立近代美術館のコレクションの特色から導き出されるいくつかのテーマー視覚、身体、アイデンティティ、歴史などーにもとづき、国内の美術家の実践を紹介する。出品作家:AKI INOMATA、 石原友明、小谷元彦、笠原恵実子、風間サチコ、西條茜、志村信裕、高嶺格、竹村京、田中功起、手塚愛子、原田裕規、藤本由紀夫、古橋悌二、松井智惠、宮島達男、毛利悠子、森村泰昌、やなぎみわ
☆モダン都市生活と竹久夢二 ―川西英コレクション(仮称) 2026年3月28日〜6月21日
☆アントニオ・フォンタネージ 明治日本とヨーロッパを橋渡しした風景画(仮称) 2026年7月18日〜10月4日
明治初期に工部美術学校で教鞭を執り、浅井忠、小山正太郎、松岡寿らを教育したイタリア人画家アントニオ・フォンタネージ(1818-1882)。一方、ヨーロッパ絵画史の視点からフォンタネージを観察すると、バルビゾン派やターナー等からの影響を受けつつも、詩情豊かな独自の風景画を生み出した画家としての姿が浮かび上がる。本展ではトリノ市立近現代美術館(GAM)・トリノ博物館財団の協力のもと、画業の初期から晩年までのフォンタネージの作品群を概観し、その独創性に迫る。また日本の門下生や、次世代のイタリア作家の作品によって彼の影響と遺産にも光を当て、「お雇い外国人」に留まらないフォンタネージの全貌を明らかにする。
《京都国立博物館》

☆特別展 北野天神 2026年4月18日~6月14日
京都の北西、天門の地にある北野天満宮は、菅原道真(すがわらのみちざね)を祭神としてまつる全国の天満宮・天神社の総本社。令和9年(2027)に道真薨去から1125年目の式年大祭「半萬燈祭(はんまんとうさい)」が執り行われることを機に、京都国立博物館では北野天満宮に伝わる国宝・重要文化財17件を中心とした全国の天神信仰ゆかりの品々を一挙公開する特別展を開催する。史上初となる国宝「北野天神縁起絵巻(承久本)」全巻全場面公開のほか、重要文化財の「弘安本」「光信本」「光起本」など多くの北野天神縁起絵巻を展観し、説話上の北野天神誕生の場面を紹介する。また、京都国立博物館と北野文化研究所の調査によって発見された作品や、日本各地の天満宮・天神社、社寺に伝わる名品の数々から、これまであまり語られてこなかった天神信仰の多様な側面と、これらが日本文化の中で果たしてきた重要な役割をひもとく。
☆特別展 源氏物語 王朝のかがやき 2026年10月6日~11月29日
平安時代に紫式部によって著された『源氏物語』は、日本文学史を代表する王朝物語。雅な宮廷を舞台に繰り広げられる光源氏や個性豊かな女性たちの恋愛模様、人生模様は、後世読み継がれる中でさまざまな文化や美術を生み出した。本展では、源氏物語の場面やモチーフを表した麗しい絵画、工芸品を一堂に集め、後世につくられた写本や注釈類、さらに芸能への広がりも紹介することによって、わが国の文化に豊かなかがやきを与え続けたこの名作の魅力を再発見する。藤原定家が校訂した写本「青表紙本」や、国内外で分蔵され全体像がわからないゆえに“幻の源氏物語絵巻”とも呼ばれる「源氏物語絵巻(盛安本)」など、過去最大規模、約250件(予定、巡回含む)の多彩な文化財を展示。京都国立博物館での源氏物語展の開催は約50年ぶりとなる。
《京都市京セラ美術館》

☆特別展 民藝誕生100年—京都が紡いだ日常の美 2025年9月13日~12月7日
思想家の柳宗悦、陶工の河井寬次郎、濱田庄司が京都に集うことで始まった「民藝」運動。木喰仏の調査旅行をするなかで議論を深め、1925年「民衆的なる工芸=民藝」という言葉が生まれた。このたび、「民藝」という言葉が誕生して100年を迎えるにあたり、特別展「民藝誕生100年—京都が紡いだ日常の美」を開催する。
☆Hello Kitty展―わたしが変わるとキティも変わる― 2025年9月25日~12月7日
ハローキティはデビューから半世紀を迎え今や世界中で知られ、愛されている。世の中を見渡しても稀な存在と言える。なぜそのようになり得たのでしょうか?そのヒントは、実はファンひとりひとりとの関係性にあった。本展では史上最大量のグッズ展示をはじめ、個性あふれるアーティストとのコラボ作品、オリジナル映像コンテンツなど様々なコーナーでそのユニークさを紐解く。
☆コレクションルーム 秋期 2025年10⽉24⽇~12⽉14⽇ 特集「こどもへのまなざし」
⼦どもとは、いったいどのような存在だろうか。かわいらしくて、純粋。⾃由で、少しあやうさも感じるもの。こうした⼦どもに対する認識は、近代になって改めて発⾒されたものともいえる。明治期になると学校が創設され、児童教育が発達していく。その後、⼤正期にいたって、児童向け雑誌や童謡など、⼦どものための⽂化が確⽴され、⽂筆家や作曲家など多くの⽂化⼈が⼦どもという存在に視線を向けた。そうした⾵潮のなかで、近代の画家たちもまた、その多くが⼦どもを⾒つめ、作品に描いた。純粋さの象徴として、あるいは若々しい⽣命⼒を⽰すものとして、また愛する家族の⼀員として。⼦どもを扱った作品は当館のコレクションにも多数存在する。本特集では、⼦どもをテーマにした絵画作品を展⽰し、近代における「こどもへのまなざし」を振り返る。
☆ザ・トライアングル 佐俣和⽊ 2025年12月3日~2026年2月15日
☆コレクションルーム 冬期 2025年12⽉19⽇~2026年3⽉15⽇ 特集「お雛さまと⼈形の世界〜絵画と共に四季をめぐる」
京都で江⼾時代・明和年間に創業した⼈形司「丸平⼤⽊⼈形店」の雅やかな⼈形を、五節句や季節の⾏事を描いた絵画と共に展⽰。丸平は、公家のしきたりである有職を基本とし、装束から調度品に⾄るまで品位あふれる⼈形づくりを⾏ってきた。本展では、宮家や財閥などの名家に愛されてきた雛⼈形を中⼼に、丸平ならではの御所⼈形や⾐裳⼈形、市松⼈形を、所蔵品の近代画家の作品と取り合わせ、京都に息づく伝統美を振り返る。
☆第12回⽇展京都展 2025年12月20日~2026年1月17日
☆特別展 日本画アヴァンギャルド KYOTO 1948-1970 2026年2月7日~5月6日
