愛知県美術館が2026年度の展覧会スケジュールを発表した。
☆歌川国芳展―奇才絵師の魔力 2026年4月24日~6月21日⇨公式サイト
歌川国芳(1797-1861)は、江戸後期に活躍した浮世絵師の最後の世代に現れた。そして、多種多様な国芳の作品は、それまでの浮世絵になかった斬新な発想に基づき、浮世絵界に新風を吹き込んだのである。力強いポーズをとる英雄を大胆な構図と派手な色使いで描いた武者絵は、異色の魅力を放ち、国芳を一躍人気絵師に押し上げた。豊かな発想力は三枚続きの大画面を活かした大胆な武者絵や、西洋画法を取り入れた風景画、市井の女性の日常を捉えた美人画、ウィットに富んだ戯画などに存分に発揮されている。国芳の作品にみられる新奇な表現は、見る者を楽しませる魅力にあふれている。本展では、幅広い画題を手掛けた国芳の武者絵、戯画、美人画、風景画、役者絵に肉筆画も加えた約400件の作品を展示し、国芳の全貌に迫る。
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☆中日新聞社創業140年記念 スウェーデン絵画 北欧の光、日常のかがやき 2026年7月9日~10月4日⇒公式サイト
北欧の国、スウェーデン。本展は、近年世界的に注目を集める北欧美術の中でも、スウェーデンの絵画に特化した日本初の展覧会である。1870年代後半、スウェーデンの若い芸術家たちはフランスに渡り、写実主義や自然主義、外光派の表現を学んだ。しかし、次第にスウェーデンならではの絵画を描こうという思いを強めた彼らは、故郷に帰り、北欧特有の風景や暮らしに目を向ける。日常にひそむささやかな喜びや、厳しくも美しい自然を詩情あふれる表現で描き出した彼らの絵画は、のちの「スウェーデンらしさ」をかたちづくっていった。本展ではスウェーデン国立美術館の全面協力のもと、19世紀末から20世紀初頭にかけて制作された約80点の傑作をとおして、スウェーデン美術の「黄金時代」を紹介する。
☆没後100年記念 ビゲロー 幻のコレクションと近代日本画の夜明け 日本美術に魅せられたボストン人 2026年10月30日〜12月13日
本展は、明治の日本画の支援者であり、ボストン美術館の日本美術コレクションの礎を築いた大コレクターの一人として知られるウィリアム・ビゲロー(1850-1926)の没後100年を記念して開催するもの。1882(明治15)年、ボストンの医師で富豪のウィリアム・ビゲローが来日した。東京大学で教鞭をとるアーネスト・フェノロサと出会ったビゲローは、フェノロサの助言により日本美術を数多く収集する一方、同時代の画家たちを積極的に支援していった。フェノロサとともに仏教に帰依したビゲローが終生の拠りどころとした園城寺法明院(滋賀県大津市)に残る遺愛の品々や、欧米から里帰りした肉筆浮世絵を中心とするビゲロー旧蔵の美術作品、ビゲローが支援した狩野芳崖、橋本雅邦ら鑑画会周辺で活躍した画家たちによる作品を紹介。旧ビゲロー・コレクションで現在愛知県美術館が所蔵する橋本雅邦《秋景山水図》を含む日本美術および資料を展観し、日本におけるビゲローの事績をたどる。
☆セカイノコトワリ ― 私たちの時代の美術 2027年1月29日〜4月4日
世界のグローバル化が進み、日本人作家が海外で発表する機会が増えた1990年代から現在までの美術表現を中心に、20名の国内作家による作品を紹介。世界と人間との関係をめぐるアーティストたちの考察や実践を、「日常」「アイデンティティ」「身体」「歴史」「グローバル化社会」といったキーワードを手がかりに読み解く。本展のタイトル「セカイノコトワリ」には、外来語や新しい概念をカタカナで表記するように、未知のものに対して安易な解釈や意味づけを保留しつつ自らの思考を更新していく態度という意味が込められている。「私たちの現在地はどこ?/Where Do We Stand?」という問いに対する答えは無数にあり、海に浮かぶ小舟のように常に揺れ動いているともいえる。それでも、他者と共有可能な拠りどころを探しながら生きていくために、本展が鑑賞者それぞれのセカイノコトワリを見つける機会となれば…。出品作家は、青山悟、石原友明、AKI INOMATA、小谷元彦、笠原恵実子、風間サチコ、西條茜、志村信裕、高嶺格、竹村京、田中功起、手塚愛子、原田裕規、藤本由紀夫、古橋悌二、松井智惠、宮島達男、毛利悠子、森村泰昌、やなぎみわ。
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