鷲見麿さんが京都で10年ぶりの個展開催

 岐阜県出身、三重県四日市市在住の画家、鷲見麿さんが2020年8月21〜30日、京都市東山区のKUNST ARZTで個展を開く。名古屋の画廊「白土舎」での個展以来、およそ10年ぶりのまとまった作品発表になるという。

 鷲見麿さんは2020年6月16日、ガレリア・フィナルテでの林繭子さんの個展(6月16〜7月14日)の会場に姿を見せ、京都での個展について話した。10年ほど前から、作品発表はしていないが、制作は続けていたという

 鷲見麿さんは1954年、岐阜県洞戸村生まれ。ギャルリーユマニテ、白土舎などで作品を発表。名画と美女をモチーフとする独自の作風で知られ、「写し」という概念で、名画や美女をグリッド状に分解して写しながら、絵の具の物質性も意識させた絵画など、実験的な作品を展開した。とりわけ、実在する特定の女性を偏愛し、執拗に描き続けると同時に、社会的な活動にも参加。絵画(私的制作)と社会参加(公的制作)との関係を常に意識していた。

 「典子」や「青紀」「ファティア」など女性を偏愛する絵画シリーズのほか、子育ての様子を絵日記にした「スミマロの育児絵日記」などの作品がある。筆者が1990年代半ばから2010年ごろまで最も取材してきた作家の1人である。

 白土舎の閉廊に伴い、所蔵の鷲見麿さんの作品50点が名古屋市美術館に寄贈され、2015年10月3日〜12月20日に同館で、その30点ほどを紹介する常設企画展 「白土舎コレクションによる鷲見麿展~第一級恋愛罪~」が開かれた。

「画家・鷲見麿さんについて」も参照。

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伝えること、文化芸術とメディアについて

1980年代から、名古屋、東京、関西で文化芸術を見てきた。新聞文化面、専門雑誌、「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、自ら新聞文化欄を編集、美術、映画、演劇などの記事を書いてきた。2000年代に入ると芸術批評誌を立ち上げ、2019年にはWEBメディアを始めた。文化芸術とメディアの関係、その歴史的展開、メディアリテラシー、課題と可能性、レビューや伝わる文章の書き方、WEBメディアの意義、構築方法について、若い世代に伝えたいと考えています。

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