京都は、近代⽇本画を牽引する⽂化的中⼼地のひとつとして発展し、多くの優れた⽇本画家の輩出の基盤となってきた。しかし戦後になると、旧体制の反省の⾵潮のなかで、伝統⽂化としての⽇本画への批判の声が⾼まり、既存の権威や制度への反発からも「⽇本画を滅ぼすべし」という主張も⾒られるようにもなり、⽇本画に逆⾵が吹く。そうしたなか、京都画壇では⽇本画の枠組みを⾒つめ直し、継承/⾰新を模索して前へ進もうとする「前衛⽇本画」の運動が 1940年代以降に活発化していった。戦後を担う気鋭の若⼿画家たちがその中⼼となり、同志が集まり意欲的な美術団体が結成された。京都という⽇本画制作の中⼼地にいたからこそ、旧態依然とした⽇本画を⾝近に批判することができ、⽇本画の将来を創造する底⼒を⾒せることができたといえる。京都市⽴絵画専⾨学校、のちの京都市⽴美術⼤学(現在の京都市立芸術大学)もまた、同世代の⽇本画家たちをつなぐ場となり、前衛運動の基盤となった。本展では、戦後京都画壇の注⽬すべき前衛運動として、創造美術、パンリアル美術協会、ケラ美術協会の3つの団体を中⼼にして紹介し、⽇本画の系譜がいかにして現代へつながったのかを振り返る。主な出展作家は徳岡神泉、堂本印象、上村松篁、秋野不矩、三上誠、下村良之介など30⼈以上。
☆ザ・トライアングル 三橋卓 2026年3月10日~5月17日
☆⻄洋絵画400年の旅―珠⽟の東京富⼠美術館コレクション 2026年3月20日~5月24日
東京富⼠美術館のコレクションは、⽇本・東洋・⻄洋の各国、各時代の絵画・版画・写真・彫刻・陶磁・漆⼯・武具・⼑剣・メダルなど様々なジャンルの作品約30,000点を収蔵し、とりわけルネサンス時代からバロック・ロココ・新古典主義・ロマン主義を経て、印象派・現代に⾄る⻄洋の油彩画コレクションは最⼤の特徴となっている。「珠⽟の東京富⼠美術館コレクション」をテーマに開催される本展では、その油彩画コレクションから厳選された作品によって⻄洋絵画400年の歴史を紹介する。
☆大どろぼうの家 2026年4月11日〜6月14日
本展は、最後の盗みに出て留守中の、かの有名な「大どろぼう」の家に来場者が忍び込むという設定の、“来場者が主役”の展覧会。回廊、応接室、隠し部屋など8つの部屋に分けられた展示室には、どろぼうの肖像画や変装道具、さらには著名作家たちの美術品のほか、星、靴下など謎が謎を呼ぶコレクションが並ぶ。来場者は無事に大どろぼうの家から抜け出て、この家に住む大どろぼうの正体を突き止めることができるか。新井風愉、伊野孝行、嶽まいこ、谷川賢作、幅允孝、張替那麻、名久井直子、ヨシタケシンスケら各ジャンルの豪華なキャストが贈る、どろぼうや人間の不思議さ、おもしろさを、新しい没入体験と共に楽しめる展覧会。
☆テート美術館 ― YBA & BEYOND 世界を変えた90s英国アート 2026年6月3日〜9月6日
本展は、1980年代後半から2000年代初頭にかけて制作された英国美術に焦点を当てる企画。サッチャー政権時代(1979-90年)を経験して緊張感漂う英国社会では、既存の美術の枠組みを問い、作品の制作や発表において実験的な試みをする作家たちが数多く登場した。当時「ヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YBA)」と呼ばれた作家たち、そして、彼らと同時代のアーティストたちは、大衆文化、個人的な物語や社会構造の変化などをテーマとし、絵画、彫刻、写真、映像、インスタレーションなど多様な手法を用いて独創的な作品を発表してきた。約60名の作家と約100点の作品を通じて、1990年代の英国美術の革新的な創作の軌跡を検証する。
☆特別展 生誕140年記念 山鹿清華(仮称) 2026年9月19日〜12月20日
染織芸術のパイオニア山鹿清華の40年ぶりの回顧展。デザインから素材の選択、制作までを作家が一貫して行う「手織錦」という染織美術作品を生み出し、祇園祭のタペストリー、建築家・村野藤吾との協働による空間装飾など、知られざる作家の軌跡を代表作と資料で辿る。京都で活版印刷業を営む家に生まれた山鹿清華(やまがせいか/1885~1981)は、十代の頃に西陣織の図案と日本画を学び始めた。やがて神坂雪佳に師事し、創作の幅を広げていく。図案、糸の選択、織りの工程をひとりで行うつづれ織「手織錦」を自ら考案したことで勢いをつけると、1927年、新設されたばかりの帝展・美術工芸部門に《手織錦和蘭陀船》を出品し、特選を受賞した。祭礼時の懸想品などには天女や雲龍といった伝統的な図柄を、官展や日展への出品作の壁掛などには機関車、ロケット、東京タワーといったユニークなモチーフを用いたように、山鹿の主題選びは実に多様で奇抜である。彼は明治、大正、昭和にわたり染織の伝統継承に努める一方で、進取の気風にも富んだ稀有な存在だったといえる。
《世界遺産・二条城》
《美術館「えき」KYOTO》

☆生誕100年 昭和を生きた画家 牧野邦夫 -その魂の召喚- 2025年10月11日~11月16日
☆レオ・レオーニと仲間たち 2025年11月22日~12月25日
☆写真展 今森光彦 にっぽんの里山を旅する 2026年1月2日~2月2日
《細見美術館》
☆妃たちのオーダーメイド セーブル フランス宮廷の磁器」展 2025年10月25日〜2026年2月1日
☆「志村ふくみ」展 (仮称) 2026年3月3日〜5月17日
《相国寺承天閣美術館》
☆企画展「屏風 黄金の調度」Ⅰ期 2025年10月19日 〜12月21日
☆企画展「屏風 黄金の調度」Ⅱ期 2026年1月11日 〜3月8日
《京都府京都文化博物館》
☆特別展「世界遺産 縄文」 2025年10月4日~11月30日
2021年に世界文化遺産に登録された「北海道・北東北の縄文遺跡群」。この地域には、日本最大級の縄文遺跡である特別史跡三内丸山遺跡(青森市)や特別史跡大湯環状列石(秋田県鹿角市)をはじめ、数多くの縄文遺跡がある。これらは日本の歴史と文化の成り立ちを考える上で非常に重要で、貴重な文化遺産である。本展覧会では、世界に誇る縄文文化と、豊かな自然環境のもとで一万年以上続いた持続可能な縄文社会について、世界文化遺産「北海道・東北の縄文遺跡群」をはじめとした遺跡から出土した土偶や装飾品を中心に紹介し、縄文人の豊かな暮らし・精神性を考える。
