別役実さんが死去 不条理劇の第一人者

2020年3月10日の日経新聞(WEB)朝日新聞(WEB)毎日新聞(WEB)読売新聞(WEB)などによると、不条理劇で戦後日本の現代演劇を切り開いた劇作家、別役実さんが3日、肺炎で亡くなった。82歳。
 旧満州(現中国東北部)生まれ。早稲田大政治経済学部在学中に劇団「自由舞台」に参加し、原爆病の男を主人公に孤独、社会の不安を描いた「象」(1962年)で注目された。自由舞台で出会った演出家の鈴木忠志さんらと66年、「早稲田小劇場」を設立。「マッチ売りの少女」(66年)、「赤い鳥の居る風景」(67年)で岸田戯曲賞を受賞した。「ジョバンニの父への旅」で87年度芸術選奨文部大臣賞。サミュエル・ベケットの不条理劇「ゴドーを待ちながら」に大きな影響を受け、文学座、演劇集団円、兵庫県立ピッコロ劇団などに戯曲を書き下ろした。電信柱のある舞台で名前のない人間が不思議な出会いをする作劇で知られた。「やってきたゴドー」(2007年)では、紀伊国屋演劇賞と鶴屋南北戯曲賞を受賞。
 童話や随筆、犯罪評論なども数多く発表した。パーキンソン病を患い、2018年に名取事務所が上演した「ああ、それなのに、それなのに」が最後の演劇作品になった。日本劇作家協会会長、兵庫県立ピッコロ劇団代表などを歴任。日本芸術院会員。戯曲の代表作に「にしむくさむらい」「諸国を遍歴する二人の騎士の物語」なども。

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伝えること、文化芸術とメディアについて

1980年代から、名古屋、東京、関西で文化芸術を見てきた。新聞文化面、専門雑誌、「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、自ら新聞文化欄を編集、美術、映画、演劇などの記事を書いてきた。2000年代に入ると芸術批評誌を立ち上げ、2019年にはWEBメディアを始めた。文化芸術とメディアの関係、その歴史的展開、メディアリテラシー、課題と可能性、レビューや伝わる文章の書き方、WEBメディアの意義、構築方法について、若い世代に伝えたいと考えています。

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