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年末回顧2019—美術

イケムラレイコ展

2019年の年末を迎え、新聞各紙の年末回顧記事から、今年注目された美術展を振り返る。多くの人が触れたのは、混乱を含め言及された「あいちトリエンナーレ2019」、塩田千春展、「目 非常にはっきりとわからない」、クリスチャン・ボルタンスキー展などだった。
2019年12月19日の読売新聞は、3人が展覧会のベスト4を挙げた。
多摩美大学長の建畠晢さんは、国立新美術館で開催された「イケムラレイコ 土と星 Our Planet」、森美術館の「塩田千春展:魂がふるえる」、高嶺格の「あいちトリエンナーレ2019」での作品「反歌:見上げたる 空を悲しも その色に 染まり果てにき 我ならぬまで」、東京都現代美術館の「ダムタイプ|アクション+リフレクション」を選んだ。
美術批評家の椹木野衣さんは、「イケムラレイコ」と、神奈川・パープルームギャラリーでの「オブジェを消す前に—松澤宥1950-60年代の知られざるドローイング」、三鷹市美術ギャラリー「日々是アート ニューヨーク、依田家の50年」、御船町恐竜博物館 交流ギャラリーの「絵のお医者さんがやって来た—岩井希久子・熊本地震被災作品・公開修復展—」を評価した。
島根県立美術館主席学芸員の蔦谷典子さんは、国立西洋美術館の「ル・コルビュジェ 絵画から建築へ—ピュリスムの時代」、東京・森アーツセンターギャラリーの「バスキア展 メイド・イン・ジャパン」、大阪・国立国際美術館などの「クリスチャン・ボルタンスキー—Lifetime」、広島市現代美術館の「松江泰治 地名事典」を挙げた。

高嶺格
あいちトリエンナーレ2019:高嶺格の作品

他に、記事は、原美術館などでの加藤泉展、水戸芸術館での大竹伸朗展を紹介。約60年ぶりに再発見され、修復展示されたモネの絵画を含め、国立西洋美術館で開かれた松方コレクション展を取り上げ、千葉市美術館での現代アートチーム「目〔mé〕」による「目 非常にはっきりとわからない」(12月28日まで)を、美術館に対する固定観念を覆す試みとして評価した。
東京都現代美術館、福岡市美術館などが改修工事を終え、活動を再開したことにも触れた。同紙には書かれていないが、東海地方でも、豊田市美術館、岐阜県美術館がリニューアルオープンした。「あいちトリエンナーレ2019」の混乱にも言及。関根伸夫さん、田中信太郎さん、堀文子さんらの逝去を悼んだ。

クリスチャン・ボルタンスキー展

12月7日夕刊の朝日新聞は、3人が「私の3点」を挙げた。美術史家、美術評論家の高階秀爾さんは、埼玉県立近代美術館の「インポッシブル・アーキテクチャー」、東京国立近代美術館の「福沢一郎展」、東京・目黒区美術館の「斎藤芽生とフローラの神殿」、美術ジャーナリストの村田真さんは、兵庫県立美術館の「Oh! マツリ☆ゴト 昭和・平成のヒーロー&ピーポー」、「あいちトリエンナーレ2019」、「目 非常にはっきりとわからない」、美術史家の山下裕二さんは、「目 非常にはっきりとわからない」、東京・府中市美術館の「へそまがりの日本美術」と「おかえり美しき明治」を選んだ。
このほか、編集委員の大西若人さんは、塩田千春展、クリスチャン・ボルタンスキー展、岡山県立美術館での太田三郎展、富山県黒部市美術館などであった風間サチコ展、東京・京橋のビルで開かれた「un/real engine 慰霊のエンジニアリング」展、東京都美術館などでの伊庭靖子展などに触れた。

塩田千春
塩田千春展

1219日の毎日新聞夕刊では、2人の識者が3つの展覧会を挙げた。
高階秀爾さんは大原美術館長の立場で(朝日新聞では、美術史家、美術評論家の肩書きで別の3展覧会を選んだ)、松方コレクション展、横浜美術館の「原三渓の美術 伝説の大コレクション」、東京都美術館などの「コートールド美術館展 魅惑の印象派」(愛知県美術館に巡回)を挙げた。
金沢21世紀美術館の島敦彦館長は、「インポッシブル・アーキテクチャー」、京都国立近代美術館などの「ドレス・コード? —着る人たちのゲーム」、「風間サチコ展—コンクリート組曲—」を取り上げた。

岡崎乾二郎展

同紙の永田晶子記者は他に、あいちトリエンナーレ、塩田千春展、イケムラレイコ展、大竹伸朗展、岡崎乾二郎展(豊田市美術館で来年2月24日まで)、クリスチャン・ボルタンスキー展、バスキア展などを挙げた。

 同紙では、写真評論家の飯沢耕太郎さんが、志賀理江子「ヒューマン・スプリング」(東京都写真美術館)、長島有里枝「知らない言葉の花の名前 記憶にない風景 わたしの指には読めない本」(横浜市民ギャラリーあざみ野」、やなぎみわ 「神話機械」(静岡県立美術館など)などを評価。写真集としては、佐藤信太郎「非常階段東京 THE ORIGIN OF TOKYO」「Geography」、片山真理「GIFT」、川崎祐「光景」、江成常夫「After the TSUNAMI 東日本大震災」「被爆 ヒロシマ・ナガサキ いのちの証」、百々俊二「空火照の街」を取り上げた。

1210日の日経新聞では、窪田直子編集委員が、あいちトリエンナーレ、塩田千春展、東京ステーションギャラリーのメスキータ展、クリスチャン・ボルタンスキー展、バスキア展、松方コレクション展、岸田劉生展(名古屋市美術館に巡回)について触れた。

イケムラレイコ
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