☆Kyoto Art for Tomorrow 2026 -京都府新鋭選抜展- 2026年1月10日〜1月25日
☆原安三郎コレクション 北斎×広重 2026年4月18日〜6月14日
☆寛永 太平がはぐくむ美 2026年9月19日〜11月15日
《アサヒビール大山崎山荘美術館》
☆美術館で大航海 ! ~コレクションをたどって世界一周~ 2025年9月20日〜12月7日
2026年で開館30周年を迎えるアサヒグループ大山崎山荘美術館。実は古今東西、様々な時代と地域の作品を所蔵している。日本、朝鮮、中国、中近東、東欧、西欧、アメリカ……コレクションの大海原へ向かって、時空を超えた旅行に出かけよう。
☆くらしに花咲くデザイン ―大正イマジュリィの世界 2025年12月20日〜2026年3月8日
「イマジュリィ(imagerie)」は、イメージ図像を意味するフランス語。本展では、本や雑誌の挿画、装幀、絵はがき、ポスターなど大衆的な印刷物や版画の総称としてこの言葉を用いている。大衆文化が隆盛した大正時代には、印刷技術の革新を背景に出版文化が発展した。藤島武二(1867–1943)、橋口五葉(1881–1921)、竹久夢二(1884–1934)ら当時新しい表現方法を模索していた画家たちも同時代の美術界の動向と並走しながら、独自の表現を次々に生みだす。こうした動きのなかで、やがて杉浦非水(1876–1965)をはじめとする多くのグラフィックデザイナーが誕生し、モダンデザインに大きな影響を及ぼした。本展では、監修者である山田俊幸(1947–2024)の貴重なコレクション約320点を展覧し、多彩なデザインやイラストレーションを紹介。大正時代を中心に日本のくらしに花咲いた魅力あふれるイマジュリィの世界を大正から昭和にかけての建築「大山崎山荘」をもつ同館で堪能できる。
《国立国際美術館》

☆プラカードのために 2025年11月1日〜2026年2月15日
紙や板に言葉を記し、掲げる。シンプルな行為によって、プラカードはメッセージを伝え、問いを投げかけ、社会を揺り動かす力にもなる。1961年、美術家の田部光子は「プラカードの為に」と題した文章において一枚のプラカードが社会を変える可能性を語り、厳しい現実や社会に対する抵抗の意思や行為、そのなかに見出した希望を表現に託した。田部の言葉をタイトルに借りた本展覧会は、それぞれの生活に根ざしながら、生きることと尊厳について考察してきた7名の作品で構成する。出品予定作家:田部光子、牛島智子、志賀理江子、金川晋吾、谷澤紗和子、飯山由貴、笹岡由梨子。
☆コレクション2 2025年11月1日〜2026年2月15日
☆特別展 中西夏之 緩やかにみつめるためにいつまでも佇む、装置 2026年3月14日~6月14日
現代日本を代表する画家、中西夏之(1935-2016)の、没後10年にして初の回顧展である。1950年代の後半より始まる制作の軌跡をたどり、彼独自の絵画観を浮かび上がらせることが主な目的となる。中西の手がける絵画は、何かある対象を描いたものでは必ずしもなく、その意味で、具象にも抽象にも分類できない。「絵」はいかにして画面上に現れるのか。そもそも、絵画の存在する「場所」はどこなのか。たえず根本に立ち返る彼の絵画実践は、いま、とりわけ、ここ日本で絵画を制作することについて考えなおすための、格好のヒントを与えてくれるはずである。
《大阪中之島美術館》

☆金光男 2025年11月15日〜12月14日
金光男は、蝋(パラフィン)とシルクスクリーンプリントを用いた表現で在学中から注目を集めてきた。近年では、大型の立体作品にも挑戦し、表現の幅を大きく広げている。蝋は温度によって溶けたり固まったりし、その過程で透明と不透明を行き来する。加えて彼は、本展で、弦の上を滑らせて音を奏でるギターのスライド奏法にも着目している。蝋の滑らかな変化や、音階を自由に行き来するスライドギターの音色は、複数の場所やアイデンティティの間で揺れ動く人間の在り方にも重なる。それらを通じて、“越境”する人々の生き方に思いを馳せる空間を創出する。
☆新時代のヴィーナス!アール・デコ100年展 2025年10月4日~2026年1月4日
1925年パリで開催された現代産業装飾芸術国際博覧会から、2025年で100周年を迎える。アール・デコ博と呼ばれるこの博覧会は装飾芸術(デザイン)に焦点を当てた博覧会で、活況を呈した1900年のパリ万博以降の雰囲気を集大成すると共に、以降、米国をはじめとする諸外国に国際的な影響を及ぼした。ここ大阪にもアール・デコは伝播し独自の文化を生み出していく。本展は、この幅広いアール・デコと呼ばれる様式の中でも、とりわけ女性と関わりの深いデザイン作品に焦点を当て、当時のグラフィック、ファッション、ジュエリー、香水瓶、乗用車等を紹介する。100年前の「理想的な女性」像を振り返り、そのデザイン諸相を再発見する機会となる。
☆拡大するシュルレアリスム 視覚芸術から広告、ファッション、インテリアへ 2025年12月13日~2026年3月8日
1924年にアンドレ・ブルトンが定義づけた動向であるシュルレアリスム(超現実主義)は、無意識や夢に着目した、フロイトの精神分析学に影響を受けて発生した。当初は文学における傾向として起こったが、徐々にその影響は拡大し、オブジェや絵画、写真・映像といった視覚芸術をはじめ、広告やファッション、インテリアへと幅広い展開をみせた。芸術的革命をもたらしたシュルレアリスムは、政治的要素をも内包する一方、日常に密接した場面にも拡がりをみせ、社会に対して政治、日常の両面からアプローチした。圧倒的存在感をもって視覚芸術、ひいては社会全体へと拡大したシュルレアリスムだが、本展では、表現の媒体をキーワードとして解体することで、シュルレアリスム像の再構築をめざす。
