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青山真治監督を偲んで「EUREKA/ユリイカ」「Helpless」をセンチュリーシネマ(名古屋)で7月29日から上映 トークイベントも 

Ⓒ J WORKS FILM INITIATIVE (電通+IMAGICA+WOWOW+東京テアトル)

青山真治監督を偲んで上映イベント~プロデューサー・仙頭武則さん、俳優・斉藤陽一郎さん登壇!~

 2022年3月21日に亡くなった映画監督、青山真治さんを偲んで、名古屋のセンチュリーシネマで、カンヌ国際映画祭受賞作「EUREKA/ユリイカ」(2001年)のデジタル・マスター完全版(劇場初公開)と浅野忠信初主演映画「Helpless」(1996年)が2022年7月29日から期間限定で上映される。

 両作品は、「サッドヴァケイション」(2007年)とともに、主に福岡県北部・北九州市を中心に撮影され、物語の舞台設定と時間軸が通底。登場人物が作品をまたいで登場することもある「北九州サーガ三部作」である。

 期間中の7月29日(金)から31日(日)まで、本作をはじめ国際映画祭での受賞作を多数製作した名プロデューサー・仙頭武則さんによるトークショーを3日間連続で開催。さらに、7 月31日(日)には、秋彦役で三部作に出演し、青山真治監督と公私ともに親交の深かった俳優、斉藤陽一郎さんがゲストとして登壇する。

上映スケジュール

作品紹介

「EUREKA/ユリイカ」デジタル・マスター完全版

ⒸJ WORKS FILM INITIATIVE (電通+IMAGICA+WOWOW+東京テアトル)

 2000年、第53回カンヌ国際映画祭で、国際評論家連盟賞とエキュメニック賞をダブル受賞。

 ある九州の田舎町で、バスジャック事件が起きた。生き残った運転手の沢井(役所広司)と直樹・梢の兄妹(宮﨑将・宮﨑あおい)は、心に大きな傷を負ってしまう。

 そこから 2 年が過ぎ、町に戻った沢井は、2人きりで暮らす兄妹とともに暮らし始める。そこに従兄の秋彦(斉藤陽一郎)も加わり、4 人の奇妙な家族生活が始まった……。

Helpless

Ⓒ1996 WOWOW/バンダイビジュアル

 1989年。高校卒業を目前に控えた健次(浅野忠信)だが、卒業後の進路も決まらず、父親を見舞うなどの無為な毎日を過ごしている。

 ある日、かつて健次をかわいがったヤクザの安男(光石研)が4年ぶりに刑務所から仮出所する。

青山真治監督(1964-2022年)

 北九州市出身。立教大学入学後、8ミリ映画の制作を開始。

 1996年、「Helpless」でデビュー。2000年には、「EUREKA/ユリイカ」でカンヌ国際映画祭の国際批評家連盟賞とエキュメニック賞をダブル受賞するという快挙を成し遂げ、名実ともに世界にその名を知られるようになった。

 さらに同作品の小説化により、三島由紀夫賞を受賞するなど小説家としても活動。その他の監督作に「サッド ヴァケイション」(07)、「東京公園」(11)、「共喰い」(13)、「空に住む」(20)などがある。

 2022年3月21日、頸部食道がんのため死去。享年57。

登壇者

仙頭武則

 1961年生まれ、神奈川県出身。映画プロデューサー。名古屋学芸大学教授/京都芸術大学客員教授。

 プロデュース作の「萌の朱雀」(97)、「M/OTHER」(99)、「EUREKA/ユリイカ」(00)、「UNloved」(01)はカンヌ国際映画祭受賞、「独立少年合唱団」(00)はベルリン国際映画祭受賞など、各国の国際映画祭で100を越える受賞歴がある。

 青山監督とは本作をはじめ多くの作品でタッグを組んだ。

斉藤陽一郎

 青山真治監督作品「教科書にないッ!」に出演し、以降、青山監督のほとんどの作品に出演。

 同監督作品「Helpless」にてスクリーンデビュー。「EUREKA/ユリイカ」「サッドヴァケイション」と北九州サーガ三部作に秋彦役で出演。

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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