☆天牛美矢子 2025年12月20日〜2026年1月18日
天牛美矢子は、古書店という「物語の庫」に育まれた感覚を、布や革、装飾素材を通して“語る装置”として再構築してきた。近年は、詩など言葉を用いた表現を展開し、物語とテクスト、素材と身体のあいだに揺らぎを生み出している。本展では、舞台装置の吊り幕を想起させる新作を発表。また天牛は、自身もダンスや衣装制作などで深く関わっているクィアカルチャー「Ballroom」のパーティを会期中に開催する。縫う・飾る・踊るという行為は、天牛にとって世界と対峙する“まじない”であり、「声なきものたち」に耳を傾ける行為の蓄積でもある。本展では、展示とパーティを通じて、現実と物語とを自由に往来することを試みる。
☆和田真由子 2026年1月24日〜2月23日
和田真由子は、「イメージにボディを与える」ことを志向し、頭の内に宿る像を、透明素材と重層構造を駆使して現実空間に呼び込む作家である。重ねられた層、透かしと遮蔽、視線と距離の揺らぎを通じて、鑑賞者自身がイメージの生成と崩壊を体験できるような作品群を制作してきた。本展では、大きな構造体によるインスタレーションを中心に展開し、建築的構造と視覚的イメージのあわいを行き交う場を提示する。「かたち」という二次元とも三次元とも認識できるものを捉えなおす契機となる。
☆サラ・モリス 2026年1月31日~2026年4月5日
ニューヨークを拠点に活動するアーティスト、サラ・モリスは、大都市の風景を平面へと変換した抽象絵画や、それを建築的に展開させたパブリックアート、都市の生態を切り取った映像作品など、多岐にわたる創作活躍を続けている。それらの作品は、華やかな都市生活に隠された政治経済といった社会構造を表している。大阪中之島美術館は、サラが2018年に大阪を舞台に制作した映像作品《サクラ》と、その撮影にインスパイアされた絵画作品《サウンドグラフ》シリーズ等を収蔵している。本展はこれら近作にくわえ、彼女の代表作である都市名を冠した幾何学的な絵画や初期作品、これまでの映像作品を一堂に紹介する。本展は、サラ・モリスの日本初の美術館での回顧展としてふさわしい充実したものと言える。
☆没後50年 髙島野十郎展 2026年3月25日〜6月21日
髙島野十郎は、「蝋燭」や「月」などを独特の写実的筆致で描く福岡県久留米市出身の洋画家。没後50年の節目に開催する本展は、代表作はもちろんのこと、初公開も含めた約150点を展示する過去最大規模の回顧展で、大阪では初めての開催となる。「孤高の画家」と呼ばれてきた野十郎の芸術が形成されたルーツを遡り、青年期や滞欧期の作品など、従来の展覧会ではそれほど大きく取り上げられることがなかった部分にも焦点を当て、その芸術の真髄に迫る。
☆驚異の部屋の私たち、消滅せよ。ー森村泰昌・ヤノベケンジ・やなぎみわー 2026年4月25日〜6月28日
「関西ニューウェーブ」を代表する森村泰昌、ヤノベケンジ、やなぎみわが大阪中之島美術館に集結! 国際的に活動しつつも一貫して「カンサイ」を拠点とし、時に交錯してきた彼らが、 2026年、万博のポストイヤーに再び邂逅。なぜこの3人が集まるのか。そのタイトルは何を意味するのか。さらには、「消滅せよ。」という言葉の先には何があるのか。新作を中心に構成される本展は、同時に作家それぞれのこれまでの活動が凝縮された「驚異の部屋」となる。ときに協働し、ときに衝突しながら、絶対的に孤独な表現者として個々の作品世界を美術館という舞台でぶつけ合う。美術とは何かという根源的な問いに立ち向かう3人が、展示室をひっくり返す──そんな関西アートシーンのクライマックスがここに開幕する。
☆カール・ヴァルザー展(仮称) 2026年7月4日〜9月27日
カール・ヴァルザー(1877-1943 )は、 世紀のスイスの美術家。スイスのベルン近郊の町ビール(ビエンヌ)に生まれ、 20代からドイツのベルリンに滞在し、同地で当時最先端の美術団体であったベルリン分離派に加わる。その一方、演出家マックス・ラインハルトのもとで舞台美術を手がけ、弟で文筆家のローベルト・ヴァルザーの著書に挿絵を描くなど、多方面で活躍した。後半生は祖国スイスに居住し、壁画や室内装飾で評価を高めた。 1908年には日本を旅行し、京都の宮津をはじめ日本各地の風景や風俗を描いている。本展は日本初の個展として、初期の象徴主義的な油彩画から晩年まで、日本での作品を含めて、広くその画業を紹介する。
☆NHK日曜美術館 50年展 2026年10月10日〜12月20日
NHK「日曜美術館」は、 1976年の放送開始から 2000回を超える⾧寿番組である。 2026年に50年を迎えるにあたり、番組のこれまでの歩みと、登場した美の魅力を伝える展覧会を開催する。本展では、古代から現代美術に至るまでの、番組を彩ってきた数々の名作・名品を5つの章で紹介。あわせて、番組の出演者たちがつむいできた時代を超えて響く言葉も、過去の放送から厳選して上映する。さらには、最新技術で可能となった高精細映像も組み合わせて、美と人を繋いできた「日曜美術館」の歴史を見せていく。
☆大英博物館日本美術コレクション 百花繚乱~海を越えた江戸絵画 2026年10月31日〜2027年1月31日
1753年に開館した大英博物館は、世界を代表するミュージアムのひとつ。同館の日本美術コレクションは、海外では最も包括的と評されるほど量・質ともに充実している。そのコレクション形成を支えてきたのは、ジャポニスムが流行した世紀末以来、海を隔てた異国の地・日本の文化に魅了された人々だった。数々の収集家や学芸員が築いたつながりは、国境や時代を越えて広がり、今日まで受け継がれている。本展では、 4万点に及ぶ同館の日本美術コレクションから、喜多川歌麿の貴重な肉筆画「文読む遊女」や円山応挙「虎の子渡し図屏風」、葛飾北斎「万物絵本大全」挿絵素描など、日本初出品を含む江戸時代の屏風、掛軸、絵巻の絵画作品と、歌麿、写楽、北斎、 広重など代表的な 人の浮世絵師による版画を中心に、優れた作品を厳選して紹介する。
《大阪市立美術館》
☆日伊国交160周年記念 大阪・関西万博開催記念 特別展 天空のアトラス イタリア館の至宝 2025年10月25日~2026年1月12日
2026年に日本とイタリアが国交160年を迎えることを祝し、万博で人気を博したイタリアの至宝が、新たな友好の証として次章へ引き継がれる。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに開催された2025大阪・関西万博でイタリア館は「芸術が生命を再生する」をテーマに、古代から現代までの名品で多くの人々を魅了した。本展では、「神話と宇宙」「信仰と交流」「英知と創造」をテーマに「ファルネーゼのアトラス」、レオナルド・ダ・ヴィンチの「アトランティコ手稿」、ペルジーノの「正義の旗」—を厳選し、大阪市立美術館で公開する。日本とイタリアを結ぶ架け橋を築き、古代からルネサンスを経て現代へとつながる物語を描くことで、万博の文化的遺産を次世代へ継承することをめざす。
☆興祖微妙大師650年遠諱記念特別展 妙心寺 禅の継承 2026年2月7日~4月5日
京都の西郊、風光明媚な花園の地に広大な敷地を誇る臨済宗妙心寺派の大本山、妙心寺。大きな山門や仏殿、法堂を中心にして約40もの塔頭寺院が並ぶ境内の光景は圧巻である。かつてこの地は、花園法皇(1297-1348)の離宮御所があり、それを建武4年(1337)に関山慧玄(1277-1360、無相大師)を開山として禅寺に改めたのが妙心寺になる。応永6年(1399)には足利義満の不興を買い、寺領を没収されるなどの不遇の時期もあったが、永享4年(1432)には中興し、さらには戦国武将たちの寄進を受けて多くの塔頭が造営された。そのため、この時期に描かれた狩野派や長谷川派、海北派などの桃山絵画の宝庫としても著名である。妙心寺開山である関山の唯一の弟子となるのが授翁宗弼(1296-1380、微妙大師) 。妙心寺の第二世として、初期の妙心寺を整備し、基礎を作った高僧である。本展は、その授翁の六百五十年遠諱を記念して企画。妙心寺の歴史や、禅宗美術、桃山絵画などの日本美術の白眉ともいうべき妙心寺の至宝を通じて、関山から授翁を経て、現代の我々へ引き継がれた妙心寺の禅の系譜をみていく。
☆開館90周年記念特別展 全力!名宝物語 ―大阪市美とたどる美のエピソード 2026年4月25日~6月21日
昭和11年(1936)に開館した大阪市立美術館は、令和8年(2026)の5月1日に開館90周年を迎える。本展では、大阪市立美術館ゆかりの名宝の物語をたどる。日本の公立美術館としては、3番目に古い伝統を持つ当館は、昭和、平成の時代を駆け抜け、令和の現在、大規模改修工事を経て、この大阪の地に確固として息づいている。歴史は、保存され、未来の礎となる。そして、時として文学的に昇華した「物語」へと展開して、形を変えて語り継がれていく。一方、美術は、その「物語」自体を描くことがしばしばである他、時代や人々の息吹を視覚的に伝承する媒体である。美術には、複数の「物語」が反映されている。美術館の歴史は、その根幹を成す「美術品」自体が雄弁に物語る。
☆大阪市立美術館開館90周年記念特別展「水滸伝」 2026年7月11日~9月6日
本展は『水滸伝』の物語をつぶさに紹介するものではなく、『水滸伝』に導かれながら北宋~清の中国美術、および江戸~現代の日本美術を広く展観するもの。これまで『水滸伝』に関わる展覧会は、版本や国芳の浮世絵にフォーカスしたものが中心だった。本展は中国美術を含む多彩な作品や資料を通じて『水滸伝』の世界を多角的に提示することで、その魅力を深く味わう今までにない試みである。
《大阪歴史博物館》
☆河内源氏と壺井八幡宮 2026年 1月16日~ 3月15日
「八幡太郎」源義家や源頼朝、足利尊氏らを輩出し、「武士の世」の礎を築いた河内源氏一族。彼らの祖・源頼信が拠点を構えた河内国石川郡壺井(現大阪府羽曳野市壺井)の地、そして河内源氏の守護神として長らく武家の崇敬を受けた壺井八幡宮の歴史を、近年修復を終えた「木造僧形八幡神及諸神坐像」(国指定重要文化財)をはじめとする、壺井八幡宮所蔵の社宝を中心に紹介する。
《堂島リバーフォーラム》
☆クリムト・アライブ 大阪展 2025年12月5日~2026年3月1日
《国立民族学博物館》
☆特別展「舟と人類―アジア・オセアニアの海の暮らし」 2025年9月4日〜12月9日
人類史において舟やカヌーの出現とその本格的な利用は、私たちホモ・サピエンスの出現以降だと言われている。本特別展では人類史的な視点もふまえつつ、本館が所蔵してきたアジアやオセアニアの海域世界における多様な舟を展示。舟がメインとなる1階展示では、人類が最初に建造し、利用した舟は何か?という問いから、樹皮、草、動物の皮、丸木など多様な素材を浮力にし、現代まで利用されてきた舟たちも紹介する。そのほかに古代日本の舟として埴輪や出土した板材に注目しつつ、北太平洋や南太平洋圏に進出した人類が考案し、利用してきた舟たちが勢揃いする。
☆企画展「フォルモサ∞アート――台湾の原住民藝術の現在(いま)」 2025年9月18日〜12月16日
オーストロネシア系先住民族の台湾原住民族は、口承や歌謡、衣服や道具の造形を通して自らの文化を伝えてきた。その営みは現在、大地と大海原の聲を聴き、森羅万象の生命を尊び、美を解放する原住民族アートとしても関心を集めている。伝統の継承を重んじながら、新たな創造の営みに取り組む芸術家たちの作品を紹介する。
☆企画展「ドルポ――西ネパール高地のチベット世界」 2026年3月12日~6月16日
☆特別展「シルクロードの商⼈(あきんど)語り―サマルカンドの遺跡とユーラシア交流―」 2026年3月19日~6月2日
中央アジアは、ユーラシア大陸における東西(東洋と西洋)および南北(農耕民と遊牧民)の文化が交差する十字路として、人類史・文明史において重要な役割を果たしてきた。なかでも、シルクロードを通じた人や物の移動、文化の交流において、「商人(あきんど)」の果たした役割は極めて大きく、古代から現代に至るまで、彼らの活動なしにはこの地域の歴史や文化を語ることはできない。そこで本特別展では、「商人(あきんど)」を過去と現在をつなぐキーワードとして取り上げる。ウズベキスタン共和国サマルカンド市周辺の古代の遺跡から出土した考古遺物から、現代の刺繍・織物・楽器・民族衣装、さらには宗教や信仰に関する資料まで、シルクロードを行き交った文物を「商人(あきんど)」の活動に焦点を当てながら展示・解説することで、中央アジアにおける文化の多様性と広範な交流・交易の実態を、展示を通じて紹介することを目的としている。
《あべのハルカス美術館》

☆手塚治虫 ブラック・ジャック展 2025年9月27日~12月14日
本展は、500点以上の原稿に加え、連載当時の『週刊少年チャンピオン』や1970年代に発行された単行本、200以上のエピソードの直筆原稿が展示される『ブラック・ジャック』史上最大規模の展覧会。手塚治虫の情熱と執念が感じられる当時の資料も展示。世界的に評価されている名作マンガ『ブラック・ジャック』のすべてを余すことなく体感できる。
☆密やかな美 小村雪岱のすべて 2025年12月27日~2026年3月1日
大正から昭和初期にかけて、日本画や書籍の装幀、挿絵や映画の美術考証、舞台装置に至るまで、幅広く手がけた小村雪岱(1887~1940)。本展では、泉鏡花をはじめとする数多の文学者や松岡映丘などの日本画家、出版人や舞台人たちとの交流と協働に光をあて、「人」とのつながりから雪岱の全画業を再考する。彼らの仕事へのリスペクトから、雪岱の情趣溢れる端麗な作品世界がいかに築かれたかをみつめ、新たな雪岱像の構築をめざす。
☆ブルックリン博物館所蔵 特別展 古代エジプト 2026年3月20日~6月14日
彫刻、棺、宝飾品、陶器、土器、パピルス、そして人間やネコのミイラなど約150点の遺物を通じて、私たちの想像を超える高度な文化を創出した人々の営みをひも解く。「知っているようで知らない事実」から最新技術を使ったピラミッド研究まで、映像や音声も交えて紹介する。
☆ゴッホの跳ね橋と印象派の画家たち ヴァルラフ=リヒャルツ美術館所蔵 2026年7月4日~9月9日
ドイツ、ケルン市のヴァルラフ=リヒャルツ美術館・コルブー財団が所蔵する豊かなコレクションから、モネ、ルノワール、ピサロほか印象派をめぐる42名の巨匠たちの作品70点を紹介。
とりわけ、印象派以降の流れのなかでも際立つ存在であるゴッホの《跳ね橋》が、本展の見どころの一つである。
☆アンドリュー・ワイエス展 2026年10月3日~12月6日⇨公式サイト
20世紀アメリカ具象絵画を代表する画家アンドリュー・ワイエス(1917-2009)の回顧展。91歳で没するまで自分の身近な人々と風景を描き続けたワイエスの作品には、自分のいる側と向こう側を隔てる象徴として窓や扉といったモティーフが多用される。本展はそれらのモティーフを中心に、ワイエスが描いた世界を見ていく。
☆ルーシー・リー展 -東西をつなぐ優美のうつわ- 2026年12月26日~2027年3月7日
20世紀を代表する陶芸家ルーシー・リー(1902-1995)は、19歳の時に轆轤と出合い陶芸の道へと進む。それ以来、彼女の尽きない探究心から生まれた優美なかたちと豊かな色彩表現は、ウィーンからロンドンに渡り活動を続けるなかで洗練を極め、新しい造形世界を人々に提示した。本展は、今もなお私たちを魅了してやまない彼女の作陶の軌跡を、それぞれの地で出会った人やもの、さらに東洋との関わりを交えながら紐解く。
《兵庫県立美術館》

☆特集 中山岩太 第Ⅰ期:4月24日~7月13日、第Ⅱ期:7月18日~9月28日、第Ⅲ期:10月3日~12月14日
日本の近代写真史上大きな功績を残した写真家、中山岩太(1895-1949)。中山は福岡柳川に生まれ、東京美術学校で学んだのち渡米、NYにスタジオを構え、パリでも活躍した後、1927年に帰国。その後は芦屋に住み新興写真運動を牽引した。生誕130年を記念し、彼の仕事の全貌を3期に分けて紹介する。
☆小企画 「美術の中のかたち―手で見る造形 中谷ミチコ 影、魚をねかしつける」 2025年9月5日~12月14日
手で触れて作品を鑑賞するアニュアル企画。1989年以降、35回目となる本展では、凹凸が反転した独自のレリーフ作品で注目を集める作家、中谷ミチコ(1981年東京都生まれ)を迎える。
☆リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s-1970s 2025年9月20日〜2026年1月4日
1920年代以降、多くの建築家が機能的で快適な新しい住まいを探求した。その実験的なビジョンと革新的なアイデアは、やがて日常へと波及し、人々の暮らしを大きく変えていった。本展覧会では、衛生、素材、窓、キッチン、調度、メディア、ランドスケープという、モダン・ハウスを特徴づける7つの観点に着目し、傑作といわれる世界各地の住宅を、写真や図面、スケッチ、模型、家具、テキスタイル、食器、雑誌やグラフィック、映像などを通じて多角的に検証する。
☆コレクション展Ⅱ 兵庫のベスト・オブ・ベスト 2026年1月14日~4月5日
☆アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦 2026年2月28日~5月6日
1950年代から60年代、日本では前衛美術の領域で多くの女性作家が登場し注目を集めた。しかし、豪快で力強い「アクション・ペインティング」の隆盛に伴い、批評の対象から外れてゆく。本展では、彼女たちのアクションへの対抗意識を「アンチ・アクション」としてとらえ直し、作家それぞれの応答と挑戦の軌跡をたどる。
《神戸市立博物館》

☆阪神・淡路大震災30年 大ゴッホ展―夜のカフェテラス 2025年9月20日~ 2026年2月1日⇒公式サイト
フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890)のコレクションで世界的に有名なオランダのクレラー=ミュラー美術館が所蔵するファン・ゴッホの優品約60点などからなる展覧会であり、ファン・ゴッホの名作《夜のカフェテラス》(1888年・油彩)が、2005年以来、約20年ぶりに来日する。ファン・ゴッホの画家としての前半生、初期のオランダ在住時代から、傑作《夜のカフェテラス》に代表されるアルル在住時代までの約60点の作品と、モネやルノワールなど、同時代の印象派などの作品とともに展示を予定。また、本展覧会開幕から2年後の2027年に、ファン・ゴッホの名作《アルルの跳ね橋》(1888年・油彩)を含む展覧会の神戸開催に向け取り組んでいる。
◉記事「阪神・淡路大震災30年 大ゴッホ展―夜のカフェテラス」神戸市立博物館で2025年9月20日-2026年2月1日に開催
☆受贈記念特別展 ガラスとともに―玻璃文庫名品撰(仮称) 2026年2月28日~ 4月5日
このたび、当館では神戸松蔭女子学院大学名誉教授・棚橋淳二氏より、玻璃文庫―ガラス工芸品・七宝焼、及びガラス関連文献資料からなるコレクション―の寄贈を受ける予定。これを記念して同コレクションの中から、選りすぐりのガラス器をお披露目する。その多くが展覧会初出品になる。江戸時代につくられたガラス―びいどろ・ぎやまんをはじめ、さまざまな輝きをはなつガラスの魅力に触れる機会になる。
☆特別展 秋岡図書―地理学者のコレクション―(仮称) 2026年2月28日 ~ 4月5日
地理学者・秋岡武次郎。特に古地図に関しては、その時代の権威ともいわれた。秋岡の学術的業績を支えたものの一つが、大学在学中から蒐集してつくりあげたコレクションだった。秋岡は、自らの信念により、古地図だけでなく、天文、測量等数多くの資料を蒐集。これらは現在、国立歴史民俗博物館と神戸市立博物館に分かれて収蔵されている。本展は、当館が所蔵する秋岡武次郎コレクションから優品を厳選し、改めて紹介するもの。
☆特別展 ゴールドマン コレクション 河鍋暁斎の世界 2026年7月11日~ 9月23日
幕末・明治期に活躍し、今なお国内外で高い人気を誇る絵師・河鍋暁斎(1831-89)。手がけた画題は神仏画から戯画、動物画、妖怪画にいたるまで、非常に多岐に渡り、彼の作品そのいずれにも卓越した画技と機知に富んだ発想が見られる。本展では、世界屈指の暁斎コレクターである、イギリス在住のイスラエル・ゴールドマン氏の所蔵作品から 約100点を厳選し、コレクションを代表する肉筆画と版画の名品、および日本国内の展覧会では初出品となる優品の数々を紹介する。
☆特別展 トーベとムーミン展~とっておきのものを探しに~ 2026年10月10日~12月13日
2025年は「ムーミン」小説出版80周年にあたる。これを記念して、フィンランドのヘルシンキ市立美術館(HAM)の協力のもと、特別展「トーベとムーミン展~とっておきのものを探しに~」を開催する。「ムーミン」の生みの親で、絵画、風刺画、漫画、絵本、小説など多方面に才能を発揮したアーティスト、トーベ・ヤンソン(1914-2001)。初期の油彩画や第二次世界大戦前後の風刺画、「ムーミン」小説・コミックスの原画やスケッチ、愛用品など約300点を通して、トーベの創作の世界を振り返る。彼女の人生が色濃く反映された「ムーミン」シリーズの魅力にも迫る。
☆大ゴッホ展(仮)アルルの跳ね橋展 2027年2月~5月頃(開催確定後に公表)⇒公式サイト
《神戸市立小磯記念美術館》
☆特別展 時をかける版画 小磯良平の版画と藝大版画研究室の人々 2025年10月4日~12月14日 同時開催:小磯良平作品選Ⅲ
戦前から版画に関心を持っていた小磯良平は、戦後、東京藝術大学で教鞭をとり、版画教室の開設に尽力、指導を小野忠重、脇田 和、駒井哲郎など各分野の名手に委ねた。小磯の銅版画の刷りの一部を中林忠良が担当している。彼の同級生には星野美智子、野田哲也、柳澤紀子など現在も第一線で活躍する版画家たちがいる。本展では版画研究室をめぐる指導者と教え子たちの作品を紹介する。
☆特別展 小磯良平展 幻の名作《日本髪の娘》 2026年1月10日~3月22日
小磯良平の画業をたどる上で欠かすことのできない名作《日本髪の娘》(韓国国立中央博物館蔵)は、神戸の山本通にあった戦前の小磯のアトリエで描かれ、1935年の「第一回第二部会展」に出品されると、注目を集めた。時をおかず、李王家美術館が購入し、海を渡ってからは消息が判然とせず、幻の作品と考えられていた。2008年、韓国国立中央博物館が李王家美術館コレクションの洋画を特別展「日本近代西洋画」にて展示したことで、《日本髪の娘》が「再発見」された。約90年ぶりに日本で展示される《日本髪の娘》と、当館所蔵品を中心に小磯良平の画業を振り返り、新たな視点で小磯芸術を紹介する。
《神戸ファッション美術館》
☆「やすらぎの近代絵画 ‒ユニマットコレクション ミレーからワイエスまで‒ 」 2025年11月22日~2026年1月18日
オフィスコーヒーや介護、リゾートなどの事業を幅広く展開しているユニマットグループの創業者・髙橋洋二氏が、長年にわたり収集し築き上げた西洋美術の一大コレクションから、選りすぐった精華を紹介。同社の全面的協力を得て開催する本展では「やすらぎの美」をテーマに、ミレーなどバルビゾン派から、ルノワールやドガらの印象派、藤田嗣治などのエコール・ド・パリ、そしてアメリカの画家アンドリュー・ワイエスを含めた近代絵画約90点を展観する。のどかな田園や水辺の風景、微笑ましい子どもの姿など、見る者にやすらぎをもたらす魅惑的な作品群による本展は、心豊かな生活を提案する収集家の質の高いコレクションの一端を堪能できる機会となるだろう。
☆「THE新版画 版元・渡邊庄三郎の挑戦」 2026年1月31日~3月29日
新版画は伝統的な浮世絵版画の技術を用い、高い芸 術性を意識した新時代の木版画。これを牽引し世に広めたのが、版元・渡邊庄三郎( 1885-1962)。近年再評価が進み 、その人気は再び高まりをみせている。
《横尾忠則現代美術館》
☆復活! 横尾忠則の髑髏まつり 2025年9月13日〜12月28日
生命力に満ち溢れた横尾忠則の作品には、常に「死」の影が漂う。骸骨や首吊りのロープのような暗示的な記号から、空襲で赤く染まった空、亡くなった同級生の写真など自身の記憶に由来するモチーフまで、横尾作品に散りばめられた様々な死の表現は、鮮やかに力強く、観る者を挑発する。本展の第1章では、死と再生の象徴である髑髏に加え、横尾独自の寓意に着目し、絵画をとおして横尾の死生観の形成を辿る。第2章では、ヨコオワールドに遍在する髑髏たちが、此岸と彼岸を繋ぐ旅に案内する。生と死が共存する祝祭的な風景は、横尾が想いを馳せる「死」の向こう側なのか。続く第3章はグラフィック作品による髑髏まつり。ポスターに登場する髑髏たちが日常と非日常を往来する。2020年、コロナ禍により開幕直前で中止となった「横尾忠則の髑髏まつり」を再構成し、新たな祝祭を届ける。
☆大横尾辞苑 これであなたもヨコオ博士!? 2026年1月31日〜5月6日
大横尾辞苑は、ひらがな45文字(あ〜を)、およびアルファベット26文字(A〜Z)にそれぞれ対応する、横尾忠則の作品世界に関連する用語を選び、それらにちなんだ作品や資料から構成した、「辞書」仕立ての展覧会。
《西宮市大谷記念美術館》
☆西宮市100周年 新収蔵品展 2026年1月17日〜3月8日 同時開催 館蔵品作家研究 木版画家・黒崎彰
《神戸六甲ミーツ・アート》
《兵庫陶芸美術館》
☆特別展 丹波焼の美 -田中寛コレクションを中心として- 2025年12月6日~2026年2月23日
同館は、全但バス株式会社社長の田中寛氏(1904~81)が収集した丹波焼を中心とする兵庫県内の主要な窯場で生み出された陶磁器コレクションを母胎として2005年に開館した。本展は、田中寛コレクションの丹波焼を中心として、氏が情熱を注いだ丹波焼を紹介し、その魅力に迫る。
☆特別展 This is SUEKI -古代のカタチ、無限大! 2026年3月20日~6月14日
日本各地で豊富な副葬品を有する屈指の墳墓が作られた古墳時代は、日本のやきもの史上最大のイノベーションとなった、新たなやきもの「須恵器」が登場した時代である。本展では、各地の遺跡から出土した、古墳時代から平安時代までの須恵器の優品を古代人の創造力や技術力とあわせて紹介する。
《姫路市立美術館》
《奈良国立博物館》

☆特別公開 金峯山寺仁王門 金剛力士立像 ―奈良・金峯山寺所蔵― 2021年2月23日(火・祝)~仁王門修理完了まで(2028年度予定)
奈良県吉野町に位置する金峯山寺の重要文化財 木造金剛力士立像2軀を、令和3年(2021)2月23日(火・祝)から特別公開してい。この金剛力士像は、金峯山寺仁王門(国宝)に安置される像高5メートルに達する巨像で、国宝・重要文化財に指定されているものの中では東大寺南大門像に次いで2番目に大きい像。像内の銘文より南北朝時代の延元3年(1338)から翌年にかけて奈良を拠点に活動した仏師である康成によって造られたことがわかっている。同像は令和元年(2019)の夏に仁王門の修理のために搬出され、同年から2か年をかけて公益財団法人美術院によって保存修理が行われた。
☆神仏の山 吉野・大峯 ー蔵王権現に捧げた祈りと美ー 2026年4月10日~6月7日
天武天皇、藤原道長、後醍醐天皇、豊臣秀吉…。山岳修行の聖地である吉野・大峯に集った人びとは、蔵王権現の守護する険しい山の上にどのような祈りを捧げたのだろうか。自然と神仏への信仰が一体となって生み出された、吉野・大峯の宝物の魅力を広く紹介する。
《奈良県立美術館》
《和歌山県立近代美術館》
☆MOMAWコレクション 現代の美術 2025年4月12日~2026年4月5日
「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」にあわせて開催。1970年、前回の大阪万博と同年に開館して以降、55年にわたる同館の歩みのなかで、「現代」という時代とともに培われてきた多様なコレクションを何度かの展示替えをしながら1年を通じて紹介する。
☆MOMAWコレクション 名品選 2025年9月27日~2026年1月8日
☆万博のレガシー —解体と再生、未完の営為を考える— 2026年2月14日~5月6日
2025年、「いのち輝く未来社会のデザイン」を統一テーマに「日本国際博覧会(大阪・関西万博)」が開催された。1851年に圧倒的な工業力を世界に示すためロンドンで誕生した国際博覧会(以下、万博)は、参加国が自国の文化や高い技術力を発信する一大催事として今日まで世界各地で行われてきた。それは同時に、植民地問題、民族問題、環境問題など国際社会が抱えるさまざまな矛盾と葛藤を内包してきた。万博の変遷は、19世紀から21世紀を迎えて四半世紀の現在に至る西洋近代主義のグローバル化の光の軌跡であると同時に、20世紀の2つの世界大戦に象徴される文明の影と不可分の歴史であると言える。近年の万博では、参加者にも現代社会がはらむ数多の課題について考える姿勢が求められている。本展は、創造と解体をくりかえす万博の特異な祝祭空間について2部構成でふりかえる。第1部【万博と日本 グローバリズムの光と影】では株式会社乃村工藝社の博覧会コレクションを中心に、日本との関わりに重点をおき、19世紀の初期万博から1970年大阪万博開催までの歴史や会場空間の変遷をたどり、今日的視点からその意味を探る。第2部【メタボリズムと共生 黒川紀章のEXPO’70を中心に】では「人類の進歩と調和」を統一テーマに掲げた1970年大阪万博において「メタボリズム(新陳代謝)」という建築理念をキーワードに複数のパヴィリオン設計に関わり、1990年代に当館の設計を手がけることになる建築家・黒川紀章の仕事を、今回の万博の統一テーマにも連なるその先見性と合わせて紹介。さらに、大阪・関西万博にて和歌山ゾーンに出品されたアートワーク《トーテム》を特別展示する。万博に託された理念や付随する今日的課題にもふれる本展は、万博のレガシー(遺産)について来場者の皆様とともに再考する機会となるはずである。